プロフィール家電評論家。スマート家電グランプリ審査員。
主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。
過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。
また米・食味鑑定士の…続きを読む
2025年2月25日 18:58 [1939546-1]
| 満足度 | 4 |
|---|
| デザイン | 5 |
|---|---|
| 使いやすさ | 5 |
| 機能性 | 4 |
| 手入れのしやすさ | 5 |
| サイズ | 5 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
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|---|---|---|
本体。白いおとなしめの外観。炊飯器に似る。 |
フタを開けたところ。ホーロー鍋の内側は白く使いやすい。 |
ホーロー鍋を外したところ。熱の関係か、外側は黒。本気であることが伝わってくる。 |
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フタを付けたところ。取手部はホーローのままなので、中身が熱いとそれなりに熱い。 |
コンソール。わかりやすいがタッチパネルではない。 |
ツユ受けは外にある。中に水が溜まることがないのは嬉しい。清潔でもある。 |
象印の家電には「確実」という言葉がよく似合う。この電気鍋もそう。確実に美味しい料理ができる。
理由は「鉄」をよく知っているからだが、その裏にあるのは「積み重ね」。社名の象の様に重みを持つ重なりだ。
象印の高級炊飯器に使われている技術は、CMでお馴染みの「炎舞炊き」。が、その熱の舞を支えているのは、「鉄 ーくろがね仕込みー 豪炎かまど釜」だ。不純物の少ない鉄は、IHに対しての発熱効果が高く、蓄熱性が高いので、象印は内釜の芯に用いている。
鉄の欠点は、錆びること。このため錆びない鉄「ステンレス」で覆って使っている。この鉄を上手く用いた内釜だからこそ、炎舞と名付けられた変動するIHの熱を上手く受け止められるのだ。
しかも、炎舞炊きの前のモデルの内釜は「南部鉄器」。死ぬほど重いという欠点はあったものの、きちんと炊けて、安定した美味しさ。とても美味かった。
象印が、今回電気鍋で選んだのがなんとホーロー。ホーローは鉄をガラスの釉薬で覆うことによりサビなくしてある。高級炊飯器の内釜は芯は鉄。それをステンレスで覆う形だが、ステンレスの代わりにガラス質で覆ってやるとホーローになると考えれば良い。
が、電気鍋でホーローを採用するメーカーは余りないだろう。理由は高いからだ。調理家電は煎じ詰めると単なる道具。イロハのイはやはり安いことだろう。ただし道具はピンキリであることも事実。高くするなら、安いモデルとは違う使い勝手を提案したい。
私は電気鍋のテストは、まずはカレーもしくはハヤシで試すことにしている。日本で最もポピュラーな料理であり、鍋としての実力もわかるからだ。
材料を入れ、マニュアルでセットを始めるとちょっと驚いた。
メニューで「手動で作る」を選ぶと、次は「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」の様に料理名が並ぶ。「カレー/シチュー」を選択。すると調理時間設定画面に。「0」時間25分と書かれている。意味は最短で25分ということ。あとは何時間後に食べたいのかだ。料理名=適切な温度、時間は自分都合というわけだ。
ただし、設定時間は火が通る時間。火が通った後、混ぜて、具と味の平均化を行う必要がある。できれば、混ぜた後、馴染む時間も少し欲しい。最近、オートクッカーの需要が伸びているが、それは自動攪拌装置があるため。こちらの方は、設定時間=出来上がり温度になる。実はこのモデル、ホーローにしたためか、電気鍋としては値が張っている。オートクッカーほどではないにせよ、価格的には厳しいかも知れない。
最近の家電らしくIoTにも対応している。ただし、持っている食材に対してどんなメニューがあるのかをメインであるのは、ほとんどのメーカーが同じことをしており、すごいと言うのは、もう少し精度をあげてからだ。と言うより、持っている食材のリストはころころ変わるので、仕事でもなければリスト化しないのではないだろうか?
さらに言えば、象印は食材貯蔵庫(=冷蔵庫)を持たない。最近の冷蔵庫は中身をデジカメ撮影できる機能が付いているものもあるが、あくまでも写真だ。リスト化している例は少ない。それは食材を保管容器などに入れられると、どうしようもなくなるからだ。
その様なことを踏まえ、さらなる創意工夫を凝らしてくれると嬉しい。
一方、本モデルの大きな特徴のホーローだが、美味しく調理できることに加え、2つ良いことがある。大きさにもよるが冷蔵庫に入れやすい。専用のかなり平たいフタも付いている。最近は食中毒が起きにくいカレーでも、最低冷蔵庫するのが習慣になりつつあり、大いに評価できる。
あと一つは、このホーロー、直火対応しているのだ。炊飯器にもなかった仕様で、今後当たり前になるかも知れない。本体がだめになっても鍋として使えるわけだ。
地球からどんどん資源がなくなる今、資源に乏しい節約型の生活は一つの理想であり、そのためには、決して派手なところはないが、上質で、よくよく練られた家電を持つのは一つの方法。
今後、象印がどの様な家電を提供してくれるのか、興味が尽きない。
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