『平面駆動ドライバー搭載！個性を魅力と感じる方に！』 Astell&Kern AK ZERO1 Special Package IRV-AK-ZERO1-SP [Silver] 鴻池賢三さんのレビュー・評価

[鴻池賢三]

2023年6月5日 16:40 [1722831-1]

満足度	4

デザイン	5
高音の音質	4
低音の音質	4
フィット感	4
外音遮断性	4
音漏れ防止	4
携帯性	5

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

平面駆動ドライバー搭載！個性を魅力と感じる方に！

デザインと質感のご参考に	ケーブルはMMCX端子で着脱可能	付属のハードケースとプラグ部（φ4.4mmバランス）。3.5mmプラグ/ケーブルも同梱

メーカーサンプル機（メディア用）をお借りしてのレビューです。
FiiO M17と組み合わせ、バランス接続で試聴しました。

【デザイン】
デザインには好みがあると思いますので、写真などを参考にご判断頂ければと思います。
ラインがシンプルで洗練度は高く感じます。
質感も、金属素材ならではのソリッド感や艶が美しく、プラグのケース部分も金属素材で、全体として価格に見合う水準に感じます。

【高音の音質】
ドライバーは、平面駆動型x1、BAx2、ダイナミックx1のハイブリッド構成です。
高域は確かにクリスタルクリアな雰囲気。平面駆動型の特性が聴感としても体感できます。サウンドとしては、空気の存在を濃く感じさせ、音は余韻が埋もれず消え際まで長く追えるのが持ち味。立ち上がりも鋭く、アコースティック楽器の音色もリアルに感じられます。
一方で、高域の印象の強さからか、相対的に中低域が薄く感じます。全体としてクールな音調で、高域の再現性を重視される方に適すると思います。

【低音の音質】
上述の通り、量感が控えめですが、キレが良く低域楽器の音色が明瞭に感じられます。音が立ち上がった後から収束までも解像度の高さにより、音の変化や輪郭なども感じられ、モニターライク。1音1音を分析的に聴きたい方にも適すると思います。

【フィット感】
個人差がある分部ですが、当方の場合、少し耳からの出寸が大きく感じます。ハウジングの内側は四角錐のような形状で、デザイン性を意識しているように感じました。

【外音遮断性】【音漏れ防止】
カナル型としては一般的な範疇に思います。

【携帯性】
立派なハードケースが付属しています。携行も安心だと思います。

【総評】
サウンドはやや個性的で、捉え方によって評価は変わりそうです。ゆったり聞きたい方にはハードさが合わないと思います。反面、平面駆動型のサウンドに興味を持たれている方にとっては、価格は安価ではないものの常識的な水準なので、試してみる価値はあると思います。