Listen Professional レビュー・評価

満足度：4.63

（カテゴリ平均：4.24）

満足度ランキング—位

集計対象5件 / 総投稿数6件

1. 5 80%
2. 4 0%
3. 3 20%
4. 2 0%
5. 1 0%

評価項目	投票平均	カテゴリ平均	項目別ランキング
デザイン 見た目のよさ、質感	4.63	4.19	-位
高音の音質 高音部の音質の良さ	4.63	4.15	-位
低音の音質 低音部の音質の良さ	4.41	4.12	-位
フィット感 装着したときのフィット感など	4.44	4.08	-位
外音遮断性 外の音を遮断するか	4.59	3.79	-位
音漏れ防止 音漏れを防止するか	4.67	3.79	-位
携帯性 コンパクトさ	3.81	3.86	-位

• ※プロレビュー・モニターレビューは集計対象から除外しています
• ※「カテゴリ平均」より「投票平均」が高い項目を黄色背景にしています

[ねむれむ]

2023年7月22日 14:20 [1738839-1]

満足度	5

デザイン	5
高音の音質	5
低音の音質	5
フィット感	5
外音遮断性	5
音漏れ防止	無評価
携帯性	5

聞き疲れしない長時間作業向けヘッドホン

半年くらい使ったのでレビューします。ウォーム系の音です。シャカシャカ高音寄りにして高解像度らしくしたヘッドホンとは違うので一聴すると地味に感じます。他のモニターヘッドホンと比べても地味な音作りです。店頭視聴だと解像度が低く感じますが実際に使うと聞き疲れのしない厚みのある音が鳴っていることがわかります。オーテクのM50XよりはSONYのM1STに近い音です。M1STはやや遮音性が悪く感じるのですが本機はそこも完璧でちょっとしたノイキャン付きヘッドホン並みの遮音性です。全体的に長時間作業を考慮した設計になっているように感じます。キャッチコピーのヘッドホンが消えるは明らかに誇張だと思いますが細かな解像感よりも厚みを重視している点でスピーカーの鳴りを意識していることは感じます。価格と造りと音質のバランスが良いので3万円台なら購入して間違いのない製品だと思いました。

主な用途

音楽

接続対象

PC

[尾葦白正]

2022年10月27日 22:16 [1637016-1]

満足度	5

デザイン	4
高音の音質	5
低音の音質	5
フィット感	5
外音遮断性	5
音漏れ防止	5
携帯性	3

絶妙な音

本機はモニターヘッドフォンですが、モニター用途として充分な水準を維持しつつ、リスニング用途でも極めて魅惑的に聴かせてくれる、絶妙な音調を有した「稀有な逸品」と評したいと思います。
モニター用として、解像感や帯域バランス、（ヘッドフォンで聴く音としての）空間感、音の色彩感までも確実に聴き取ることが可能ですが、これで決して「つまらない音」などではなく、普段使いのヘッドフォンとしても魅力的に「音楽を楽しめる」音を持っています。
まさに「万能」という形容が相応しいヘッドフォンと言えるでしょう。

世間的には「魅力的に、心地よく聴くことの出来るヘッドフォン」はモニター用としては不適切である、などということを言う人がいますが、全くの勘違いだと思います。
音に妙な化粧や脚色が施されているような場合は当然ダメだと思いますが、そうした脚色がなくても充分に「魅力的に」聴くことの出来る音というのがあるのです。
「魅力的な音」と、「分析的で、モニターライクな音」というのは、両立が可能なんですね。そのことを本機が明確に証明しています。

日本ではやたらとCD900STを神聖視する風潮がありますが、そのCD900STと本機の音では対極にあると言えます。
「どちらが良い」などと野暮なことを言うつもりはありませんが、CD900ST一辺倒の人にこそ本機の音を聴いてもらいたいと思います。
本機の音を聴くと、「CD900STこそがモニターヘッドフォンの唯一の、最上の最適解だ」という世評が完全に時代遅れであることが分かるでしょう。
今の日本のモニターヘッドフォンにおける、CD900STへの過剰なまでの高評価は、そろそろ修正すべき時期に来ていると思います。

音の重なり具合の微細な階層までもが明瞭に聴き分けられるハイレベルな音が聴けるだけでなく、低音の輪郭や質感も妙な強調感なく、等身大で正確に表現されます。まさに「モニター用途」として過不足ない、充分以上の仕事をしてくれるヘッドフォンです。

個人的には、スピーカーを用いずにヘッドフォンだけでミキシングを行うのは不適切だと思うのですが、本機であればヘッドフォンだけでもミキシング作業が出来そうな気がします。
そのくらい、モニター用途として素晴らしい品質を備えていると言いたい。

これほどの実力を備えた本格的なモニターヘッドフォンが、無味乾燥した単調な聴感ではなく、普通にリスニング用途として、音楽の楽しさを充分に伝えてくれる魅惑的な音を聴かせてくれることが素晴らしいわけです。
本機ほど、モニター用とリスニング用との間で絶妙なバランスを持った音を聴かせるヘッドフォンが、他にいくつあるのか。
その意味でも唯一無二の出来栄えだと高評価したいと思います。

事実、本機に関しては目立ったウィークポイントはないと思います。
これほどまでにバランスの取れた、且つ「手頃な価格帯」のモニターヘッドフォンは、なかなかないと思われます。
何といっても3万円台ですよ。
今ではもっと高額なモニターヘッドフォンも多数出ていますが、本機より高額のヘッドフォンでも、実際の内容では本機の水準に満たないものも少なくありません。
無意味な高価格に惑わされないことが肝要です。必ずしも「高価格＝高性能」という図式が当てはまる訳ではないのですね。
フォーカルというブランドの音楽センスの良さ、技術力の高さが端的に現れた傑作だと思います。

本機は世間的には、あまり注目されていない機種かと思いますが、（個人的には）これは正真正銘、本物の逸品だと思います。
極端に高額なモニターヘッドフォンではなく、手頃な価格帯で「一切妥協しない、本物の価値あるモニターヘッドフォン」を手にしたければ、本機は是非とも選択肢に加えるべき名機です。

主な用途

音楽

[鴻池賢三]

2021年10月31日 10:38 [1511762-1]

満足度	4

デザイン	4
高音の音質	4
低音の音質	5
フィット感	4
外音遮断性	4
音漏れ防止	4
携帯性	4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」（「満足度」含む）および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

リファレンスとして一聴の価値あり！

装着イメージ	ダークレッドのイヤーパッドがオシャレ	折り畳んで付属のケースに収納が可能。

メーカーからサンプル機（メディア用）をお借りしてのレビューです。
A&ultima SP1000と組み合わせ、ハイレゾ音源で試聴しました。

【デザイン】
デザインには好みがあると思いますので、写真などを参考にご判断頂ければと思います。
樹脂素材で塗装もされていないのか、武骨な雰囲気ですが、表面の状態は良好でチープな感じはしません。プロの道具として格好良いと思います。

【高音の音質】
音が出た瞬間、素性の良さを直感するサウンドです。音離れが良く、ヘッドホンや振動版の存在を感じさせない感覚は、プロ用、民生用問わず、あまり味わえないもの。サウンドの傾向や好みは別として、一度体験しておくと、良い音の一つの指針にできると思います。
音離れの良さから、高域楽器の細かな音が良く聞こえます。シンバルなどは余韻に含まれる小音量で複雑なうねりも明瞭に聞き取れ、一音一音を分析的に聞く用途にもピッタリだと思います。
一点、ボーカルはややディテールが鞣され、背景に埋もれがちで地味な雰囲気。民生用のヘッドホンはボーカルを聞き易くチューニングしている傾向がありますので、相対的な感じ方かもしれませんが、購入時は留意して試聴されると良いと思います。

【低音の音質】
低域も解像度が非常に高く、立ち上がりの鋭さを捉え、収束側も素早く追随。微小な余韻も消え際までスムーズ。原音を強調する感がなくナチュラルで、真の解像度の高さから引き出される“柔らかさ”も聴きどころです。
スタジオモニター用との事ですが、オーディオファンが音楽を楽しむのにも適すると思います。

【フィット感】
挟圧が強めです。欧米人向けの設計なのか、業務用でズレや脱落を防止するためなのかは分かりませんが、リラックスして長時間聴く前提なら、購入前に試着をお勧めします。パッドは肌触りが良く、不快な感はありませんが、ご参考までに。

【外音遮性】【音漏れ防止】
密閉型としては一般的な範疇です。

【携帯性】
写真のように折り畳みが可能です。付属のケースは表面がファブリック素材ですが、ハードケース並みに頑丈で、安全に携行および輸送ができると思います。

【総評】
民生のFocalヘッドホンは外観がラグジュアリーで音質面でも煌びやかな印象ですが、本機はまさにプロの道具と思えるもので、サウンド傾向もニュートラル。しかし、素の音が非常に良く、高品位な音源をありのままに楽しみたいHiFi志向のユーザーにとっては、面白い選択だと思います。リファレンスとしても一聴の価値がある優れたヘッドホンです。

[Fairy-Sora]

2021年5月18日 20:00 [1454894-3]

満足度	3

デザイン	4
高音の音質	3
低音の音質	4
フィット感	3
外音遮断性	5
音漏れ防止	5
携帯性	4

のっぺりしたサウンド。テンションを変えずに聴きたい人に。

ノートPC - Nmode X-DP1 HF (- Rupert Neve Designs RNHP) - 本機

【デザイン】
ヘッドバンドからの曲線が自然にハウジングへとつながるデザインに、
表面の質感、イアパッドやヘッドバンド部の色使いなど、上質でおしゃれ。

【高音の音質】
ややかまぼこ＋高音(9K以上)がしっかり出るバランス。
解像度はそれなりに優秀で、音を結構分離してくれる。
高音〜超高音は伸び感やキラキラ感が強調される明るいサウンドながら
過度に派手になりすぎず、ニュアンスの表現もなかなか。
対して中高音は3〜5K辺りのかなり広範囲が凹んでおり、のっぺりして
抑揚に乏しい暗めの印象で、高音のきらびやかさとの温度差が気になる。
極端な表現だが、声は猫背であごを引いて発音しているような、また、
楽器も淡々と鳴らしていて、盛り上がる部分でも同じテンションでただ
流れていくような。
音を見やすくする手法としてこのような特性にする場合もあろうが、
いささか極端なような？

【低音の音質】
中音や高音との対比でやや軽めに感じるものの、出ていないわけではなく、
しっかりと存在を感じられる。
緩いわけではないが、締りがあるという感じでもない、やわらかさを感じる
弾み具合。

【フィット感】
十分な広さと深さのふかふかパッドで耳周りは問題ないのだが、いかんせん
バンドの調整幅が足りず、最大に伸ばしても頭頂部が少し窮屈。
バンドをやや後ろにズラしたりしてごまかしごまかしで普通には使えるが、
そのぶんズレやすくなったりもするしで、総合的にはやや悪い部類。

【外音遮断性】
密閉型として高水準だと思う。

【音漏れ防止】
同上。

【携帯性】
ケーブル着脱可で、本体もサイズの割には思ったよりコンパクトになる。


【総評】
性能や表現力はそれなりのものを持ってはいるものの、用途が飽くまで
音楽鑑賞のみということもあり、のっぺりとした抑揚のないサウンドが
感性に合わなかったです。
やや難ありのフィット感を我慢してまで使う理由もないため、残念ながら
お蔵入りとします。

主な用途

音楽

その他

接続対象

オーディオ

[せいこりえんと]

2021年4月22日 00:32 [1445672-3]

満足度	5

デザイン	5
高音の音質	5
低音の音質	4
フィット感	4
外音遮断性	4
音漏れ防止	4
携帯性	3

ピュアオーディオ

【デザイン】
スッキリしており正面から見ると綺麗なアーチを描くので装着時に美しいフォルムになります。カラーもカッコイイです。個人的に満点。
【高音の音質】
刺さらず、伸びがよく、繊細。聴き惚れます。
【低音の音質】
締まりのある低音が奥の方で控えめに鳴ります。膨らまないのでベースの音程が拾いやすいです。一般的には物足りないと感じられると思いますが聴き疲れしないのでこれくらいでも良いです。低音が厚いヘッドホンは別に持っていますので使い分けしています。
【フィット感】
良いです。側圧は個人的に少し強めな印象。イヤーカップは小さめ。長時間使うとヘッドバンドが当たる箇所が少し痛くなることがあります。
【外音遮断性】
ノイキャンなしにしては良いと思いますが、在宅勤務中なので電車では未使用。
【音漏れ防止】
多分大丈夫。
【携帯性】
折り畳めますがスイーベル機構は無いので厚みが出てしまいます。
【総評】
ONKYO DP-X1AまたはWALKMAN ZX300またはiPhoneにSHURE SHA900を通してデジタル接続でリスニング用途のみで使っています。音場はSHA900のおかげでそこそこ広がりますが広さは普通、音質は透明感と繊細さが魅力でハイレゾ音源の恩恵を十分に受けられる高解像度・高音質ヘッドホンです。一言で言うならば「非常に聴き心地の良い音」。どぎつい音は出ないので、そういう意味ではコントラストは浅め、また音の線は細く、緻密な鉛筆画のような印象です。無印Listenも所有していますがこちらの方はボーカルが一歩引いた感じになり低音が少し出ています。無印で感じたある一定周波数より下の帯域がごっそり抜け落ちたような印象はなく比較的バランスが取れています（無印はボーカルが少し近めです。これはこれで好きです）。JMLabブランドの頃に発売されていたスピーカーのユートピアシリーズの高いデザイン性と音質に惚れてからFocalは好きなメーカーなので、ロゴがヘッドホン側面のアクセントになっているところがお気に入りです。音質、デザイン共にとても気に入っています。

主な用途

音楽

接続対象

ポータブルプレーヤー

[psyclops]

2019年4月14日 02:38 [1216411-1]

満足度	5

デザイン	5
高音の音質	5
低音の音質	4
フィット感	5
外音遮断性	4
音漏れ防止	無評価
携帯性	無評価

超高解像度。超透明感。

このヘッドホンの特徴は、スッキリとした透明感のある音と、解像度・分離能の高いこと。高級機はともかく、この価格帯では、これ以上は求めなくてもいいのではと感じるほど次元が高いです。
音域バランスは、カマボコ型。ボーカルがやや離れており、中音域の楽器の音を追いかけやすく、モニター機としては理想的です。
ただし、プレイヤーでバランスは変わります。低パワーのプレイヤーなら低音域が膨らんで聴こえ(これはこれでリスニング機として聴き心地の良い音なのだが…。)、パワーのあるプレイヤーなら、低音が締まります。
音場は狭いが、全音域を俯瞰しやすく、定位感がしっかりした立体的な空間構成です。

【デザイン】
シンプルながら、他にない、高いデザイン性。作りもしっかりしており、数年間使えるという安心感があります。

【音質】
やや硬め。不自然にならないギリギリのコントラストの強さ。
高音域は、繊細。線が細いが、音のあり方がわかりやすいです。
中音域は、ボーカルがヘンに前に出てこないので、リスニング用としては、臨場感があります。作業用としては、楽器とボーカルとの関係を見つめやすく、また分離能が高いので、うっすらと重ねる音の量の微調整もしやすいです。
低音は控えめと言うか、少し遠めに感じます。作業用としては慣れが必要かもしれません。リスニング用としては、低音が強いのが苦手な人なら、ちょうど良いと感じるはずです。

【フィット感】
人それぞれでしょうが、私にはジャストフィットです。側圧の強さをイヤーパッドが緩和しているのかな?

【外音遮断性】
わずかに聴こえるが、ヘッドホン全般の中では、高い方だと思います。

【総評】
「優秀」の一言です。

ガチャガチャした店内で試聴したら、本機のレベルの高さは分からないかもしれません。高次元でまとまっており、デコボコがないので、特徴が無いと感じてしまうのではないでしょうか。

低音の強いドンシャリ機に飽きた、耳の肥えた人にお勧めしたいヘッドホンです。