Phonitor x [Black]
- 通常のステレオジャックに加え、バランス対応の4-pin XLRを備えることで幅広いヘッドホンに対応するヘッドホンアンプ。
- コンバーターチップはAKM「AK4490」を採用。32bitでPCM音源768k、DSD音源はDSD4もしくはDSD256の高解像度にて再生が可能。
- 2つのVUメーターは左右のインプットレベルを確認できる。フロントパネルのスイッチでフォーマットを変更でき、入力レベルを好みの設定で確認できる。
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2022年7月28日 22:25 [1604067-1]
| 満足度 | 5 |
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| デザイン | 4 |
|---|---|
| 音質 | 5 |
| 操作性 | 5 |
| 機能性 | 4 |
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|---|---|---|
【デザイン】
ドイツの真面目な工業製品といった感じです。ボリュームノブをはじめとしてすべてのスイッチ類、ジャック類も堅牢に据え付けられてあって安心感あり。この価格帯の製品でも微妙な遊びやガタがあるものもありますが、この安心感が「ドイツのプロ機材メーカー」らしさなのでしょうか。再生ソフトでも確認はできるのですが、ついついVUメーターを眺めながらボリューム調整をしてしまいます。
【音質】
デスクトップで使用しています。上流から windows→CHORD Qutest→本機→ヘッドホン という構成です。ヘッドホンはfinal D8000が8割、SENNHEISER HD800が2割といったところです。
この機種の前は某イギリスメーカーの据え置きヘッドホンアンプを5年弱使っていました。1年ほど前から買い換えを検討していたのですが、ようやく候補が定まって、いざ試聴→購入となった次第です。前機材もこの機種とほぼ同等の価格帯だったのですが、ここ最近のポータブル機材の進化は目覚ましいものがあり、「あれ?この小さいアンプに負けてる・・・据え置きなのに?」と感じることが増え、買い換えを検討し始めました。
購入の決め手となったのは非常にタイトで圧倒的な駆動力です。聴覚上のS/N比がとても高く、全ての帯域の音が緻密に、圧倒的なスピード感で迫ってきます。音の立ち上がりから減衰までのコントロールが絶妙に好みで、余韻で味付けしている感じがありません。クラシックメインの方はもう少しリラックスした艶感や余韻があるアンプが好みだと思いますが、私は5割以上がロックやポップスなので、昔から少しモニター寄りの音を好む傾向があります。
私が機材を選ぶ基準として、特定のロックを聴いたときに「クリスプ感」(私が勝手にそう呼んでいるだけです)があるかどうかを重視しています。中低域の解像が絶妙な細かさ、広さの時に感じられる感覚なのですが、本機はそこが特に素晴らしく、試聴したときに思わず笑みがこぼれてしまいました。
高域は十分すぎるほど高いレベルまで伸びていますが、過剰にきらびやかではありません。最近はハイレゾが流行っているせいなのか、過剰にキラキラした高音を強調するアンプが多いように感じます。この機種は中高域から超高域まで自然なつながりで伸びやかに表現できています。
中域は私が最も重視するところです。ここのチェックは自分の中で定石があって、ノラジョーンズの例のアルバムの1曲目の出だしの「これ、録音した時点でクリップしてたんじゃない?」なヴォーカル、あの部分が耳に痛すぎないように、でもちゃんと表現できているかを聴きます。本機はとても優秀でした。これができていると大抵のギターもスネアもハイタムもブラシロールも気持ちよく聞こえます。実際、とても気持ちよいです。
低域のコントロールは圧倒的です。D8000は低域が豊かなヘッドホンだと思いますが、アンプとの相性が悪いとボワついて煩わしかったり、逆にタイトすぎて大脳基底部を蹴り飛ばされている感覚に陥ったりすることもあります。このアンプも非常にタイトなので、曲によっては脳みそが痛くなりかけることがあります。でも大丈夫なんです。クロスフィードを使うと痛くならないんです。
このアンプのクロスフィード機能、素晴らしいです。大抵のクロスフィードはシャカシャカしたりスカスカしたり、何やってんだかわからなくなってたり、使い物にならないようなものが多いです。でもこのアンプは違います。素晴らしく実用的。すっと前方と左右に音が自然に移動します。特に中低域の広がり方が大きいのですが、解像感が失われるどころか、左右に広くなるために更に定位と解像が良くなったようにすら感じます。この機種を聴く前までも、それなりに高価な機材を聴いてきました。「もうこれ以上の解像力を感じることは一生ないだろう。絶対そこまで録音できているわけないんだし。」と思っていました。でも違いました。この機種にしてから「あ、ここ、もう一人コーラスがいたんだ。」「あ、ここのベース、結構複雑なフレーズ弾いてたのね。」といった発見がまた訪れました。ただ、D8000だとクロスフィードの効果がよくわかるのですが、HD800だといまいちわかりません。多分相性があるんだと思います。
【操作性】
説明書を読まなくても直感的に操作できます。ボリューム・スイッチ類の重さや切り替えの質感が上質で嬉しい。ボリュームはQutestの出力を2Vに設定した状態で調整しています。DSDファイルのクラシックなどでは3時〜4時の位置まで使うことがありますが、ロックやポップスなどでは8〜9時くらい、PCMのクラシックなどで11〜12時前後の位置で十分な音量が得られています。
【機能性】
クロスフィードは本当に便利でよくできています。欲を言えばオートパワーオフなどがあってもいいのかもしれませんが、このような機材を使う人たちは音質等への影響を嫌うでしょう。必要最低限かつ十分といったところで、やはりプロ機材メーカーらしさを感じます。
【総評】
試聴では、始めは内蔵DACで聴き、その後Qutestをつないでもらって純粋ヘッドホンアンプとしての実力をチェックしました。内蔵DACで試聴した時点でほぼ購入を決め、Qutestをつないだ状態を聴いてDAC無しをオーダーすることに決めました。内蔵DACもいい仕事をしていました。でも、Qutestをつないだときの方がより好みの音でした。(全く本当に好みの問題です。内蔵DACの方が良いと感じる人も少なくないだろうと思います。)この機種はDACの特徴をきちんと表現し、更にヘッドホンアンプとしての仕事もきっちりとこなしてくれます。このアンプの音を決定づけているのが自慢の120Vテクノロジーだとすれば、下位機種も相当な実力を持っているのではないかと思います。実際私もバランス端子を使ってヘッドホン出力していますが、DACとの接続はアンバランスなわけで・・・そう考えるとPhonitorシリーズは、色々な機材環境の人に対応できる優秀な製品群だと感心しました。
- 比較製品
- Chord Electronics > Qutest
- SPL > Phonitor x With DAC768xs [Silver]
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ヘッドホンアンプ・DAC
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