『新しい立体音楽体験を！アーリーアダプターに！』 SONY SRS-RA5000 鴻池賢三さんのレビュー・評価

[鴻池賢三]

2021年12月27日 09:31 [1532695-1]

満足度	5

デザイン	5
品質	5
音質	5
通信の安定性	5
操作性	5
サイズ・携帯性	4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

新しい立体音楽体験を！アーリーアダプターに！

デザインと質感のご参考に。	天面。存在感のある佇まい。	底面もしっかり作り込み

メーカーからサンプル機（メディア用）をお借りしてのレビューです。
音質は主に、Wi-Fi接続で、Amazon Musicからストリーミング再生して確認しました。

【デザイン】
デザインには好みがあると思いますので、写真などを参考にご判断頂ければと思います。
天面のスピーカーが個性的です。胴回りは質感の良いファブリック地で覆われ、高級で洗練された印象を受けます。

【品質】
天面の3つのスピーカーグリルが印象的なデザインですが、パンチングメタルで質感も非常に良好。オブジェとしても映えると思います。

【音質】
基本音質は非常に良好です。高解像度で解放感のある中高域、どっしりと安定感のある低音、総合的なバランス、お値段以上の印象です。
本機の特徴である「360 Reality Audio」の試聴感ですが、楽曲による差はあるものの、ハマると、上下左右に驚くほどの広がりを感じることも。ライブ音源も好相性です。本機は、天面にスピーカーを3つ備えていることと、テストトーンを鳴らしてキャリブレーションする機能を備えている点で、SRS-RA3000と大きく異なり、この違いが、立体効果の差となって現れるようです。
ほか、Dolby Atmos対応楽曲、ステレオ収録音源は、アプリで、「Immersive Audio Enhancement」のオン・オフが可能。通常再生、3D拡張再生を切替えできます。ステレオ収録楽曲を3D拡張すると、エコーが強くやや不自然に感じますが、広がり感は得られ、新しい楽しみになるかもしれません。現時点で、楽曲の多さや質も含め、ベストに感じたのは、Dolby Atmos対応楽曲を「Immersive Audio Enhancement」オンで再生した場合。音質や原曲の雰囲気を維持したまま、上方と奥方向への広がり、左右の回り込みによる包み込まれ感、楽曲によっては後方にも定位を感じ、サラウンドといった雰囲気に。ステレオを超える新しい楽しみ方に感じました。

【通信の安定性】
試用のため、それほど長時間ではありませんでしたが、問題や不安を感じる場面はありませんでした。また、ソニーは信頼に値すると思います。

【操作性】
SRS-RA3000も同様でしたが、iPhoneと組み合わせて試用したところ、iPhoneのボリュームボタンで音量操作をすると、音量の変化量が大き過ぎて使い物になりません。アプリ「Music Center」からの音量操作はステップが細かくて実用的ですが、画面を開くのが面倒で悩ましいところです。余談ですが、本機の音量ボタンでは問題なく的確に調整できます。

【サイズ・携帯性】
約235mmx329mmx225mmで4.9kg。コンセントへの接続が必要なこともあり、据置用です。
SRS-RA3000はACケーブルのみですが、本機は、電源ケーブルに大き目のAC/DCアダプターがあるのが気になりました。

【総評】
Wi-Fi対応と優れた音質に加え、「360 Reality Audio」の効果も実感でき、安価ではありませんが、価値のある製品だと思います。
Amazon Music HDも有償ですが、新しい音楽体験としてお勧めしたいと思います。