『使いやすいハイレゾ入門機』 FiiO FiiO X1 [シルバー] wyniiさんのレビュー・評価

[wynii]

2017年12月29日 01:24 [1090700-1]

満足度	5

デザイン	4
携帯性	4
バッテリ	4
音質	5
操作性	3
付属ソフト	無評価
拡張性	3

使いやすいハイレゾ入門機

【デザイン】　初代iPodを想起させるダイヤルと液晶のデザイン。色が選べる。付属の黒いラバーケースはウエットスーツのよう。ボディ色が見えなくて残念だが、すべりにくく、ポケットに入れるときの保護性は良い。電源とボリューム上下の３つボタンのうち中央の音量アップボタンに突起があり、慣れればブラインドタッチもできる。

【携帯性】 良い。夏はTシャツのポケットにも入るサイズと軽さ。

【バッテリ】　とくに問題ない。

【音質】 柔らかく、左右の広がり感とつながりのよさがあり、ローノイズ。X5 2ndのような高域の解像度があるタイプではないが、適度に低域の量感があって、デジタル臭くない、音楽を楽しめるサウンドだ。AMラジオ的（っぽい）魅力というか。中高域に輝きを持たせたウォークマンとも対照的。ややスネアドラムが強調されシャープでクリスプな面もある。ハイレゾも192kHzまで対応しており、ハイレゾイヤホンで聴くと音の違いがわかる。X1とエレコムEPH-CH1000との組合せがちょうどよい。（CH２０００は低音過多）
AKJrはボーカルがセンターに位置づく清涼感あるサウンド。対してX1はバンドとボーカルが一体になって聴こえる。AKJrはセンターで聴かせる音場でいくぶん深さがあるが、X1は左耳から右耳までの広がりで聴かせる音場。

【操作性】 2014年前後に開発されたX1、X3 2nd、X5 2ndに共通するFiio独特のジョグダイヤルと4つの丸ボタンのインターフェイス。ダイヤルと画面の反応の悪さはファームウェア2.0アップデートで大幅に改善された。たまにフリーズすることがあり、クリップを伸ばしたものを穴に突っ込んでリセットする。Macのせいか、ライブラリ更新が途中で止まることがある。こうなるとアルバム表示が出ないが、ファイルから探して再生はできる。

【付属ソフト】 なし。ドラッグ&ドロップで曲を入れる。

【拡張性】 あまりない。ヘッドホン端子のみ。

【総評】　潔いハイレゾ入門プレイヤー。Bluetooth、Wifiなどの便利機能はない。音質は、やや解像度が劣るものの、柔らかく、低域が豊かで広がりがあり聴きやすいナチュラル系。たとえ上位機を持っていても、音質が気に入り、外ではサブで使いたくなる便利なヤツ。手に持つとちょうど電源ボタンに指が当たりONになるデザイン、電源を入れるだけで前回の再生曲から始まるメモリー再生など、かゆい所に手が届く使い勝手も良い。１万円にしてiPhoneやWalkmanを超えた音質。中華DAP、などと侮れないポテンシャルを秘めた製品だ。日本とも韓国ともちがう、大陸的サウンドというべきか。

比較製品

FiiO > X5 2nd gen [Titanium]

エレコム > EHP-CH1000

Astell&Kern > Astell&Kern AKJR-64GB-SLV [64GB]

ジャンル

クラシック・オペラ

ジャズ

歌謡曲