『まだ器が出来上がった状態。セレクトできるメニュー数増が必要』 パナソニック ライス&クッカー おどり炊き SR-UNX101 多賀一晃さんのレビュー・評価

[多賀一晃]

2021年10月31日 14:00 [1511829-1]

満足度	5

デザイン	5
使いやすさ	5
炊き上がり	4
サイズ	5
手入れのしやすさ	5
機能・メニュー	4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

まだ器が出来上がった状態。セレクトできるメニュー数増が必要

本体。ヌメっとした白が引き立つ感じ。	コンソール表示例。新しさを感じさせる。	内釜。銘は「ダイヤモンド竈釜」。実績のある内釜を使用。
炊飯の設定画面。調理は下に位置し、「自動」「手動」を選ぶ。	自動調理メニュー。メニュー数が少なすぎる。	手動調理設定画面。

炊飯器が、お米を炊くだけでなく優れた調理家電であることは広く知られている。
しかしながら、いざ行うとなると、色々な炊飯コースで「自動化」された炊飯器を使い、調理するのはかなり手厳しい。理由は簡単。マニュアルで動かせないのだ。
このため、炊飯器の調理コースは、着実に増えて行っている。が、使わない人にとっては、無駄。更に日本の場合、ご飯、おかずともに、温かいのが好まれる。要するに、多くの人は炊飯器を持ち、調理家電は別に用意する。

逆に言うと、ライス&クッカー おどり炊き SR-UNX101を使いこなすためには、この矛盾に回答を出す必要がある。回答は、炊き上がったお米、もしくは作り上げたおかずをどうするのかを結論付けて両方に使うことができるのだ。このためホームページでは、週末一気にご飯を炊いて、平日はSR-UNX101を使う場合が紹介されている。しかし、個人的には、余り納得できていない。果たして、そうまでして一台で炊飯と料理を作ることに固執するのであろうか？

メーカーから機材を借り出し、性能チェックをさせてもらったが、私は未だに性能ではなく、使い方に違和感を覚えている。確かに自分の好きなメニューが作れるようになったことは嬉しいが、ほぼ同じ価格で、炊飯器と、電気鍋もしくは電気圧力鍋を揃えることは難しいことではない。テストしてオカズを作ってみても、その違和感を拭うことはできなかった。

このため、以下、フォーマットに沿って、性能に関して記す。

【デザイン】
液晶コンソールパネルを持たない得意なデザイン。白くのっぺりとした外観は、今ドキの炊飯器とは一線を画す。コンソールは、光で浮かび上がるタイプ。何か、新しいことを提示してくれそうな期待感がある。

【使いやすさ】
炊飯の場合はお米、料理の場合は原材料を入れてしまうと、それ以上できることはなくなる。ある意味、使いやすくもなる。その他は炊飯器ベースであり、今ドキの炊飯器の完成度を考慮すると、あまり不満足という人はいないと思う。

【炊き上がり】
炊飯器としては、パナソニック　おどり炊きシリーズの特徴。約3万円のIH炊飯器と思ってもらえれば良い。

【サイズ】
今ドキの炊飯器がベースなので、やや小さい。

【手入れのしやすさ】
内釜は、実績のあるダイヤモンドコーティンづが施されている。手堅い仕様になっている。

【機能・メニュー】
炊飯器は、スマートフォンアプリ「Kitchen Pocket」を使い設定。自分のよく使うものを組み合わせ、3種のコースを設定できる。以降は、SR-UNX101だけでも使うことができる。

料理の方は、アプリで、「自動」「手動」をセレクト。
自動の場合は、2021年10月31日現在13種類のメニューから1つのメニューをセレクト。それを本体に転送し、使用する。「カレー」「ミートソース」など、限られたメニューしかないため飽きが早くくる。更新に期待したい。
手動の場合は、スマートフォンで使用時間を設定。転送しようする。変更できるのは、使用時間だけであり、温度などはいじることができない。

【総評】
炊飯、調理実力は「並」。ただし、調理のメニュー数が少なく場合によっては「カレー専門器」になる可能性すらある。セレクト品が極端に少ないセレクトショップの様。また、器を作りましたが、中身がありませんという感じ。メニュー数アップに期待したい。