『布団掃除機の「定番」と呼びたい出来。アレルギーで悩む人に是非』 アイリスオーヤマ FCA-22H 多賀一晃さんのレビュー・評価

[多賀一晃]

2023年3月31日 11:08 [1697735-1]

満足度	5

デザイン	5
使いやすさ	5
吸引力・パワー	5
静音性	5
サイズ	5
手入れのしやすさ	5
取り回し	5

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

布団掃除機の「定番」と呼びたい出来。アレルギーで悩む人に是非

本体。2.2kgの重さのがっちりした筐体。それを支えられるヘッド。コード長は4メートル	総座は、ボタン2つ。わかりやすい。	モード表示部。モードは、音などでもわかる。
ヘッド裏側。特殊なものは使われていない。	ダニほこりセンサー。表示が大きくわかりやすい。写真は「緑」（綺麗になっている）	ダストボックス部のフィルター。使い捨てフィルターはマスク同様の不織布

一時の流行が収まった感じがある布団クリーナー。しかしそれは、布団がきれいになったからではありません。ただ単に流行が去っただけです。流行は今まで無名だったカテゴリーを一挙にスターダムに押し上げますが、その時のモデルが、十分な能力を持たなければ、役に立たないものとされてしまいます。

当時の布団掃除機は、「レイコップ」が中心にいましたが、有象無象のメーカーが出していました。その中には、掃除機を熟知していないメーカーが作った粗悪品もありました。掃除機の本体は完全密閉されてなければ、予定以外の空気の流れを引き起こします。結果、吸ったホコリが、ダストボックスに入る前に、また外に出てしまうモデルすらありました。要するに吸引したホコリを再度ばら撒くのと同じです。
その上、布団のホコリの内、一番除去したいのは、アレルギー疾患の原因になるハウスダスト。ハウスダストはホコリダニの脱皮カス、死骸、ふんなどだが、多くの場合「棘」がある。要するに引っかかるのだ。引っかかった場合は、どんなに吸引力があっても、瞬時に吸引することはできない。ゆっくり掃除することが必要なのだ。
予防医療的に言うと、平米あたり20秒。かなりスローペース。これが床であるので、引っかかるところ満載の布団はさらにゆっくり掃除する必要がある。
さて、アイリスオーヤマの布団クリーナーハイパワーFCA-22Hは、それを全考慮した仕様になっている。
まず、タイトルにある通りハイパワー。コードありの仕様。コードレスだと省エネ吸引となるが、ことハウスダスト、特に清掃対象が布団の場合、常時「強」吸引の方がベター。そうなるとACアダプターで、どんどん電力供給される方が嬉しい。
さて当モデルの取説をみると、1メートルを10秒でとある。ヘッド幅を考慮すると、平米あたり40秒で、リーズナブル。
そしてそれを守りやすいように、「ダニちりセンサー」が設けられている。ダストカップが「赤」「黄」「緑」に光り、吸引の中、どの位ハウスダストが含まれているか、わかる仕様になっている。いい仕様だし、今後あるべき仕様と言える。
もう一つのギミックは叩き出し。と言っても、布団たたきで叩くのとは違います。引っかかったハウスダストに、叩き振動を与えることにより、短時間で引っかかりを外すわけだ。毎分15,000回の高速でもある。
筐体もしっかりしている。またフィルターも、同社としては一番、ちゃんと付けられている。とても安心できる仕様になっている。

実際に使ってみたが、とても使いやすい。
重さは2.2kgと、普通のコードレスクリーナーでも重い部類に入りますが、その分無意識に布団の上に置き、筐体を滑らそうとする様に使ってしまいます。無意識に、最も良い使い方になる様設計されている。いい設計と言える。
振動は小刻みであり、暴れることはありません。音は、ちょっと大きいです。が、極端に大きく、掃除機では当たり前のレベルと言える。

「ダニちりセンサー」は、ダストカップ部分がきちんと光るので、わかりやすい。必ず目に入るので、見落とすことは敢りません。

当カテゴリーは今、下火であるが、この様に理にかなった上、作り込まれたモデルは高ポイント。布団掃除機の「定番」になり得るモデルです。アレルギー疾患を持つ人に、ぜひ使ってほしいモデルです。