本炭釜 紬 NJ-BW10J
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| 評価項目 | 投票平均 | カテゴリ平均 | 項目別ランキング |
|---|---|---|---|
| デザイン |
無評価 | 4.31 | -位 |
| 使いやすさ |
無評価 | 4.23 | -位 |
| 炊き上がり |
無評価 | 4.30 | -位 |
| サイズ |
無評価 | 4.12 | -位 |
| 手入れのしやすさ |
無評価 | 4.13 | -位 |
| 機能・メニュー |
無評価 | 4.19 | -位 |
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プロフィール家電評論家。スマート家電グランプリ審査員。
主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。
過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。
また米・食味鑑定士の…続きを読む
2026年8月31日 11:35 [2034714-1]
| 満足度 | 5 |
|---|
| デザイン | 5 |
|---|---|
| 使いやすさ | 3 |
| 炊き上がり | 5 |
| サイズ | 4 |
| 手入れのしやすさ | 4 |
| 機能・メニュー | 4 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
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|---|---|---|
本体。炭漆黒の色、立ち姿が良い。 |
フタを開けたところ。フタに厚みがあるので開けた時、高さはあまりない。 |
小さいディスプレイの周りにボタンが並ぶ古典的なレイアウト。 |
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本炭釜。なにげにスゴい。 |
内側。沸騰を制御する様な仕様はない。 |
炊き上がり。見ただけで美味しく炊けていることが伝わってくる。 |
高級炊飯器市場を創出したのは。三菱電機。2006年のことだ。その時の炊飯器の平均単価は1万円台。それに対し、10万円の炊飯器で勝負にでたわけだ。5万円以上のモデルはパナソニックしかない時代だ。
が、この超高額のモデルは支持された。理由は美味しいから。その根幹技術が「本炭釜」だ。この時代、熱源はIHだが、圧力技術は取り入れられていない。熱をどう扱うという技術の競争だ。
この成功に続けと、全社「内釜」を追求し始めた。
カーボンを削り出した三菱に続いたのは「土鍋」を使ったタイガー。そして「南部鉄器」を使った象印等々。内釜 合戦とも言う状況だった。が、炊飯は内鍋だけで決まらない。コントロールも重要。それを重視してパナソニックが作ったのが「おどり炊き」だ。以降、炊飯器は戦国時代に入る。
三菱はかなり革新的なメーカーだ。同社のエアコン「霧ヶ峰」シリーズは、「プロペラファン」のモデルを持つ。エネルギー効率はトップ。だが、サイズはかなり大きい。このためか、ラインナップが増えない。そう三菱は、持っている技術力に対し、市場制覇力が弱い。
炊飯器でもそう。超弩級の「本炭釜」を持ちながら、市場制覇力が弱い。幾つか理由はあるが、一番は「圧力」を採用していないからだろう。今、当たり前の様に圧力が付けられているが、全社が目指している「かまどで炊く」のかまどは加圧機能を持たない。加圧は通常と違うことが起こる。沸騰条件を変えることができることだ。
人間は平地に住んでいる。1気圧。人間の常識は、この環境で培われたものだ。ところが山に登ると気圧が下がる。水が沸騰しても、その温度は100℃に達しない。沸騰しているのに炊飯できないのだ。
逆に圧力を高めてやるとどうなるか、沸騰温度が高まるのだ。この性質を調理に取り込んだのが圧力鍋だ。西洋人は肉を塊で食べる。塊なので、中まで熱が通りにくい。このため、西洋のスープは作るのに無茶苦茶時間がかかる。中には8時間以上というものもあり、専業主婦でないと対応できない。が、圧力鍋だと1時間以内という、共働きでも調理できることになる。
日本で圧力鍋が流行らない理由としては、私見ではあるが「箸」の存在があると思う。日本は、基本箸のみで食事をする。なので、肉は薄切りが普通。すき焼き、しゃぶしゃぶ、生姜焼き。薄い肉と出汁で味付けし、それを白米と食べる。薄いので通常調理器具で十分。
ただ日本でも、最近は「時短」が流行し、電気圧力鍋が流行った。圧力鍋は普通2段階の圧力設定ができるが、それをまとめた最大公約数的なモデルだ。使い勝手もよい。
が、出来立てを食べると味が薄い。煮物の場合、味は冷める時に染み込むという言葉がある様に、少し待たないといけない。料理は、チンとは全く違うのだ。
私も常用しているが、時短というより、ほったらかしておけることを評価している。調理中、外出しても問題ないところだ。
それはさておき、圧力をかけるということはある意味、別の環境を持ち込むということだ。ただ採用しない場合は、「時短」という選択を捨てるということを意味する。これは世の流れに逆らうことでもある。
このため三菱は、お米を傷つけることがない「超音波振動」を導入、時短を行うことにした。炊飯の場合、「吸水」と「炊き」に分けられるが、圧倒的に「吸水」に時間がかかる。吸水:30分、炊き:15分という感じだ。ここらへんがまだ十分に伝わっていない感じだ。
今回、メーカーからモデルを借り、本炭釜の良さを確認させてもらった。
【デザイン】
昔の姿で、出ていますという感じ。そのスリムで背の高いシルエットはどことなく「見返り美人」を彷彿とさせる。が、安定型のデザインが増えた今、このデザインは新鮮でもある。
また、モデルの色は黒だったが、なんという黒だろうか。闇に溶ける様な黒。メーカーは「炭漆黒」と名付けているが、この静寂を漂わせる黒は「漆黒」という名に相応しい。
美意識が強く出たモデルだ。
【使いやすさ】
デザインに引っ張られたためか、液晶は小さく、その周りをボタンが取り囲むという、前時代的なレイアウト。年代的には面食らうかも知れない。
昔のゲームコントローラーの象徴的な十字キーは、流石に古すぎないだろうか?
【炊き上がり】
流石の美味さ。粒がはっきり感じられながらも、それぞれの粒に十分に水が入っており、実に美味い。ふりかけの様なご飯のお供があれば幾らでも食べられる。
落語の「しわいや(倹約家)はいい米を喰う」(いい米は、お菜を必要としないので、安く満腹になる)を地でいく様な炊き上がり。日本人でよかったと思える美味さだ。
【サイズ】
トール型だが、フタを開けた時の高さは意外に思うほど低い。
【手入れのしやすさ】
普通。内釜、内フタのみ。
【機能・メニュー】
いろいろな機能がある場合、その機能の効果より、メニューでセレクトし易いことが重要。そうでないと使ってもらえない。
だが、小さい液晶がそれを妨げている。機能を追加することも重要だが、使える(選び易い)機能にして欲しい。
【総評】
こだわりのモデルだが、そのこだわりが上手く伝わっていないモデル。
とにかく液晶が小さすぎる。スマホを常に持つ令和で、サイズ小、ボタン多は、使いにくい。
日本の「おもてなし」が世界の隅々まで伝わった今の時代、家電の使いにくいというのは、自分を拒んでいるとも取られかねない。わかる人にわかってもらえればいいと言うのは、今の時代ある種、傲慢でもある。
きついことを書いたが、それは食味が本物だからだ。使い勝手はよくないが、美味しいお米が食べたい人には炊飯器を買う時の候補に入れて欲しい。その価値は十分ある。炊飯器は一度設定してしまえば、その設定で動作するわけだからだ。
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炊飯器
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5
多賀一晃 さん
(炊飯器)
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