『今の技術と感性だとこう実現されるのか、と感心しながら楽しもう』 任天堂 ファミコン探偵倶楽部 うしろに立つ少女 [ダウンロード版] [Nintendo Switch] 酒缶さんのレビュー・評価

[酒缶]

2022年2月27日 01:03 [1555459-1]

満足度	4

操作性	5
グラフィック	5
サウンド	4
熱中度	4
継続性	4
ゲームバランス	4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

今の技術と感性だとこう実現されるのか、と感心しながら楽しもう

タイトル画面

【概要】
・空木探偵事務所に探偵の助手として働く主人公が、ある少女の殺人事件を調査するアドベンチャーゲーム。

・操作方法
　Ｌスティック・方向ボタン　カーソルの移動・選択肢の選択
　Ａボタン　決定・メッセージ送り・選択肢の決定
　Ｂボタン　キャンセル・メッセージウインドウ消去
　Ｘボタン　読み返しの呼び出し
　Ｙボタン　オートモードの開始／停止
　Ｌボタン　強制スキップ
　Ｒボタン　スキップモードの開始／停止
　＋ボタン　ゲームメニューの呼び出し

・タイトルメニューから選べる項目は３種類。
「調査再開」セーブデータからの再開
「調査開始」ゲームを最初から始める
「音楽鑑賞」ゲームに登場するＢＧＭの鑑賞
※「調査再開」と「音楽鑑賞」はゲームの進行に合わせて選べるようになる。


【評価】
・ファミコンのディスクシステムで発売され、スーパーファミコン向けにリメイクされた「ファミコン探偵倶楽部PartII』の移植作品。ディスクシステム版では前後編の2つの作品になっていたが、スーパーファミコン版やバーチャルコンソール版では1本の形にまとめられ、今作では、オートプレイなど現在のアドベンチャーゲームとしては当たり前の機能が備わり、アニメーションの演出が魅力の作品になっている。

・ファミコン時代のアドベンチャーゲームと言えば、あまり漢字が使われず、平仮名とカタカナで多くの文章が作られていたが、今作ではしっかりと漢字に対応しつつ、ルビが振られていて、とにかく文字が読みやすい。また、基本的にはテキストにボイスが付いているため、声優さんの演技の込められた演出を楽しむことができる。

・Switchには、ファミコン探偵倶楽部シリーズが2作品発売されていて、もう片方の作品をプレイしていれば、シナリオの冒頭で名前を入力する際に、もう片方でプレイした時の名前を読み込ますことができ、些細なことながら2作品で連携されているのがありがたい。

・ゲームクリア時に、あゆみちゃんとの相性の評価が出るため、スーパーファミコン版をモチーフに作られているようである。そのため、よりよい相性になるように繰り返しプレイをしたい気分になる。（どうプレイしても同じシナリオにしかならないので、実際に繰り返しプレイをするかというとちょっと微妙だが……）

・アニメーションやボイスに関しては今風だが、結局のところ、昔のアドベンチャーゲームの欠点ともいえる、しらみつぶし的な遊び方になりがち。上記のように、相性の要素を入れることで、より効率的にプレイしようと仕向けているところはあるが、根本的な解決にはなっていないように思う。


【まとめ】
・見た目は今風だけど、プレイしてみると昔ながらを感じる作品。どちらかというと、新規ユーザーよりも、過去にファミコンやスーファミで触れた作品が現在の技術と感性だとどのように仕上がるか確認したい人向きのゲームです。