『ゴルディーニの称号が与えられよりそれらしくなった。』 ルノー ウインド 2011年モデル 外川 信太郎さんのレビュー・評価

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外川 信太郎さん

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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。少年期に5年間イギリス・ロンドン、スコットランド・エディンバラに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、出版社に入社。輸入車専門誌にて執筆、編集を担当…続きを読む

満足度4
エクステリア5
インテリア5
エンジン性能4
走行性能4
乗り心地4
燃費4
価格4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

ゴルディーニの称号が与えられよりそれらしくなった。

シャープな顔つきにホワイトストライプや細部にもホワイトペイントが施される。

小さくてもその姿は、ちゃんとスポーティなものでスケシャリティ感も満点。

リアからの眺めもなかなか興味深い。ホワイトストライプには「G」の紋様が。

1.6リッターエンジンはベースモデルと同じ134馬力。

左ハンドルにマニアルトランスミッション。貴重な存在である。

メーターはタコがウォームホワイト、スピードがアンバー照明。

ルノーの2シーターオープン「ウインド」に、よりスポーティなエクステリアを採用した上級グレード「ウインドゴルディーニ」を試乗してきました。試乗車両は、筆者が20年近くお世話になっているルノーディーラーから借用したものです。

■ゴルディーニとは?■

何といっても「ゴルディーニ」という伝統ある称号を名乗っているのがゾクゾクものです。「ゴルディーニ」とは?カンタンに言えば、「アメデ・ゴルディーニ」氏によって設立されたチューニングメーカーです。他社のチューニングも手掛け、一時は「F-1」にも参戦。60年代後半にはルノーに売却され、専属のチューナーとなりました。代表車種は、マッチ箱のような車体に丸目のライトがキュートな「ルノー8」。1962年に登場し、1978年まで生産されました。1964年にはゴルディーニがチューニングし、1.1Lエンジンを95psまでパワーアップさせた「ユイット・ゴルディーニ」がデビュー。レースシーンでも活躍。

そんな、「ゴルディーニ」の名がルノー好きの中から消えかかっていた昨今、2011年初夏に「トゥインゴRS」をベースにした「トゥインゴ・ゴルディーニRS」が国内デビュー。2012年春には「ウインド」にも「ゴルディーニ」仕様が戻ってきました。

■なぜか老若男女に人気者■

仕事柄、年間数え切れない輸入車に乗りますが、この「ウインドゴルディーニ」はなぜか街中では人気者。通学帰りの小学生の集団にも“これでもか”と凝視され、コンビニに停めても、クルマに対し、関心が希薄になっている高校生達もホットドックをくわえながら興味深そうに視線を送ってくる。無論、筆者と同世代には、質問されるほど。これはポルシェより目立つかも?と思ったほどです。

コンパクトなエクステリアは、ベースモデルでもデザインの自由度が高く「ウインドゴルディーニ」では、更にホワイトストライプや、フロントエアインテークなどのカスタマイズがされ、全長3830mm、全幅1680mm、全高1380mmの2シーター・クーペ・ロードスターはカッコよさが凝縮された印象です。このようなクルマが国産車にも存在し、リーズナブルなら、若者のクルマ離れに少しは歯止めが効くのかも?と感じたほどです。

2シーター・クーペ・ロードスターは、メルセデスベンツの「SLK」とタメを張るほど迅速な動作が自慢で約12秒で開閉が可能です。オープンの状態でも時速80キロ程度では意外な程、風の巻き込みが少なく、心地よく頬を撫でる風が気持ちの良いものです。

■小さくてもスポーツカー■

全長3830mm、全幅1680mm、全高1380mmというコンパクトサイズながら、このようなスポーツカーを造ってくれるルノーに感謝したいと思いました。
「ゴルディーニ」の刺繍が入った上質の本革シートに腰を下ろすと、意外なほど着座位置が低く、アイポイントも低い。またブルーの本革巻きにセンターラインの入ったステアリングや、埋没式の3連メーターもスポーツカーに乗り込んだという期待が一層高まるものです。
一般的な金属キーによるロジックでエンジンを始動させると、「トゥインゴ・ゴルディーニRS」と同じ1.6リッターエンジンがなかなか威勢のよいサウンドを響かせます。軽く空ぶかしをしても、「ルノースポール」の息が掛かったチューンユニットであることがその鋭い吹け上がりから察する事が出来ました。
最高出力134ps/6750rpm、最大トルク16.3kgf・m/4400rpmは、1,190kgのボディには十分過ぎるもので、アイドリングのままクラッチを浮かせてもトルクは十分でスルスルと動き出します。(トゥインゴGTでは、クラッチミュートの際エンストに要注意です。)

■エンジンは回す楽しみが備わっている■

トルクフルな1.6リッターエンジンは街中では扱いやすく渋滞にはまっても、一連のマニアル操作が苦になる事はありませんが、オープンロードでは、このクルマがやはりスポーツカーであるということが明らかになります。中速域でのピックアップもなかなかシャープですが、高回転域である7500rpmまで「コーン」という快音を発しながら、吹け上がる様は紛れもなく「ルノースポール」とのコラボモデルであることが理解できます。数値的には、驚くほどの速さではありませんがクルマを自ら操る楽しみは、超濃厚といえます。

■次のコーナーが楽しみ■

ベースモデルに比べ足回りの変更タイヤサイズが195/45R16から205/40R17となったことでよりシャープなステアリングフィールを手に入れました。クイッと向きを変える鼻先は思わずニンマリしてしまうほどです。しかし、“ガチガチ”に固められたものとは違い、ストロークもたっぷりで、足回りがちゃんと動いているあたりもルノーらしいところです。

コンパクトボディに他にはない、ユニークなスタイリング、スポーツカーとしての資質を持ち、クルマを操る楽しみを教えてくれる「ウインドゴルディーニ」。もう一度、記しますが日本車でも、このようなクルマを造って頂ければ、若者のクルマ離れに少しは効果的なのでは?と思いました。

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新車価格:255〜279万円

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