STAN. EE-FA50-BA [ブラック]
- 清潔な蒸気で加湿するスチーム式加湿器(4.0L)。湯沸かし音や加湿中の運転音を抑え、寝室でも使いやすい。
- 沸とうさせたきれいな蒸気で部屋を加湿し、吹き出し口からの蒸気温度は独自の冷却構造で約65度まで冷ます。
- 安心設計「チャイルドロック」「ふた開閉ロック」「転倒湯もれ防止構造」を採用。電源アイコンをタッチすると浮かび上がる透過式タッチパネルを採用。
最安価格(税込):¥39,877
(前週比:+6,877円↑
)
発売日:2025年 9月 1日
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プロフィール家電評論家。スマート家電グランプリ審査員。
主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。
過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。
また米・食味鑑定士の…続きを読む
2025年9月23日 23:59 [1986924-1]
| 満足度 | 4 |
|---|
| デザイン | 4 |
|---|---|
| 加湿能力 | 5 |
| 使いやすさ | 5 |
| 静音性 | 5 |
| サイズ | 5 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
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|---|---|---|
正面から見たデザイン。電気ポッドとは一線を画す。 |
スチーム出口他、お湯もフタを介して外に漏れ出る。関所と言える質実剛健さを有する |
コンパネはできる限りデザイン劣化の少ないピクトグラムで表示される。 |
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フタの内側。スチームはここから出ていくが、転倒時のお湯は出難い。 |
水は槽側面の目盛以外分からない。 |
加湿器は大きく3種類ある。
1つめは水タンクの水を煮沸。湯気で加湿する方式。「スチーム式」と呼ばれる。2つめは風を当てて気化した水蒸気で加湿する方式。「気化式」と呼ばれる。温風を当て気化させる方法もあり、こちらは「ハイブリット式」と呼ばれる。気化式の一形態なのだが、熱消費が激しく、電気代がかかるためか、わざわざハイブリット式と呼ばれる。
この2つは、水蒸気で加湿するのだが、最後の1つ「超音波式」は水を霧のレベルまで微細な水滴にし、大気を湿らせる。
この3つの方式の内、一番使われているのは、超音波式だ。まず超音波発生ユニットさえあれば作ることができるので、低価格で供給することができる。また、超音波発生ユニットは小型なので、デザインの自由度が高い。珍奇なデザインの加湿器を見たら、超音波式だなと思って間違いない。
超音波式の悪いところは、水を選ぶこと。なんせタンクの水が、相変化などせず、水のまま大気中に出ていくわけだから、中にバイ菌とか繁殖していたら、小さな水滴と共に空気中を漂う。最終的には床に落ち、無害化するとしても、その間に感染することはあり得る。
このため超音波式の取説には、毎日水を変えろ、水タンク、水槽を洗え、使うなら水道水と書かれている。この中で一番守るべきは「水道水の使用」だ。塩素、オゾンなどで何度も消毒される水道水は、日本で最も衛生管理がされている水。風味を期待することはできないが、微生物などもいず、安心して使える。
ミネラルウォーターなら、封がしてあるので大丈夫と思われる人もいるかも知れないが、時々管理外が出てしまい回収騒ぎが発生する。衛生的に言うと、日本の水道水は多分、世界のトップだ。
昔、東京都が洒落で、水道水を「東京水」として発売したことがあった。それは、そんなに不味いモノではなく、需要もあった様だ。
それはさておき、空気中の湿度は水蒸気(気相)であり、ミネラルも何も含まないすっぴんの水分子だ。これのあり方を水で推しはかっても答えはない。自分の健康のためにも、超音波式を使う場合は、特に注意が必要だ。
さて、今回レポートする象印のスチーム式加湿器 EE-FA50は、2つの特徴がある。
1つは「スチーム式」であること。魔法瓶、電気ポッド、電気ケトルに取って、お湯は友だち。効率よくお湯を沸かすのは、いろいろなノウハウがあるし、一度沸かしたお湯の熱を逃がさない様にするのはもっとノウハウが必要だ。象印は技術マージンをたっぷり持っている。
2つめは「STAN.」シリーズであること。STAN.はスタンダードから作られたシリーズ名。暮らしになじむデザインが特徴だ。気持ちのよい暮らし、日常というのは、そんなには尖っていない。暮らしに馴染むデザインというのは、作家性を前面に押し出すというのではなく、民藝のように実用性と無銘性の美しさの両立。
普遍的な良さがあるため、購入後数年経っても、古びた感じがなく、人気がある。
今回メーカーより、貸し出してもらい、テストを行った。
【デザイン】
技術ベースは電気ポットだが、デザインは全く異なる。8畳用であるが、かなりのサイズで、重い。持ち運び用の取手が付けられている。そして電気ポットの様に、中の水量がわかる窓はない。フタ付きの黒バケツをイメージすると、近いと思う。
フタのデザインもかなり無愛想。
とにかく、倒れても中の熱湯を外に逃がさないための措置であり、それはかなり徹底している。
STAN.らしさがでたデザインとも言えるが、私には質実剛健がすぎる様に思える。
【加湿能力】
運転モードは、「ひかえめ(40%)」「標準(50%)」「しっかり(60%)」の中からセレクト。
水は4Lまで入れることができ、フルで使った場合、8時間使える。
約0.5L/時間。(正確には480mL/時間)
また4Lでセットした場合、水を熱しスチーム(熱いが火傷しない65℃)が出る様になるのに、40分掛かる。このため、早く使い時は、水を1L位にし、まずスチームを出す。そして中の温度が下がらない量を加えるのがよい。ちょっと面倒だが・・・。
【使いやすさ】
シンプルでとても使いやすい。
ただフタの開け閉めは別。風呂より20℃以上高く、量も多い。このため、フタは、念入りに開けにくくしてある。加えて、チャイルド・ロックなどもかけられる。
家族の安全を担保するために、転倒し難い仕様にしてあるが、安全を、できる限りの手を尽くしていることがわかる。
わざと転倒させてみたが、お湯はまったく漏れてこなかった。
安心して使える家電だ。
【静音性】
動作しているのかが、全くわからないほど、静か。邪魔にならない。
【サイズ】
実寸は24.5×24×37cmだが、黒で存在感があるがあるためか、実際より大きく見える。特に電気ポットに対しては内容量が同じでも、サイズに差がある。加湿器は電気ポットほど移動させないが、きちんと取手も付いている。
【総評】
初めて手にした時は、ちょっと大きいかとも思ったが、使っているうちに、象印が安全性にすこぶる注意していることが伝わってくる。
熱を使う家電を安心して使えることは重要なことだ。
STAN.は、ゆっくり揃えて長く使うことになるだろう家電シリーズ。そのコンセプト通りの出来でもあり、推したいモデルだ。
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加湿器
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よく考えられた加湿器。魅力も多く、ゆっくり、長く、付合いたい
(加湿器 > DreamWell Humidifier H38i 113369 [コースタル ベージュ])
5
多賀一晃 さん
(加湿器)
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