『メルセデスの基本的な価値に加えワゴンボディの使い勝手の良さ』 メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン 2014年モデル 松下宏さんのレビュー・評価

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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

満足度4
エクステリア3
インテリア5
エンジン性能4
走行性能4
乗り心地2
燃費3
価格3

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メルセデスの基本的な価値に加えワゴンボディの使い勝手の良さ

メルセデス・ベンツの主力モデルCクラスにステーションワゴンが追加されて半年ほどが経過した。Cクラスが持つ本来的な価値に加え、使い勝手に優れたワゴンボディを持つのが特徴だ。

Cクラスステーションワゴンには、メルセデス・ベンツ日本が幕張のニューオオタニで開催したメディア関係者向けの試乗会に出席し、C200ステーションワゴンスポーツに試乗した。

セダンと同様、ボディパネルの多くにアルミを使うことで軽量化を図り、これによってアジリティ(敏捷性)を高めている。ボディの軽量化は進んだが、装備の増加などにより車両重量は1640kgに達している。なので決して軽いクルマというわけではない。

新型Cクラスステーションワゴンはボディサイズはひと回り大きくなった。セダンと同様に全幅が1810mmとわずかに1800mmを超えたのはとても残念な点だ。日本には立体式の駐車場インフラがたくさんある。その中には1800mmを上限としているものも多い。わずか10mm大きいだけの1810mmの全幅なら、物理的には駐車できるにしても、車庫証明が出ないので欲しくても買えないユーザーが出てくる。

日本向けを考えたら、1800mm以内に収めて欲しいところだ。BMWは3シリーズで本国よりも15mm狭くした日本仕様車を作っている。日本市場に対する取り組み姿勢という点で、BMWのほうが好感度が高くなるのは当然である。

ステーションワゴンの外観は左右のフロントドアから前の部分はセダンと共通である。デザイン的には迫力があるというより、ややどぎつい感じであるのも共通だ。フロントグリル内に大きなスリー・ポインテッド・スターが配置されているからだ。

このデザインは個人的にはあまり好みではないが、メルセデス・ベンツを買うユーザーの多くがこのタイプを支持するのだそうだ。その結果、最近のメルセデス・ベンツはA/BクラスやCLA、GLAからEクラスまで、大半のモデルにこのタイプのグリルが採用されている。

内装は質感、デザインとも文句がない。高級車にふさわしいインテリア空間が作られている。ただ、後席はさほど広くはない。大柄なボディの割には後席の空間は平均レベルである。ラゲッジスペースは広くてスクエアな空間が確保されていて、5名乗車の状態でも2名乗車の状態でも従来のモデルに比べてラゲッジスペースの容量は拡大されている。

Cクラスのステーションワゴンもセダンと同様に乗り心地の硬さが感じられた。硬いというよりも悪いというほうが正確といえるくらいに硬めの乗り心地である。これはサスペンションとタイヤによるものだが、もう少し快適性を重視した味付けにして欲しいと思った。

硬めの足回りは操縦安定性の高さにつながっているので、単純に悪いことではない。スポーツモードを選択して走ればなおさら安定性の高い走りが可能である。ただ、もっと乗り心地とのバランスが欲しい。

ランフラットタイヤは走行距離が3000kmから5000kmくらいになると、タイヤがなじんで乗り心地が改善されてくるとの話もあるが、今回の試乗車は3454km走ったクルマだった。

搭載エンジンは直列4気筒2000ccの直噴ターボ仕様だ。ロングストローク型のエンジンであることに加え、ターボによる余裕のトルクが魅力である。135kW/300N・mだから、Cクラスステーションワゴンのボディに対しても余裕のある実力だ。

セダンに乗った印象から考えると、1600ccの直噴ターボを搭載したC180ステーションワゴンでも不足はないと思うが、ワゴンボディにいっぱいの荷物を積んで遠出をするようなユーザーなら、C200を選んだほうが良いと思う。C180とC200ではそれなりに価格差があるので、予算も含めて判断することになる。

メルセデス・ベンツの良さのひとつは安全性能の高さにある。Cクラスから上の車種には最新のレーダー・セーフティ・パッケージが採用されていて、Cクラスステーションワゴンでもベースグレード以外の全グレードに標準装備されている。

ミリ波レーダーとステレオカメラ、後方用のミリ波レーダーなどを組み合わせた高度な安全システムで、追突軽減ブレーキとしての機能のほか、車線の中央を維持し、はみ出しそうになると警報を出してステアリングにも力を加えてはみ出しを防いでくれるなど、いろいろな機能がテンコ盛りになっている。

部分的には自動運転に近いこともやれるので、さすがはメルセデス・ベンツという感じである。現時点で最高レベルともいえる安全装備であり、これを手に入れるだけでもCクラスを買う意味があると思う。

セダンと違ってステーションワゴンでは主要な装備が標準装備化されていて、オプションで追加するものが少ない。C200ステーションワゴンスポーツの価格は616万円だが、このままで乗ることも可能である。

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Cクラス ステーションワゴン
メルセデス・ベンツ

Cクラス ステーションワゴン

新車価格:514〜668万円

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