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2017年1月26日 16:06 [998286-1]
| 満足度 | 5 |
|---|
| 操作性 | 3 |
|---|---|
| 表現力 | 5 |
| 携帯性 | 1 |
| 機能性 | 5 |
当方、舞台の撮影(クラシック音楽のコンサート、モダンダンス等)を行っています。リハーサルの撮影時にはカメラマン位置を選べるので、70-200mm f2.8 と、300mm f4.0 の二本のレンズがあれば、必要カットは、ほぼすべて撮影できます。
ただし、本番の撮影時には、カメラマン位置が固定です。しかも、コンサートホールの客席最後部よりも後ろの遠方から、薄暗いステージ上の人物を撮影する必要があります。このぐらいの遠距離から、人物の動きを止め、しかも顔の表情を大きく綺麗に写すには(バストアップサイズぐらい、トリミングなし)、絞り開放値の明るい 800〜1200ミリぐらいの超望遠レンズが必要です。
1986年発売開始。製造中止になって久しいレンズですが、出物があれば、中古良品が 20万円程度で入手できます。このレンズをレンタルする会社もありませんので、出物を見つけた時に、思い切って購入しました。
1 本レンズの利点
本レンズの最大の利点は、遠方の人物・動物・物体を、眼前にあるかのように、シャープに撮影できることです。小さなホールでは、Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF) も使いますが、MF ニッコール超望遠・単焦点のレンズに共通するのは、遠方の被写体を撮影した時のピントがすこぶる良いことです。最近の望遠ズーム(200-500mm や 150-600mm)は性能が上がりましたが、これらとは別次元の写りです。
本レンズは、絞り開放値が 5.6 なので、高感度撮影に強いフルサイズ機(D750、D5)を使用すれば、ステージの袖や奥など、暗い位置にいる人物も、綺麗に写せます。クロップ撮影するか、DX 機を使用すれば、1200mm / f5.6 相当のレンズとして使用できます。
ピントの山はたいへん見やすいです。
2 本レンズの欠点
三脚座の位置が悪いです。レンズ鏡胴の前方についており、カメラ装着時の重量バランスが良くありません。最新型の AF ニッコール 800mm f5.6 では位置の改善が見られるので、ニコンのレンズ設計陣も、この欠点を了解していたでしょう。
また、超望遠レンズの常として、シャッターボタンを手動でレリーズすると、三脚固定位置を中心に「梃子の原理」が働き、カメラ位置が下にずれるのが視認できます。いかなる三脚、雲台を使っても、手動レリーズでは、必ずぶれてしまいます。
このぶれを無くすには、一脚を併用して、カメラ位置が下にずれないよう、カメラ本体も固定する必要があります(2点支持)。ただし、そうするとフレーミングが固定されることになりますので、次々と新しいシーンを撮影しなければならない自分の用途では、使い難い手法です。
撮影時には、ミラーアップ、リモートレリーズが必須です。状況によって、D810、D500 などに搭載されている電子先幕シャッターも利用しています。
フィルム一眼レフ時代に設計・発売されたレンズですが、電子シャッターがなかった当時は、本レンズのポテンシャルを 100% 引き出せるフィルム一眼レフは存在しなかったでしょう。その意味では、デジタル一眼時代になり、ようやく本レンズの真の能力を活かせる条件が整ってきたのだと考えます。
現時点で、本レンズの性能を、最大限に活かせるのは、ミラーレスで電子シャッターを備えている、ソニーのαシリーズや、フジのXシリーズでしょう。近い将来、Fマウントレンズが装着可能で、ミラーショック、シャッター動作によるショックのない、フルサイズのミラーレス一眼がニコンから発売されるでしょう。その時に、はじめて本レンズの描写性能は十分に活かされるのではないかと、期待しています。
3 その他の評価
操作性 MF の超望遠レンズとしては、いたって普通です。
表現力 極めてシャープな画像を結びます。ただし、コーティング技術が進化した現代のレンズと比べれば、逆光には弱いです。
携帯性 レンズが重いのは、仕方ありません。撮影時には、「ジンバル雲台+大型の三脚(ジッツォだと4型か5型)」が必須です。本レンズの使用時には、荷物が増え、移動時には体力を消耗します。携帯性に伴う問題は、レンズ長が 546mm と長いことです。このレンズをボディ付で収納し、持ち運べるカメラリュックは限られます。私が調べた範囲では、レンズコート社の Long Lens Bag 4Xpandable か、Kinesis L622 の2種類しかありません。
また、このレンズをまるごと収納できる防湿庫は、東洋リビングの ED-240CAWP など、横長タイプの製品に限られます。
機能性 ニコンの各種一眼レフカメラに装着できます。また、マウントアダプターを介して、各社のレンズ交換式デジタルカメラに装着可能です。電子機構を満載した今時の AF レンズと異なり、故障箇所が少ないため、丁寧に使用すれば、末永く使えるでしょう。重さ 5キロを超えますが、モノとしての作りは素晴らしいです。
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