『比較的小さなモデルで走りに軽快感』 ランドローバー フリーランダー2 2007年モデル 松下宏さんのレビュー・評価

[松下宏]

2012年10月30日 15:02 [543650-1]

満足度	3

エクステリア	3
インテリア	3
エンジン性能	4
走行性能	4
乗り心地	4
燃費	2
価格	2

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

比較的小さなモデルで走りに軽快感

フリーランダー2はランドローバーの中でもちょっと変わった存在だ。というのも唯一エンジンを横置きに搭載するFFベースのSUVであるからだ。ランドローバーがフォードグループの一員だった時代に、ボルボ製の直列6気筒3.2Lエンジンを搭載して作られたモデルである。

今回はジャガー・ランドローバー・ジャパンが北海道に試乗車を用意していたので、女満別地区を中心に、2011年にマイナーチェンジを受けた後の3.2 i6に試乗した。

ボディサイズはランドローバーグループの中ではやや小さめといえるが、それでも全幅は1910mmもあって十分に大きい。北海道での試乗だったので、この全幅が問題になるシーンはなかったが、都内で乗ったらまた違った印象になると思う。

外観デザインはランドローバーの一員であることが明確なものとされ、インテリアの回りの雰囲気もシンプルかつ機能的であることを基本に、それなりのラグジュアリーさを備えている。

搭載エンジンは直列6気筒の3.2Lエンジンで、これにアイシン製の電子制御6速ATを組み合わせて横置きに搭載する。広めの全幅を確保しなければならなくなるのも当然といった感じのレイアウトだ。

動力性能は171kW/317N・mで、基本が乗用車用のエンジンなので吹き上がりの良さなどは上々のレベル。低速域でのトルク感にも不満はない。フリーランダー2は車両重量が比較的軽い(といっても1900kgもある)ので、走りには軽快感がある。ほかのモデルに比べて短めのホイールベースも軽快さにつながっている。

今回の試乗はオンロードに限られたが、レンジローバーの4WDシステムであるテレインレスポンスを標準装備するほか、HDCを始めとする悪路走破性を高める電子制御技術もふんだんに盛り込まれている。本気で悪路を走りたいユーザーにニーズにも対応できるモデルである。

フリーランダー2の3.2 i6には、400万円をわずかに切る399万円の価格が設定されている。ランドローバーの入門モデルとして、そこそこ納得できる価格設定である。