『未来より今を生きるクルマ』 ボルボ V60 2018年モデル 新・元住ブレーメンさんのレビュー・評価

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新・元住ブレーメンさん

  • レビュー投稿数:84件
  • 累計支持数:929人
  • ファン数:22人
満足度4
エクステリア5
インテリア4
エンジン性能4
走行性能4
乗り心地4
燃費3
価格4
未来より今を生きるクルマ

愛車のMY19 V60CC Proの30ヶ月点検の際に、ディーラーの厚意でMY21 V60 B5 Inscriptionをお借りし、40分ほど一人で試乗してきました。

【エクステリア】試乗車はペブルグレーの外装。相変わらず美しい。余計なキャラクターラインのないすっきりした、かつ彫塑的な彫りの深いデザインはいまだに新鮮で秀逸。フロントフェンダーのホイールアーチ上のラインは本当に美しい。高級感を感じさせながら日本の道路事情でもそれほど無理なく使えるサイズ感も長所。

【インテリア】試乗車はアンバー・チャコール・チャコールの内装。私の車がブロンド・チャコール・ブロンドでさらにサンルーフ付きなので、対照的に開放感のあまりない、引き締まった印象。シフトノブは、ガラスの前後にタップしてポジションを変更するタイプで、Pポジションは別ボタン。最近のアウディと似ているが、やはり慣れが必要。MY2019では標準装備だった、とても美しいインテグレーテッド・レザーのダッシュボードがオプションになってしまったが、ノーマルのプラスチックはやはり淋しい。ただこれをつけようとすると、MY2021では+51万円のB&Wオーディオとサンルーフとセットになったパッケージを注文するしかないのが残念。リアゲート側からリモートで後席を左右それぞれ倒せるスイッチも廃止されてしまった。新設のワイヤレス・スマートフォンチャージはqi互換のはずだが、私のiPhone12では動作せず「障害物を取り除いてください」とメッセージが出た。変わらないフロントシートは形状、感触とも優秀で、調整項目も多く、ヒーター、ベンチレーション、マッサージ付きと、この価格帯ではピカイチ。総じてインテリアは素材の使い分けがうまく、精緻で美しいイメージを保っている。

【エンジン性能】エンジンは私の車と共通で、そこに48VのマイルドHVがプラスされたということで興味津々。発進は、電動自転車のような押し出される感覚があり、軽々と走り出す印象。ブレーキは回生が入るのが割と露骨に入る印象で、リニアにブレーキを踏むのが難しい。メーターパネルにバッテリーマークのインジケーターがあり、回生していることはわかるが、それだけ。メーター表示の燃費も、私のT5と大して変わらない。マイルドHVは法制適合目的のお手軽「電動車」という側面が強いが、コスト的に大きな負担がなく、現在のEVのようにリセールがガタ落ちということもないので、案外今の過渡期には合っているのかもしれない。

【走行性能】2L直4ターボで、ハイパワーFFの部類に入るが、トルクステアはそれほど酷くはない。ドライブモードはそれぞれのモードでカスタマイズができ、好みに合わせられる。私は通常「コンフォート」モードでステアリングを軽くしたセッティングで乗っているが、軽い操舵感と程々のステアリングインフォメーションで、遠乗りが楽々。ワインディングロードでは「ダイナミック」が大げさでない程よさでエンジンを回してくれ、ストレスフリー。どんな場面でも余裕を持ってドライブできる。パドルシフトが欲しい。

【乗り心地】年々スポーティさを増すプレミアムクラスのヨーロッパ車らしい、こなれた硬さ。ただサスペンションのフリクションは多めで、動きの良い足ではない。試乗車は18インチのタイヤだったが、私の車の19インチよりバタバタ感は少ない。基本的に街乗りより長距離向き。

【燃費】メーター読みだが相変わらず悪い。このクラスで一桁Km/Lというのは時代的にも苦しい。他国では売られているディーゼルのB5が欲しい。最近街で見るドイツ御三家の新車はディーゼルばかり。ガソリンスタンドでハイオクとディーゼルの価格差を見るたびにため息が出る。

【価格】現行V60は発売当初はお値打ち感が強かったが、MYが進むにつれコスパが悪化している印象。とはいえ、ドイツ御三家と比べるとまだ割安。安全装備がオプションではなく全部標準装備なのもマル。

【総評】脱炭素社会の実現が叫ばれ、EVへの移行が問題を数多く抱えながら既定路線になってしまっていくなか、自動車メーカーは難しい舵取りを迫られている。充電器の数やリセールバリューを考えたら、今現在EVを新車で買うのは自殺行為に等しい上、特に日本では(原発が使えないこともあって)石炭を使った旧式の火力発電所が多く、EVを使っても炭素排出が減らないどころか増えるとの指摘もある。そういう時代に「電動車」のカテゴリーに入れることができ、本格的HVやPHVほどコスト高にならないマイルドHVは、現実的な「今」の解なのかもしれないと思った。政策や法制に大きく依ることから10年後の価値は全く予想できず、状況を見定めながら乗り換えを考える。そんなクルマ。

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V60 2018年モデル
ボルボ

V60 2018年モデル

新車価格:619〜999万円

中古車価格:192〜769万円

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