『F1譲りのスーパーカーは意外な程快適だった。』 マクラーレン MP4-12C 2012年モデル 外川 信太郎さんのレビュー・評価

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『F1譲りのスーパーカーは意外な程快適だった。』 外川 信太郎さん のレビュー・評価

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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。少年期に5年間イギリス・ロンドンに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、輸入車専門誌にてライターを始める。その後、育った英国に渡りレース活動などを経…続きを読む

満足度5
エクステリア5
インテリア5
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地5
燃費無評価
価格4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

F1譲りのスーパーカーは意外な程快適だった。

全幅は1909mmとワイドであるが、大きさを感じさせないボディ。

全長4507mm。どこから見てもスーパーカーそのものである。

エキゾーストエンドは、ナンバープレート上部に装備。灯火は全てLEDを採用。

車体重量1336kgにカーボンブレーキ&6ピストンキャリパーを装備。

カーボンファイバー製ミラーカバーは、空力を研究した結果生まれた形状。

最高出力625s/7500rpm、最大トルク61.2kg-m/3000-7000rpm。

眩い山吹色のボディカラーが印象的な英国マクラーレン・オートモーティブ社が製造するスーパースポーツカーである「MP4-12C 」。過去には、BMWモータースポーツGmbh社製V12エンジンを搭載した「マクラーレンF-1」が印象的であり、現在でも世界最速車両に数えられています。(最高速度は公式で391km/hを記録)また、メルセデス・ベンツとマクラーレンが共同で製作した「SLRマクラーレン」もF-1マシンのノーズを連想させるエクステリアと、世界一級クラスの動力性能で、現在でも、中古市場では数千万の高値で取引されるほどです。

そんなマクラーレン・オートモーティブ社の最新モデルが、「MP4-12C 」です。「12」という数字から、スーパーカーらしい12気筒エンジンが搭載されていると思われがちですが、実際には、3.8L V8 ツインターボエンジンを搭載。12気筒エンジン並のパワーを搾り出せるという意味が込められています。

今回は、日本自動車輸入組合が主催する報道関係者向け試乗会に参加し(筆者は今年で19回連続参加と常連であります。)この山吹色のスーパーカーを短時間ながら試乗を敢行しました。

先ほども触れましたが、同社初のロードモデル「マクラーレンF1」にも使われたディへドラルドアは、この「MP4-12C 」にも採用され、ドアを開けた姿は、飛び立とうとする甲虫のようなスタイリング。スーパーカー世代である筆者には、たまらない興奮を覚えます。

幅広いサイドシルを跨ぎ、極めて着座位置の低いシートに身を沈めますと、正面には8500rpmからレッドラインが引かれたアナログのレブカウンターと右下には、デジタル表示のスピードメーター、他の情報は左右に配された液晶モニターで呼び出せます。また、センターコンソールには、タブレット端末を髣髴をさせる大型液晶ディスプレイがシンプルに設置されており、空調などの基本情報をはじめ、多岐に渡る情報を表示させることが可能です。

埋め込まれるようなタイトな空間は、スーパースポーツのそれですが、前方視界は良好で、全幅が1909mmもあるクルマとは思えないほど、コンパクトに感じます。
エンジンに火を入れますと、格好から想像するより、音量ははるかに控えめで、ラテンのスーパーカーのような爆発的なサウンドではありません。しかし、背後からは、低く野太いサウンドが響き、シートにもボディソニックのごとく、振動が伝わってくる辺りは、このクルマが、世界で何本の指に入る動力性能の持ち主である事をうかがい知ることが出来ます。

試乗日はあいにくの雨。2013年モデルから、最高出力は25馬力向上し、625馬力!を発生するこのマシンの7段デュアルクラッチギアボックスを1速にシフトし、ゆっくり試乗会場を後にしました。

試乗会場からハイウェイに乗り、法定速度に則り走り出しました。こんな派手なクルマが法定速度で流していると、周囲のクルマの流れもそれに従っているのが不思議。時速100キロに満たない巡航では、サスペンションの動きが手に取るようにしなやかに動き、たっぷりとしたストロークで、まるでGTカーのような快適な乗り心地を提供してくれます。ただ、背後に収まる625馬力、V8エンジンは、ぶ厚い低音のサウンドをフロアにまで響かせ、その迫力といったら、言葉で表せるレベルではありません。

試乗時間が短い中、幸いにして雨も上がり、アスファルトの一部が乾いている区間があったため、ほんの一瞬重いアクセルを踏み付けました。8500rpmのトップエンドまで回す事は不可能でしたが、回転が上がるにつれ、市販車両の領域を超越した猛烈な勢いで吹け上がるV8ツインターボは、日本刀のような切れ味を持ち、一瞬恐怖すら覚えるほどです。

もう一度、同じ区間にて完全停止状態から、時速100キロまで加速してみましたが、手元のクロノグラフでは、2秒後半で到達。そして、カーボンセラミックブレーキは、その速度を一瞬で殺す制動力を発揮。公道での試乗のため試す事は出来ませんでしたが、急制動時には、リアウイングが起き上がり、4輪の接地性を確保する“エアブレーキ”も装備されます。

このご時世、F1譲りの技術を集めたスーパースポーツカーが存在していることは、ある意味絶滅危惧種であるといえますが、マクラーレン・オートモーティブの業績は伸びているといいます。

クルマ好きには、速いクルマは永遠の憧れ・・・。自動車趣味人が減少の一途を辿る中、このようなクルマを製造する同社に敬意を表して、試乗を終えました。


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MP4-12C
マクラーレン

MP4-12C

新車価格帯:2869万円

中古車価格帯:1350〜2698万円

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