銘柄純白づき RCI-C5-C レビュー・評価

満足度：—

（カテゴリ平均：4.32）

満足度ランキング—位

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評価項目	投票平均	カテゴリ平均	項目別ランキング
デザイン 見た目のよさ、質感	無評価	4.23	-位
使いやすさ ボタンの配置や、取り出しやすさなど	無評価	4.41	-位
仕上がり 精米の仕上がりの良さ	無評価	4.45	-位
静音性 運転時の騒音	無評価	3.32	-位
手入れのしやすさ 洗いやすさ	無評価	4.10	-位
サイズ 設置しやすい大きさか	無評価	4.25	-位

• ※プロレビュー・モニターレビューは集計対象から除外しています
• ※「カテゴリ平均」より「投票平均」が高い項目を黄色背景にしています

[多賀一晃]

2025年11月19日 00:00 [1995872-1]

満足度	4

デザイン	4
使いやすさ	4
仕上がり	4
静音性	3
手入れのしやすさ	4
サイズ	5

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

一台あると米の不満に関して、いろいろ対応することが可能。

本体。目立って特徴的なデザインではない。精米機としてはスタンダードなデザイン	コンソール。シンプルで使い易い。	「精米かご」と「かくはん棒」。双方とも独特なデザイン。
精米かご拡大写真。ディンプルメッシュ構造。特許取得済。	精米前。ミルキークイーンの玄米。ヌカの茶に近い黄土色をしている。	精米終了時。白米なので、当然白い。

アイリスオーヤマ（以下アイリス）の精米機：RCI-C5-Cは、形はありがち。しかし、ユニークな特徴を持つ。

それは、銘柄毎にあった精米プログラムを選べることだ。
本体に印刷されている銘柄は6種類。「こしひかり」「あきたこまち」「つや姫」「ゆめぴりか」「ひとめぼれ」「ヒノヒカリ」だ。
2023年の作付け面積でいうと、こしひかり：33.1%（1位）、あきたこまち：6.7%（4位）、つや姫（データなし）、ゆめぴりか：1.9%（8位）、ひとめぼれ：8.3%（2位）、ヒノヒカリ：7.4%（3位）。（（）は順位を示す。公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構調べ）アイリスオーヤマに確認すると、作付け面積を基準に決めたという。

お米の銘柄は多く、それらは、この6種類のプログラムの中から、近しいものを選ぶ。例えば「こしひかり」と同じプログラムが使える銘柄として「あきさかり」「あさひの夢」「魚沼産コシヒカリ」「とちぎの星」「ふさこがね」「ミルキークイーン」の６銘柄がある。他の銘柄も同様、総計41銘柄はあったプログラムで精米できることになっている。

アイリスは、お米類の販売もしており、精米はよく心得ているメーカーだ。精米時の問題は、１）砕米率を抑えること。（精米時にどの位砕けたお米の発生率。砕けたお米は、食味が悪い。12%以下が出荷目安となる）、２）モーターの発熱、摩擦熱を抑えること。発熱は酸化を促進するため、抑える必要がある。この２つは完全に抑えることはまずできない。が、アイリスはどれくらいまでなら食味に影響が出にくいのかを知っているメーカー。そのノウハウが活かされているモデルだ。

今回、機材をメーカーから貸し出してもらい、山形県産のミルキークイーン新米でテストを行った。

まず銘柄モードの差だが、ミルキークイーンに合うとされる「こしひかり」モードと「ヒノヒカリ」モードで試してみた。双方とも白米にし、研いだ後炊飯して食べてみた。私が感じたのは、食味ではなく食感の差。ただし若干だ。むしろモード差より、精米したての美味しさの方が際立っているように感じられた。
ただし、精米モードによる差は初めてテストしたので、自分としても不十分な評価だと思う。

その他の機能もきちんと作られている。
精米で一番良い方法は、コメとコメを擦り合わせ、ヌカをこすり落とすこと。理由はコメが割れにくいからだ。が、少量精米には向かない。このため金属のメッシュでできた「精米かご」を使う。メッシュに玄米を擦り付け、ヌカをこすり落とす。当然、コメとコメもすり合わされる。イメージは、縦型洗濯機に近い。

アイリスの精米かごは効率を考え、ディンプルを付けた独特の形をしており、特許も取っていると言う。

玄米をかき混ぜるかくはん棒は、かくはん翼ではなく、棒。
一瞬、これで米を上の方まで運び上げられるか、心配になったが、スタートさせると、大きな動作音と共に、玄米が渦を巻き始める。

初心者に、注意したいのは、この精米で重さ、体積共に約10%減ること。このため一合（180g）精米したい場合は、200gの玄米を使用する。必ず、同梱されている専用カップを使うことだ。

精米機の動作音はかなり大きい。慣れないとちょっとびっくりするほどだ。

が、終わり、精米かごをあげてみると、もう一度びっくり。一般的な精米器に比べてかごへのヌカの付き方が少ない。なんにせよ、後処理が楽。

ここで注意したいのは、精米した米はなるべく早く、別容器に移してやることだ。と言うのは、精米はどうしても熱を持つ。熱＝劣化なので、それを防ごうと言うわけだ。

また、私は精米機を使う場合、無洗米は使用しない。というのは、精米は日本で長年に渡り行われてきており、目減り分の約10％は信頼に値するが、それでも最終的な精米量には凸っこみ凹っこみがあるので、念を入れるためである。米を美味しく炊くには、水分量がポイントになるが、それには重さで管理するのが一番だ。

2025年は古米、古古米が大量放出されたこともあり、どのメーカーの精米機も売りが好調だ。中には、発売後10年以上経つモデルもある。逆に言うと、日本人はそれほどお米にこだわる。

古米に関する一番の問題は、水分だ。米は植物の種。後世に残る様になっている。植物の場合、水分は取られる前提で設計されている。逆に水をかけると発芽し始める。この耐久性に富む種子で植物は、全世界に拡がっていく・・・。時たま、古代蓮が発芽したとのニュースが流れるが、それほど耐久性に富む。

が、現在の炊飯器は、現代社会の家事をサポートするために作られている。つまり精米後、数ヶ月以内のお米だ。多くの場合、店からユーザーの元に送られるのは1ヶ月と言われている。精米するとお米を護ってくれるヌカがないので、米は劣化していく。

古米は玄米状態でエアコン付きの倉庫で管理されている。少ないが、それでも水分は蒸発し、酸化されていく。

一応、この精米機には、古い米に対応するモードが付いている。「白米みがき」と言うモードがそうだ。これは問答無用に精米後の白米の表面を削り、キレイにする。精米後、米のヌカ層が取れため、胡粉層（うまみ層）、デンプン層が、酸化していくが、酸化部分を取り除くことができる。ただし水分も抜けているので、十分吸水させることが必要となる。

なんにせよ一台あると、いろいろな事態に対応できる。

特にお米が高級食品になった今、今まで以上に美味しく食べたいと思うのは道理。また保管のため、米は玄米で買って、精米して食べるのは自衛策として有り有りと言えるだろう。

一台あると、いざという時でも慌てずに済む。用意周到に人生を送りたい人にお勧め。