『過去から未来への架け橋となるカメラ』 CANON EOS M3 ボディ [ブラック] FPD1500さんのレビュー・評価

[FPD1500]

2015年4月25日 20:38 [818746-1]

満足度	5

デザイン	5
画質	5
操作性	4
バッテリー	4
携帯性	5
機能性	4
液晶	5
ホールド感	4

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過去から未来への架け橋となるカメラ

金網越しの鳥	MFピーキングで動体撮影	手軽なコンパクト望遠レンズ
ボケ味のチェック

モニター貸出から途中より本機を所有するに至り、1ヶ月が過ぎた。
主に印象面で以下の点を挙げたい。
【高性能APSーCと名レンズとのコラボレーション】
T90来長年直感的に、キヤノンの自然な色味を好みに感じてきた。
一眼カメラの醍醐味は、様々な個性を持つレンズの個性を生かし、被写体の多種多様な光の変化を忠実に受け取りつつ、最終的に撮影者の意図を素直に記録することであるが、周辺光量やディストーションの状況、フレア、経年変化、ブレ、ボケも味わいである。
一方でAPSーCは、同画素、ISO常用域なら、レンズの周辺光量やディストーションの影響を削いで、大口径Lレンズのど真ん中の一番美味しい「フィレ」の部分を最初から用いて被写体を撮り出せるので、トリミングをあまり意識することなく構図に集中できるのが最大のメリットと考える。また単焦点のレンズが、フルサイズとAPS-Cで２通りの被写界深度等の変化が楽しめた。
Mシリーズ特有のアタッチメントの柔軟性によって、優れた味わいのFDレンズ群や特殊なアダプターに接続できることも、最大のメリットである。オールドレンズから最新のコンパクトレンズまで、レンズの個性や良さ、撮影者の意図を素直に引き出せるこのM3は、小生にとっては、民生機として現在得ることのできる最高のカメラである。

【タッチ合焦とMFピーキング機能】
パンフォーカス気味のシチュエーションで毎秒何コマを競うようなAFの平均的な合焦精度よりも、むしろ撮影者の意図した空間にピントがあった落ち着いた構図作りに専念したいという要求に、M３は素直に応えてくれる。特にボケの大きなレンズにおいては、射影面の法線上に存在するどの被写体に焦点を合わせるか等は、最新の機械学習の理論を用いても一層難しいと感じる。撮影者の意図している３次元上の合焦ポイントとAFロボットの弾き出す射影平均値の「ブレ」が小さくなるよう、撮影者側から「指示」してあげないと「最終的な合焦」には近づけない。この点画面上のワンタッチ合焦は、被写体の射影エッジがはっきりしている場合には、短時間での「着地点」への到達に絶大なる効果を発揮する。
最終局面ではやはりMFによる調整であるが、MFピーキングは最高のツールである。被写界深度の狭いレンズの合焦面を画面上に瞬時に浮き上がらせてくれる。撮影者は、意図した点にピーキングの指示する合焦面を重ね合わせるだけで「ジャスピン」の領域に短時間で到達できると同時に被写界深度の範囲もリアルタイムに把握できるため、構図を柔軟に変化させることができた。。
特にオールドレンズや大口径ボケレンズでは、MFピーキング機能だけで十分楽しめる。次世代フルサイズ機にも、是非載せて欲しい機能である。
最後に、この名機との出会いに大いに感謝したい。

レベル

アマチュア

主な被写体

人物

風景

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