『ワイヤレスのリアスピーカーで超立体サラウンド！』 JBL BAR 1000 鴻池賢三さんのレビュー・評価

[鴻池賢三]

2023年2月5日 10:28 [1678534-1]

満足度	5

デザイン	5
高音の音質	5
低音の音質	5
機能性	5
入出力端子	5
サイズ	4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

ワイヤレスのリアスピーカーで超立体サラウンド！

充電池内蔵のリアスピーカー	リアスピーカーはUSB Type-C端子を搭載し、単体で充電も可能。	付属のリモコン

メーカーからサンプル機（メディア用）をお借りしてのレビューです。
バッテリー内蔵で完全ワイヤレス運用できるリアスピーカーは画期的。加えて音質、サラウンド効果も良好で、2022年に最も印象に残った製品の一つです。

【デザイン】
デザインには好みがあると思いますので、写真などを参考にご判断頂ければと思います。
特徴はありませんが、目立たないという点で良いと思います。スピーカーグリルはパンチングメタルでカチッとした印象。質感も良好です。

【高音の音質】
筐体の振動などによる濁りを感じず、スカッと明瞭な高音質。Dolby Atmos再生時は、音がスピーカーにまとわりつかず天井まで広がり、映像の世界の空気が部屋を満たすかのようです。リアスピーカーのお蔭で後方の定位や、前方から後方へ移動する音の軌跡も鮮明。音質とサラウンド感の両面で素晴らしい出来栄えです。
映画で肝心のセリフ（声）も肉厚で実在感たっぷり。これには、サブウーファーの補助もあるようです。

【低音の音質】
セットのサブウーファーは小さな椅子くらいの大きさがありますが、非常にパワフルです。Dolby Atmos収録の映画コンテンツで、爆発音が入ると、部屋の空気が隅々まで一気に振動するような大迫力。サブウーファーの筐体も非常に頑丈で、そのものが鳴っているようには思えず、本当に部屋の中で何かが爆発したような錯覚に陥る程。質も含め、サウンドバーとしては最高峰だと思います。集合住宅の場合は、低音が出過ぎると近隣への音漏れが心配になりますが、リモコンの専用ボタンで調整が可能です。また、アプリ「JBL One」で、イコライザー調整もできます。小音量再生が多い方にとっても、痩せずに豊かな低域は心地よいと思います。

【機能性】
やはり本機の特徴は、バッテリー内蔵で完全ワイヤレス運用ができるリアスピーカーでしょう。リアスピーカーの充電は、フロントバー部に合体（磁石で吸着）させるだけと簡単です。また、リアスピーカーにUSB Type-C端子を搭載し、個別に充電も可能です。

【入出力端子】
eARC対応のHDMI端子ほか、HDMI入力が3系統、光デジタル入力、LAN(RJ45/WiFi6)、Bluetooth入力を備えています。サウンドバー製品としては豊富です。

【サイズ】
サラウンドスピーカーをサウンドバー部に装着した際は、幅1194mm×高さ56mm ×奥行125mmです。55型テレビと組み合わせると、幅がちょうど揃いました。サラウンドスピーカーを取り外すと、サウンドバー部はコンパクトです。
サブウーファーは、30.5mm x 440.4mm x 305 mmとなかなかのボリュームですが、音声信号はワイヤレス伝送なので、置き場所は比較的自由にできます。

【総評】
クオリティー面で従来のサウンドバーの域を超え、AVアンプとスピーカーの組み合わせよりも設置や設定が格段に簡単。一般的なご家庭なら、お値段以上の満足が得られると思います。普段はテレビや配信動画の音をより高音質で快適に、休日は映画を臨場感たっぷりのサラウンドサウンドでと、毎日が楽しくなると思います。
真にユーザーフレンドリーで価格もリーズナブル。10万円〜15万円クラスでサラウンド感を重視するなら、本機は最もお勧めできる製品です。