カーボンクルーズ XRメン SHRXR1M レビュー・評価

満足度：4.00

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[半殺しの米]

2025年4月2日 22:40 [1941367-2]

満足度	4

完成度の高い、現代のランニングシューズ

まず最初に、某所でセーフラン200Xの後継とされていましたがそういうことではありません。
現にセーフラン100Xはヨネックス公式通販から消えてしまいましたがセーフラン200Xは販売継続されています。

（2025/4/2追記）
200Xの後継と思しき「カーボンクルーズグライダー」という新製品が発売されました。

【履いた感じ】
サイズ感はセーフラン100Xと変わりません。
最初は走ってる最中に靴の中で足が前に滑る感覚がありますが、しばらく使ってインソールが自分の足形に沿うようになると収まります。
また、本商品はヒールストライカー向けなのですが、履き始めはやや踵部分のクッションが硬く感じるかと思いますが、しばらく履いてると少し柔らかくなってクッションを感じるようになりますのでご安心を。

走った感触ですが、比較的クラシカルな感触だったセーフラン100Xやセーフラン200Xから一転、非常に現代的な感触のシューズになっています。
前足部の反り上がりが強く、所謂ロッカー構造ライクな足抜け感があります。それでいて前足部の反発も強いため、ヒールで着地→前足部に重心を移動という流れが非常にスムーズでオートマチックに足が回ります。
個人的に履いたことのある中で一番感触が近いものはアシックスのエボライドスピードですが、それよりも反発や重心移動促進が強力で、良くも悪くもシューズの主導権を強く感じます。
前後ドロップ10mmとロッカー構造の相乗効果からシューズ任せで勝手にペースが作られるので非常にレース向きだと感じるのですが、惜しむらく本商品はWA規定の40mmをオーバーしているので公式記録にはなりません。
また、レース向けとしてはやや重量が重いのも難点。まあシューズ規程や重量を気にする段階に来たらカーボンクルーズエアラスにシフトする想定なんでしょうね。

【総評】
ヨネックスが新たに打ち出してきた現代的なランニングシューズ、その練習モデルです。
とにかくシューズの補助やサポートが盛りだくさんでレースはもちろん、ファンラン目的でも楽しく走れる1足です。
初めてヨネックスのランニングシューズを選ぶ際、とにかく安全に手堅くいきたいならこれまで通りセーフラン200Xがオススメですが、走りにアクセントが欲しかったり現代のシューズテクノロジーを味わいたいならカーボンクルーズXRの方がオススメです。

【短距離目線では…】
さて、ここまではマラソンやファンランなどロードでの長距離走を前提に評価しましたので高評価なのですが、私の専門である短距離走に目を向けると正直微妙に感じます。
ハイドップ、沈み込みの強いクッション、反り上がりが強く不安定な前足部と、とにかくシューズの介入・主導権が強くて邪魔に感じる部分が多すぎます。
ジャンプトレーニングはもちろん、運動量維持目的のジョグでもペースが上がり過ぎたり、アップ目的でもテンポが狂ったりでイマイチ出番がありません。
ほぼ冬場の完全にオフのシーズン専用なので、セーフラン100Xのように買いだめはしないかなぁ。