『アイロンとして○、スチーマーとして△。実力十分のモデル。』 ティファール ターボプロ FV6825J0 多賀一晃さんのレビュー・評価

[多賀一晃]

2022年12月29日 19:35 [1663188-1]

満足度	4

デザイン	4
使いやすさ	5
予熱時間	5
サイズ	5

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

アイロンとして○、スチーマーとして△。実力十分のモデル。

本体。紺樹脂ボディが特徴。	リアビュー。座りの良い台座、コードを通すための切れ込みがデザイン化されている。	掛け面。滑りがよい。
注水口とスチーム切り替えボタン。使う前に設定する部分。	スチームトリガーと温度設定ダイヤル。使用時使うのは、スチームトリガー。	進行方向へスプレーするワンタッチスプレー。うまく使えばとても便利。

ドイツ ベルリンで開催される家電ショー IFAは、盛大に白物家電が並び、デモが行われる。ロボット掃除機は壁に張り付き壁掃除をするパフォーマンスを見せ、コーヒーメーカーは休みなく働き、観客に振る舞われる。その中で、必ず人垣ができるデモがある。アイロン掛けのデモだ。パフォーマーは男性社員。鮮やかなアイロン捌きでワイシャツのしわを伸ばし、折りたたんでいく。動きに無駄がないため、スピードもかなりのものだ。というのも、欧米人は、日本人のように洗いざらしを着ることは少ない。知り合い複数人に聞いてみたが、全員パンツまでアイロンをかけるという。ちなみにアイロンをかけるのは、大体小一時間程度、力がいるので、男性も率先して手伝うと言っていた。長くても３０分くらいで終了する日本とは、文化が違うのだ。
このため、欧米のスチームアイロンは、華奢な雰囲気が全くない。長時間人の手によって使われるので、機能優先だからだ。
今回試したモデル、「ターボプロ 6825」は、コード付きのスチームアイロンで、ティファールではフラッグシップ「アルティメット 6828」に次ぐモデル。今回、2番手モデルのレベルを確認するために、メーカーからサンプル貸し出ししてもらいテストした。なお、当モデルは、バーティカルスチームが付いているため、衣類スチーマーとしても使用可能。

【デザイン】
フラッグシップ「アルティメット 6828」が黒ボディにゴールドのライン。「ターボプロ 6825」は紺ボディにゴールドのライン。ちょっとした感じの差だが、扱っている時の思いは全く違う。黒はあるキッパリ感があり、質実剛健。それにゴールドラインが華を添える。感じで、いい道具であることが伝わってくるのに対し、紺樹脂からは、そのような強い感じは伝わってこない。正直、こうも違うとは思わなかった。

【使いやすさ】
コードありなので完全ハイパワー。スチームの出もよく、きちんと、楽々掛けられる。カタログデーターは「アルティメット 6828」より、少し劣るが、実動的にはイーブンと言ってもいいだろう。120g/分のスチーム量でも十分多い。

【予熱時間】
なかり短いと言うより、気にしないでいいレベル。
【サイズ】
適度で扱いやすいサイズ。重さはやや重い。このやや重は、アイロンにプラスに働く。逆に、衣類スチーマーとしては重すぎ。一度使うと、専用の衣類スチーマーが欲しくなる。

【総評】
コードありのアイロン機能は十分であり、十分お勧めできる。しかし、デザインがイマイチのためか、「アルティメット 6828」ほど、いいものを使っているというほど、思い入れることはできない。
実力は十分あるので、機能重視の人、デザインに執着のない人にはお勧め。ただ、スチーマーとしての機能を重視したい人は、あまりお勧めしない。スチーム量は十分だが、重すぎる。