『ドイツ車セダン危うし!アメリカの本気を感じる一台。』 キャデラック ATS 2013年モデル 外川 信太郎さんのレビュー・評価

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『ドイツ車セダン危うし!アメリカの本気を感じる一台。』 外川 信太郎さん のレビュー・評価

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外川 信太郎さん

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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。少年期に5年間イギリス・ロンドン、スコットランド・エディンバラに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、出版社に入社。輸入車専門誌にて執筆、編集を担当…続きを読む

満足度5
エクステリア5
インテリア5
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地5
燃費無評価
価格4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

ドイツ車セダン危うし!アメリカの本気を感じる一台。

キャデラックらしい華やかさとアグレッシヴさを両立したフロントマスク。

全長は4680mmとちょうどいいサイズのキャデラック。

全幅1805mmと幅は抑えた。縦に点灯するLEDの灯火類はキャデラックらしいデザイン。

ラグジュアリーには17インチアルミホイール、プレミアムは18インチを装着。

最高出力276ps/最大トルク353Nmを発生する2リッター直噴ターボエンジンを搭載。

BMW3シリーズのようなドライバビリティを備えるATS。

キャデラックは“デカくてゆるーい”走りという印象が、払拭できない筆者の世代ですが、昨今のキャデラックは、まるで正反対の車両開発を行っています。

一例として、かの「ニュルブルクリンク」にて、世界最速の4ドアセダンとして君臨する「CTS-V」などが、挙げられますが、実はこの「ATS」も「ニュルブルクリンク」で鍛え上げられたスポーツセダンなのです。これは、ドイツ車のDセグメントクラスにとっては、脅威になる存在であることは、間違いないでしょう。
今回は、メーカーの広報車両を借用して、ハイウェイを中心にインプレッションを行いました。

ボディサイズは全直4680mm×全幅1805mm×全高1415mm、ホイールベースは2775mmとコンパクト。ちょうどDセグメントサイズで、BMW「3シリーズ」メルセデスベンツ「Cクラス」、アウディ「A4」などが直接的なライバルといえます。

ボディサイズはむしろライバルたちの方が、大きいのですが、存在感、華やかさは、この「ATS」が、イチバン。キャデラックのブランドデザイン思想を細部に取り入れ、上質なフロントグリル、それを取り巻く縦型のヘッドライトはLEDを多用したアグレッシヴな趣。縦型ヘッドライト&テールランプやV字型モチーフなど、しっかりキャデラックしています。

コクピットはドイツ車の精巧さとは一線を画し、やはり“大味”なところはいかにもアメリカ車ですが、ハイテク装備満載です。空調の調整などは、ピアノブラックのセンターコンソールを用いたタッチパネル式。(やや指紋が目立ってしまうのが、気になるところ。)大型モニターも手をかざすだけで、操作を受け付ける。メーター類は、最近のホンダ車のような雰囲気ですが、260km/hまで刻まれた速度計の下部には、漢字対応のカラーディスプレイが装備され、同時に多岐の情報表示を可能としています。

【インプレッション】

あのキャデラックが、たった2000ccのエンジンを搭載するということに時代の流れを痛感しながら、ハイウェイへとやってきたキャデラック「 ATS 」。
高速道路の本線に交流し、普通にアクセルを踏んでいると、タコメーターの指針がほとんど動かないほどで、パドルシフト付の6速ATは、ドライブレンジのままですと、時速100km/hでは、1500rpmあたりを指している。そのため、ハイウェイでの第一印象は、退屈なクルマと感じた。これも、後に分かったことですが、省燃費対策のためのハイギヤード設定だということです。

しかし、「ニュルブルクリンク」で走り込んで開発されたこのクルマがそんなに退屈な訳がない…。新開発となる直列4気筒2リッター直噴ターボエンジンは、最大出力276PS/5500rpm、最大トルク35.9kgfm/1700〜5500rpmとハイパワーを発揮し、大トルクを広範囲の回転域で発揮するもの。先ほどは、あくまで、余裕の領域で流していただけのことだった。

マグネシウム製パドルシフトを引き、3速にシフトダウン。そこからアクセルを踏み込むと、決して荒々しくはないものの、アメリカ車の伝統である“トルクの波”が押し寄せ、シートバックに身体を押さえられたまま、すさまじい勢いで、速度計の指針が上昇していく。この感覚は、とても2000ccというキャデラックの歴史上最小のエンジンとは思えない分厚いものを終始感じさせてくれました。

また、箱根のワインディングでも、このキャデラック「 ATS 」には驚きを隠せない走りを演じてくれました。
往年のキャデラックで箱根のワインディングを攻め込むなんて考えたこともなかったステージですが、「ATS」は、「BMW」も真っ青のまさに、FRスポーツセダンでした。

ボディには、アルミニウムやマグネシウムを多用することで大幅な軽量化を計ると同時に、極めて高いボディ剛性を確保。前後の重量配分も50:50というコダワリ。

ワインディングの上りでは、最大トルク35.9kgfm/1700〜5500rpmという特性が武器となり、まるで平坦路のごとく急勾配をハイスピードで駆け上がる。往年のキャデラックでは、破綻するであろうコーナーが迫り、ステアリングを切ると思ったとおりのラインでトレースしていく。可変サスペンションシステム「マグネティックライドコントロール」の効果も絶大で、ロールは微塵も感じないままワインディングを水を得た魚のように駆け抜けていく様は、キャデラックが、スポーツ志向へとチェンジしているという姿勢がうかがえるものでした。

タイトベントで盛大にアクセルを開けると、テールスライドをカンタンに誘発することも可能。キャデラックがパワードリフトでコーナーを駆け抜けられるということ自体が信じられませんが、さらりとこなしてしまいました。

余談ですが、筆者は、以前初代キャデラック「セビル」で箱根を走ったことがあります。もちろんこのような走りはできないのは当然ですが、ターンパイクで、ダウンヒルを試みたところ、途中でブレーキが根を上げて白煙を見た経験があります。では、この「ATS」はというと、フロントには、当時では考えられない4ピストンの対向キャリパー(ブレンボ製)が装備され、エンジン性能以上の高い製動力を確保しています。

このクルマには、現在最も進んでいるであろう先進運転支援システム「ADAS」と呼ばれるシステムが導入されています。一例として、衝突被害軽減ブレーキなどである。今回の試乗では、それら、電子デバイスを試すことはありませんでしたが、欧州のライバルたちと比較しても、華やかなエクステリア、そして、スポーティな動力性能、比類のない安全性・・・。これで500万円以下というのは、リーズナブルであるといえました。

最近のキャデラックは、どの車種に試乗しても、GMの本気を感じさせてくれます。








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