『走りのフィールは商用車のもので国産ミニバンには遠く及ばない』 メルセデス・ベンツ Vクラス 2016年モデル 松下宏さんのレビュー・評価

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『走りのフィールは商用車のもので国産ミニバンには遠く及ばない』 松下宏さん のレビュー・評価

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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

満足度2
エクステリア3
インテリア4
エンジン性能4
走行性能4
乗り心地2
燃費3
価格2

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走りのフィールは商用車のもので国産ミニバンには遠く及ばない

Vクラスは商用車をベースに作られた乗用車登録のミニバンだ。今回が3代目に当たるが、従来の2代目モデルは商用車的な感覚を丸出しにした乗り心地やハンドリング、操縦安定性などに辟易とさせられたものだった。それはカカクコムのレビューに書いた通りだ。今回のモデルは2代目に対して一定の進化を遂げ、いくらか乗用車的な感覚を持つようになった。

といっても3代目Vクラスの基本プラットホームは、フロント回りに乗用車系のものを使っているとはいえ、それを含めて2代目のものをキャリーオーバーしているため、走りのフィールはは引き続き商用車的な感覚を残している。アルファード/ヴェルファイアなど、日本の高級ミニバンには及ばない印象だ。

Vクラスには、メルセデス・ベンツ日本が大磯プリンスホテル駐車場をベースに開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。試乗グレードはV220dアバンギャルド・エクストラロングだった。

外観デザインはキープコンセプトで、スクエアなボディ形状は見るからにVクラスのものである。傾斜したフロントグリルの中央にスリー・ポインテッド・スターが鎮座するのは最近のメルセデス・ベンツ車に共通のものだ。

インテリアは質感の向上が著しい。2代目Vクラスではインパネデザインなども商用車感覚が丸出しだったが、今回のモデルのインパネ回りは乗用車としてデザインされている。

試乗車がエクストラロングだったので、室内空間は相当に広い。全長が5mを大きく超えるボディは駐車場にも困るが、その分だけ室内空間は広い。

2列目、3列目の後席にはしっかりしたシートが用意されていて、2列目を後ろ向きにするなどのアレンジが可能である。骨格からしっかり作られたシートなので重量が重く、アレンジの操作はとても一人ではできない。まあ最も多い使い方に合わせたら、当分はそのままといった使い方になるのではないか。

搭載エンジンは2代目の最終モデルはV型6気筒3.5Lのガソリンだったのに対し、3代目では直列4気筒2.2L(2142cc)のコモンレール直噴ディーゼルターボに変わった。パワー&トルクは120kW/380N・mを発生する。ガソリンからディーゼルに変わったので、パワーは大幅にダウンしたが、ディーゼルターボらしくトルクは2代目を上回っている。

しかも1400回転という低い回転数から最大トルクを発生するので、低速域からとても力強い走りを示してくれる。ディーゼル車らしいトルク感のある走りだ。しかもターボが電子制御可変式とされていて、高回転域でのパワフルな走りを実現している。まあ、高回転といってもディーゼルなので4200回転でレッドゾーンに達してしまうのだが・・・。

回転の上限が限られていることを除けば、普通に走らせていてディーゼル車であることを意識させられるシーンはあまりない。というのもエンジン音の室内変速の侵入が良く抑えられていて、とても静かな室内空間を作っているからだ。アイドリングしているクルマの側に立てば、ディーゼル車であるこが分かるが、室内ではそれが分からないくらいである。特に走行中は全く分からない。

トランスミッションは電子制御7速ATの7Gトロニックが組み合わされている。最新の乗用車には9Gトロニックが採用されているので、ひと世代前のATといった感じもあるが、変速フィールに特に不満は感じない。そもそもトルクフルなエンジンなら、段数の少ないATでも問題ないのだ。

最初に書いたように、走りがトラック感覚というか商用車的な感覚を感じさせるのは、ちょっとした段差を越えるときなどだ。フラットな直線路を走っているときにはどっしりした安定感のある走りが得られるのだが、段差のあるシーンなど路面の状態が悪くなると余分な振動がはっきりと入っていて、乗用車とは違う感覚の走りになる。

ステアリングの操舵フィールについては、2代目Vクラスに比べるて格段に良くなった印象があるが、シャシー系全体としては商用車的感覚は拭いきれていない。走りの快適性を考えたら、国産上級ミニバンのアルファード/ヴェルファイアを選んだほうがずっと良いと思う。

ミニバンタイプのクルマで本当に乗用車的な感覚の走りを実現しようとしたなら、VクラスのようなFRベースの商用車系プラットホームではなく、FFベースでミニバン専用のプラットホームを作るしかないのではないか。

試乗車はV220dアバンギャルド・エクストラロングだったので、最新の安全装備であるレーダー・セーフティ・パッケージが標準装備されていた。ただ、ほかのグレードはすべてオプション設定で、約20万円を追加しないと装着されない。ベースグレードとなる220dでも630万円もするクルマなのだから、全車標準にするのが当然だろう。

そもそも安全装備を全車標準にせずにオプション設定するなどというのは、メルセデス・ベンツのかねてからの主張と整合性が取れないではないか。それとも商用車は別だとでも言うのだろうか。


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