『高さ175センチタイプのパナソニックの真ん中野菜室冷蔵庫』 パナソニック NR-F486MEX-S [ステンレスシルバー] 神野恵美さんのレビュー・評価

[神野恵美]

2020年10月31日 16:28 [1382703-1]

満足度	4

デザイン	4
使いやすさ	4
静音性	無評価
サイズ	4
機能	4

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高さ175センチタイプのパナソニックの真ん中野菜室冷蔵庫

容量513Lの「NR-F516MEX」（右）との比較。高さが異なる	最上段の冷蔵室	2段目の製氷室（左）と「パーシャル/はやうま冷凍 切替室」（右）
3段目の野菜室	最下段の冷凍室	内部に「モイスチャープラスフィルター」を備え、調湿を行う野菜室

パナソニックの冷蔵庫・2020年新モデル。メーカー主催の製品セミナーでチェックした。

フレンチドアの6ドアタイプで、定格内容積は483L。冷蔵室が254L、冷凍室97L、野菜室93Lの他に、製氷室（14L)、温度帯を切り替えられる冷凍室（25L)を備える。幅68.5センチ、奥行69.9センチ、高さ175センチ。同シリーズの「NR-F516MEX」に比べると高さが7.2センチ抑えて、冷蔵室の容量が30L少なくなる他は容量は同じだ。

「MEX」シリーズと呼ばれる本製品は、パナソニックの冷蔵庫ラインナップにおいて、最下段が冷凍室でその上に野菜室を配置したタイプ。内部構造を工夫することにより、真ん中に野菜室を配置しながらも断熱性と容量の確保を図った。

例えば、一般的には下部に設けられている、冷却のための主要部品であるコンプレッサーを、独自の技術や設計により、重心バランスや効率性の問題を解消し、本体上部に備える。これにより、手が届きにくくデッドスペースになりがちな本体上部ではなく、野菜室や下段の冷凍室の奥行スペースを確保した。

「Wシャキシャキ野菜室」と呼ぶ野菜には、鮮度保持のための2種類の新フィルターを装備。側面の「モイスチャープラスフィルター」は不織布のような素材で、野菜が発する水分を吸水、放出する自然原理の調湿作用を利用して、室内の湿度を適切に保ち、野菜の劣化を防ぐ。

もう1つの「パラジウム保鮮フィルター」は野菜室上面に備える。パラジウム鉱石が触媒作用によって野菜から放たれるエチレンガスを水と二酸化炭素に分解し、食材の劣化と腐敗を抑制する働きをする。

このほか「パーシャル/はやうま冷凍 切替室」は、温度帯を2パターンに切り替えられる機能を新たに採用した。「パーシャル」設定では約-3℃〜-1℃の微凍結で肉や魚、作りおき食材の鮮度を保つことができ、「はやうま冷凍」では業務用レベルの約-19℃〜-17℃の急速冷凍が行える。

新たに採用された「アレンジストッカー」も使い勝手を向上。冷蔵室のチルドルームの隣に2段ピッタリと引き出しのように収まるケースで、卵や調味料、小物の整理がしやすい。

冷蔵室には、独自の「ナノイーX」も搭載し、庫内の菌の繁殖やニオイを抑制し、清潔に保てる。ドア部分は「フラットスチールドア」を採用し、マットで落ち着いたデザインでありつつも、表にマグネットを付けることもでき、利便性も両立させている。

デザインも機能も無駄なく合理的にまとめられている印象。それでいて、大手家電メーカーならではの独自の技術と機能も備え、質実剛健さと先進性をバランスよく備えた製品だ。