『とりあえず試してみたいレンズ』 CANON RF24-240mm F4-6.3 IS USM なかどんさんのレビュー・評価

[なかどん]

2023年2月28日 09:41 [1541550-2]

満足度	4

操作性	2
表現力	5
携帯性	3
機能性	3

とりあえず試してみたいレンズ

基本的にR6mark2と、たまにAPS-CのR10につけて（換算約38-380mm）の運用です。
「一眼持ち出すけど撮るものは具体的に決まってない」といった場合につけていきます。


　日常使い高倍率便利ズームとして考えれば、大きさ重さは結構あります。
RPでは明らかにフロントヘビーになり、R6/同mark2でもまだ少しレンズ側に重みを感じます。
つまりR8, R7, R10, R50などのモデルも程度の差はあれ、どれも偏りを感じるでしょう。
銅鏡の作りは価格相応でしょうか。AF/MF切り替えが無いのはダメですね。


　画質については、10倍ズームという事を考慮すればかなり優れています。
補正が前提ですが、素直でシャープ、そしてボケが割とキレイだったり色味もおかしなクセがありません（素直過ぎて面白味がありません）
開放はほんの少し柔らかめの描写で、花などは良い感じですね。
ワイ端とテレ端で画質の差が少ないのも本レンズの良い部分です。

全体、高倍率ズームらしくやや陰気で立体感や奥行き感のない描写と言えばそうですが、作品づくりではなく記念撮影用と割り切れば全く文句のない画が出てきます。


　AFはまあまあ速いです。いや高倍率便利ズームとしてはかなり俊足と言えるでしょう。
動きモノもAF設定と腕次第でカバーできます。
またテレ側0.26倍でぷち寄り程度はできます（絶対的な最短撮影距離は長め）

手ぶれ補正は良くききますが、240mmまであるので油断は禁物です。
初心者が付けっぱなしにするにしてもブレには注意しましょう。


　総評として、やや大きく重い、また最短撮影距離や明るさの問題もあってカフェ等でのテーブルフォトなどには不向きですが、
それでもレンズ交換の手間、携行重量を減らしたい人にはありがたいレンズです。
またこれまでの高倍率便利ズームのように画質面での「ガマン」の必要がだいぶ少なくなりました（10倍以上の便利ズームはキヤノン、タムロン、シグマの製品をこれまで結構な本数使ってきましたが、画質では本24-240が一番です。Lレンズの28-300よりも優れています）

レンジとなる24-240mmは日常撮影では十分で、APS-Cでのテレ端380mmはちょっとした飛行機や鳥なども狙えます（ただし物理テレコンも使えないのであくまで簡易的なものです）。AFも相応に速くて正確です。
航空祭などでは相方さんにこのレンズ渡してイベント全体を自由に撮ってもらってます（私は長玉抱えて本命の飛行機撮りに集中です）
とりあえずこの24-240は1本持っとくとどこかで出番のあるレンズですね。

ただ抽象的な話をするなら、物語性のある、語りかけるような描写ではないので記念撮影的なものになりがちです。
この傾向はRF24-105の両レンズとも共通していて、両方とも所有していましたが面白味がないので手放してしまいました（手元にはEF24-105/F4L初代が残ってますがそちらの方が個人的に好きな描写です）

　価格も安いですし、買ってみるかレンタルも良いでしょう。一度は試してみる価値があるレンズだと思います。
ちなみに例によってフード別売りです。これキヤノンの本当にいただけない部分です。喝！

レベル

ハイアマチュア

主な被写体

人物

風景

子供・動物

その他