『驚異的な実用燃費。ファミリー向けミニバンでは現状最強!』 日産 セレナ e-POWER 2018年モデル 高山正寛さんのレビュー・評価

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『驚異的な実用燃費。ファミリー向けミニバンでは現状最強!』 高山正寛さん のレビュー・評価

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プロフィールこの度プロフェッショナルレビューを担当させていただきます高山正寛(たかやませいかん)です。1959年生まれで自動車専門誌で20年以上に新車とカーAV記事を担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関…続きを読む

満足度4
エクステリア3
インテリア4
エンジン性能3
走行性能5
乗り心地4
燃費5
価格3

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

驚異的な実用燃費。ファミリー向けミニバンでは現状最強!

ブリリアントホワイトパール&ダイヤモンドブラックの2トーン塗装は7万5600円高です

パワートレーンはノートe-POWERと共通ですが発電量やモーターの性能が向上しています

プロパイロットはグレードによって「セーフティパック」の形でメーカーオプション設定

e-POWER車のセカンドシートはキャプテン仕様のみだが、しっかり座れて快適性は高い

セレナ共通の使いやすい「ハーフバックドア」。壁からの距離などが近い時に便利です

195/65R15のダンロップエナセーブEC300+を装着。普段使いならば十分な性能と言えます

2018年度のミニバン販売台数No.1(自販連調べ)の日産セレナ、その中でも人気が高い「e-POWER ハイウェイスターV」に一般道/高速道、それぞれ200kmずつ試乗しました。

セレナe-POWERの登場は2018年2月(発売は3月)ですが、すでに販売されコンパクトカーカテゴリーの中でも大ヒットモデルとなったノートe-POWERに続く第2弾モデルです。

システムとしては基本はノートe-POWERと共通の1.2L直3エンジンにモーターを組み合わせたもの。いわゆる「シリーズハイブリッド方式」なので、エンジンはあくまでも“発電用”、そこで発電した電気をモーターやバッテリーへ送り駆動します。

このモデルが登場した時に「1.2Lで大丈夫なのか?」という声がディーラーなどの現場ではあったそうです。しかし前述した通り、エンジンの仕事は発電のみなので、大事なのはモーター出力です。

それでもノートよりはるかに大型のミニバンですからその重量増などをカバーするために発電量を増やさなければなりません。エンジンはノートの58kWから62kWに、オイルクーラーを追加したほか、肝心のモーター出力に関してもノートの最高出力80kW/最大トルク254Nmから100kW/320Nmに向上、さらにバッテリー容量も1.5KWhから1.8KWhに拡大しています。

今回は@基本は「ECOモード」で走行。Aエアコンは常時オンで25°固定。B余裕を持って加速したい時は「Normalモード」。C山道などを積極的に走る時は「Sモード」を使用しました。

正直言うと、加速こそやや緩めですが、強い減速力を発生させる「ECOモード」を上手く活用すれば燃費はそれほど意識せずに伸びると感じました。なぜなら筆者はそれほどエコランが上手くはないからです。

e-POWER独特のアクセルペダルだけで加減速が出来る、これをマスターすればおのずと燃費は向上しますし、実はブレーキをあまり踏まなくても良いということはブレーキパッドなどの消耗を抑えられるというメリットもあります。もちろん最終的には自分の意志できちんと停止させる必要があることは当然ですが、電動パーキングブレーキやオートホールド機構も採用されているので、ストップ&ゴーの多い街中や自動車専用道路の渋滞時などでの疲労軽減には大きく役立つことは言うまでもありません。

気になるのは前述したようにエンジンはあくまでも“発電用”なので、走行中に急に「グオン」という音と共にエンジンがかかることがあります。発電のためなので当たり前なのですが、やはりエンジンに慣れている人にとってはアクセルを踏む→回転が上がる→音も大きくなる、という一連の感覚とは異なる点には最初は戸惑うかもしれません。それでもノートに比べれば振動や遮音に関してはワンランク上なので快適性は及第点が与えられます。

そして気になる燃費ですが、23.2km/Lという数値でした。JC08モードでの燃費は26.2km/Lですのでカタログ数値の約88%という達成率になります。肝心の走りの方も前述したエンジンがかからなければ圧倒的に静かです。特に高速道路でACC(プロパイロット)を使えば無駄な加減速も抑えられることもあり、1列目から3列目までの会話明瞭度も高いと感じました。

ミニバンだから、とdisるわけではありませんが、コーナリング時の接地感は昨今のSUVなどと比較すればロールも大きくなりますし、家族を乗せて走るのですからゆとりを持って減速して走りたいものです。それでも装着しているタイヤが15インチというのがやや物足りないと感じました。ただe-POWERの構造上、メーカーオプションでも16インチ仕様の設定はありません。エンジンが発電していない時の静粛性は確かに高いのですが、その分ロードノイズはやや気になります。インチアップは難しいですが、静粛性の高いタイヤを履き替えればさらにこの車の良さを堪能できるはずです。

注目のプロパイロットですが、カメラのみのシステムとしてはよく出来ていると思います。元々電動車両とACCは加減速の調整のし易さでは各社とも相性が良いと技術者も言っています。ガソリン車のプロパイロットよりも再加速時のレスポンスの良さなどメリットは大きいと感じました。それでも一番注意しなけければいけないのがドライバーの慢心です。自動運転のカテゴリーでもまだレベル2ですし、車線維持なども天候によっては作動不可になることもあります。あくまでもドライバーに責任があるシステムであることはきちんと理解して使いたいものです。

燃費性能は期待以上でしたが、ハイブリッド車とガソリン車の価格差は試乗した「ハイウェイスターV」とガソリン車の「ハイウェイスターVセレクション」では52万9200円とそれなりの差があり、正直言えば、それなりに車両価格も高くなります。

よく「この差を回収するためには何万キロ走らないと元が取れない」という話を聞きますが、個人の考え方の違いだと思います。何よりもe-POWERにはガソリン車にはない、静粛性/快適性/動力性能の高さを常に味わうことが出来るのです。燃費や価格差などは結果として付いてくるものです。家族を乗せて出かける機会が多いミニバン購入層にはぜひe-POWERをオススメします。

最後に今回の試乗車はベース車が340万4160円でしたが、ハイウェイスターではない「e-POWER XV」であれば312万8760円です。実は前述したプロパイロットを含めた安全装備をフルパックにした「セーフティパックB」が試乗車に付いていましたが、そのメーカーオプション価格は24万3000円。つまりセレナe-POWERを買うということは基本、これも装着することが前提になります。正直言えば、こういう装備は全グレード標準化を期待したいのですが、ライバルとの勝負などを考えるとオプションにせざる得ない、中には不要という人もまだまだいるからなのかもしれません。購入時にはこれらのオプション(ナビも含む)も考慮して商談をしてください。

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セレナ e-POWER
日産

セレナ e-POWER

新車価格帯:296〜382万円

中古車価格帯:257〜429万円

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