『良音質、かつノーマルとの音の違いが魅力』 プレシードジャパン AVIOT TE-BD21j-ltdpnk 野村ケンジさんのレビュー・評価

[野村ケンジ]

2022年4月1日 00:02 [1566836-1]

満足度	5

デザイン	4
高音の音質	4
低音の音質	5
フィット感	4
外音遮断性	4
音漏れ防止	4
携帯性	5

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

良音質、かつノーマルとの音の違いが魅力

コンパクトでフィット感のよいイヤホン本体。	ケースはかなりコンパクトな印象に進化。	ロゴ入りソフトケースのほか、落下防止用のバンドも付属。
ピエール中野モデルならではの専用パッケージ

メーカーから現行モデルのサンプル機を全機種お借りする機会がありましたので、一気に試聴させていただきました。プレーヤーはスマートフォンXiaomi「Mi 11 Lite 5G」や「11T Pro」を使用、aptX adaptiveコーデックで接続して試聴をおこないました。念のため、ポータブルDAP、Astell&Kern「SP2000T」などでも音を確認しています。

【デザイン】
こちらはピエール中野モデルとなっていますが、外見はカラーリングとマークのみの違いで、小柄で装着感のよい独創的なデザインに変わりありません。耳からあまり飛び出さないので、装着時の見かけも良好です。ジュラルミン等、イヤホン本体に金属部品を使っているようで、高級感があります。ケースも同様にジュラルミン素材を採用しており、塗装も凝っているので、高級感があります。ただし、ケースからイヤホンを取り出す際、オリジナルモデルよりも大分よくなりましたが、やや慣れが必要な印象を持ちました。

【高音の音質】
エッジの効いた、メリハリのはっきりした高音です。明瞭度が高いですが、それこそ“凛として時雨”などのJポップにはピッタリな印象を持ちました。いっぽうでアンビエント系や女性ヴォーカルなど、ベストではないジャンルも僅かながらあるように感じました。そのあたりは、好み次第といえます。

【低音の音質】
量感が多く、かたまり感のある迫力満点の低音です。ノーマルモデルとチューニングが結構違っていてとても興味深いです。どちらが好きか、好みに応じて選べるのは嬉しいポイントです。

【フィット感】
オリジナルモデルからほとんど変わらないイヤホン本体デザインはなかなか個性的にも思えますが、逆にいえば、2BA＋ダイナミック型ドライバーのハイブリッド構成を採用していながらこのサイズ感を実現している点は嬉しいかぎり。フィット感はかなり良好です。

【外音遮断性】
付属のイヤーピースから自分にあったものをしっかり選べば、高い遮音性を確保できます。

【音漏れ防止】
遮音性同様、ピッタリのイヤーピースを選べば音漏れもある程度防ぐことができます。

【携帯性】
専用ケースは蓋が奥に水平スライドするタイプですが、サイズがコンパクトなので持ち運びしやすくなっています。唯一、小さすぎてイヤホン本体がやや取り出しづらいのが人によっては気になるかもしれません。

【総評】
複数ドライバー構成や、ハイブリッドドライバー構成の完全ワイヤレスイヤホンは何モデルか登場してきましたが、3ドライバーのハイブリット構成モデルはいまでもかなり稀少で、音質面でも大きなメリットがあります。しかもこのリミテッドモデルは、ドライバーも総変更され、新たにaptX adaptive96kHz/24bitコーデックにも対応、ケースもサイズや使い勝手の面で改良されているなど、最新の優良モデルに仕上がっています。また、ノーマルモデルとかなり傾向の異なるサウンドが楽しめるコラボモデルであり、外観だけでなく音のバリエーション”が用意されているのは嬉しいかぎりです。
また、ボイスガイダンスの切り替え専用アプリ「AVIOT PNK CHANGER」に対応していて、ボイスを常守朱（CV.花澤香菜）からドミネーター（CV.日��のり子）に切り替えることができるようになったのも魅力です。総じて、出来のよい、完成度の高い製品といえます。