『アイロンとのハイブリット型。悪くはないが、そろそろ限界。』 日立 CSI-RX50(W) [オフホワイト] 多賀一晃さんのレビュー・評価

[多賀一晃]

2023年4月30日 21:09 [1708833-1]

満足度	4

デザイン	4
使いやすさ	3
予熱時間	5
サイズ	4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

アイロンとのハイブリット型。悪くはないが、そろそろ限界。

本体。衣類スチーマと使用するときは、ブラシアタッチメントを着用する。	本体。アイロンとして使うとき。	吸水はl、付属のカップ（130ミリリットル）が便利。
コンソール。シンプル・	水量チェック用の窓。手に持った時、使うことは考えられていない。

日立という会社、家電に関しては、コツコツコツコツ改良していきます。このためコンセプトと技術の方向性が良ければ、とてつも無いレベルに達することがあります。また、逆にコンセプトが悪い場合、誰が市場導入を許可したのと聞きたくなる時もあります。

衣類スチーマーもそうですね。衣類スチーマーが流行した時、日本メーカーはこの市場が有望なのか、判断できなかったのだと思います。日本の大手メーカーは、ほとんどがスチーマーとして使えるアイロンを選択しました。結果は冴えませんでした。確かに、スチームアイロンと衣類スチーマーは似ています。しかし使われ方が全く違います。衣類スチーマーは、縦方向。しかも押し当てなしで使います。一方アイロンは、下方向。押しながら使います。衣類スチーマーは重力を敵に、アイロンは重力を味方にして使います。明確な違いはあります。

試してダメ、使えないと判断したモデルもあります。日立はモーターポンプなどを導入し見事なハイブリット型を作り出しました。その最新版が、CSI-RX50です。今回、メーカーから借り、昔とどう違うのかをチェックしました。

まず日立はスチーマー機能を持っているアイロンを全て「衣類スチーマー」と称しています。ハイブリッド型ですが、スチーマー主、アイロン従という考え方です。

使う時は、まず水を入れます。長い電源ケーブルが付いていますので、CSI-RX50を水道下まで持って行けません。付属のカップで入れます。横にして入れます。内臓の水タンクは130ミリリットルの容量を持ちます。ここが新しいですね。日立のスチーマーは14ミリリットル/分。9分強使うことができます。

電源ケーブルを繋ぐと、コンソールのLEDランプが点灯します。上から順に、高、中、低、切と書かれています。セレクトボタンは１つ。押すと、切→高へ切り替わります。スチーマーとして使えるのは、高、中。特に高のスチームを多用しますので、それに準じた仕様というわけです。

スチーマーとして使えるのは、高で30秒、中で25秒。なかなかに素早いです。トリガーボタンを引くと、スチームが出てきます。「ポン、ポン、ポン」と正にポンポン船のような、日立スチーマー独特の音を響かせながら、スチームが出てきます。

スチーマーとして使う場合は、基本　ブラシアタッチメントをつけて使用します。毛の長さは約1センチメートル。対象を擦るように使用します。縦方向のアイロンです。基本問題はありません。感じたのは、スチーム量は、もう少しあった方がベターかと思いました。また、持ち手の影に隠れて、水量の途中チェックなどはできません。タンクに目一杯吸水して、１２セットの洋服のシワを伸ばすという感じでしょうか。

さてアイロンの方ですが、ちょっと使いには、まぁまぁ、しかし、マジなアイロンがけだと物足りません。1つは、衣類スチーマーは手で保持するので、重く作れません。つまり重力の補助が受けられないので、力が必要です。加えて、かけ面が小さい。正直物足らないですね。

このため、悪くはないがネストではないと判断しました。日立は、ほぼフォウいつコンセプトのモデルを4種類持っています。そろそろ専用モデルを出してもいいのでは無いでしょうか。

尚、採点は日立が主張している衣類スチーマーとしての点数。