『ソフトにもハードにも』 TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO (Model A09) (ｷﾔﾉﾝ用) BAJA人さんのレビュー・評価

[BAJA人]

2010年9月8日 15:15 [340433-1]

満足度	4

操作性	5
表現力	5
携帯性	5
機能性	4

ソフトにもハードにも

語りつくされた感もありますが、購入して約3年、7D、30D、KissDXでの
使用感をレビューします。主にA16との比較。


【操作性】
タムロン全般に言えますが、リングの回転方向はキヤノンと逆です。
個人的には慣れれば問題ないかと思います。
また、フォーカスリングはAFにより回転しますが、A16よりフォーカスリングが
遠い分、左手が干渉する率は低くなります。

【表現力】
F2.8開放での描写は、よく言えば柔らかく、悪く言えば甘いと言えると思います。
開放でシャキッとした絵を望むのでしたらこのレンズはお奨めしにくいです。
ただし、意図的にふんわりとした絵を求めるのでしたら、このレンズはその期待に
応えてくれるものであると思います。
特に逆光ではソフトフォーカスのような描写になり、ピントの芯はありながらも
なんとも言えない雰囲気を醸しだします。ポートレイトなどにはこの表現力が
活きてくると思います。
とは言え、キリッとした作画も可能で、F4に一段絞れば画像全体のソフトさが消え
開放での画質がうそのように引き締まります。この二面性が作画に大きな自由度
与えることになります。対するA16は開放からシャープであると感じます。

またボケの良さもこのレンズの特徴です。
ふんわりととろけるようなボケはポートレイトや植物の接写には最適かと思います。


【携帯性】
フルサイズ対応の大口径標準ズームとすれば、とても軽くコンパクトですね。
A16より細身ですが、長さは少し長いです。


【機能性】
AF速度はもっさりしています。動き物には少し辛いかと。
AF音はず〜ず〜といった感じでA16のギュイギュイという高音よりは耳障りになりま
せんが、静粛俊敏なUSD化を期待したいです。



【総評】
絞り値により2つの表現を使い分けることができるのが利点だと思います。
最短距離も短くプチマクロも可能で、ボケもいうことなし。おまけに値段が安くて
軽くてコンパクトと、タムロンらしいレンズですね。大変良いレンズだと思います。

APS-C機だと焦点距離がW側で換算45ｍｍ相当ですから広角は不足します。これは
分かっていることですが、どうしてもA16の出番が多くなりがちです。私はEF-S10-22
とセットで持ち出すことが多いです。

後継機種はこの作画特性と大きさを据え置いてW端24ｍｍ化、そしてUSDとVCの
搭載を期待したいですね。

レベル

アマチュア

主な被写体

人物

風景

子供・動物

夜景

室内