『ヘッドがブレない、を追求した設計と性能』 テーラーメイド Spider GT TM2 パター [34インチ] 今野一哉さんのレビュー・評価

[今野一哉]

2023年5月1日 13:27 [1709915-1]

満足度	4

デザイン	4
打感	4
方向性	4
球の捕まり	4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

ヘッドがブレない、を追求した設計と性能

【デザイン】
国内外のツアーでも人気の「スパイダー」に、これまた人気の「トラスホーゼル」を搭載したパター。
さらには、ネオマレットでも2本のツノつきと、近代パターにおけるテクノロジーのよさをとことん入れ込んだモデルです。
ヘッド上部の白い直線を頼りにアライメントを合わせてもいいし、ボール幅に段差が低くなっているところの直線を頼りにしてもいい。
個人的には、白いサイトラインだけに一点集中して、ボールの芯をとらえるストロークが好みでオススメです。ほかはシャフトまで黒くて、白線だけに集中しやすいのは長所だと思います。
トラスホーゼルは、フェース側のトゥ、ヒール方向に接合されていますが、構えてしまえばまったく気になりません。

【打感】
フェースインサートのタイプで、素材は、TPUとアルミニウムの複合。インサートに施された45度の溝がトップスピンを発生させ、インパクト直後からカップインまでスムーズな順回転を生み出します。

【総評】
近ごろのクラブはウッドからアイアン、パターまで、重心コントロールによる自由度を上げ、慣性モーメントを高めるなどの性能を引き出すには「重心」が大きな役割を担っています。
Spider GT TM2は、ボディも軽量アルミニウムを使用し、パター中央部を軽量にすることで、かなり周辺への重量配分を可能にしています。ソール側からヘッドを見ると、大きくくり抜かれた形状をしていますから、真ん中は相当軽い重量配分になっているでしょう。
ヘッドのタテヨコだけでなく、トラスホーゼルによって上下にも慣性モーメントが拡大しているという特徴をもっていますが、慣性モーメントの拡大は、もうご存知の方も多いでしょうが、ヘッドの余分な動きを抑え、動き出したらブレにいく、です。そのため、安定性を求めるゴルファーにオススメなパターですが、オートマチックすぎるのを嫌う、いわゆる感覚重視のタイプだと振りにくい、打ちにくいかもしれません。