ドンカーブート D8E 2004年モデルレビュー・評価

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D8E 2004年モデル のユーザーレビュー・評価

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グレード発売日発売区分レビュー件数
180 スポーツ (MT) 2004年1月1日 フルモデルチェンジ 1人
満足度:
(カテゴリ平均:4.26
集計対象0件 / 総投稿数1
  1. 5 0%
  2. 4 0%
  3. 3 0%
  4. 2 0%
  5. 1 0%
評価項目 投票平均 カテゴリ平均 項目別ランキング
エクステリア 外観などのデザイン及び機能性 無評価 4.32 -位
インテリア 内装のデザイン及び機能性 無評価 3.92 -位
エンジン性能 トルクやパワー、滑らかさ、技術など 無評価 4.11 -位
走行性能 走りのフィーリング及び操作性 無評価 4.19 -位
乗り心地 乗り心地のフィーリング 無評価 4.02 -位
燃費 燃費の満足度 無評価 3.87 -位
価格 総合的な価格の妥当性 無評価 3.85 -位
  • ※プロレビュー・モニターレビューは集計対象から除外しています
  • ※「カテゴリ平均」より「投票平均」が高い項目を黄色背景にしています

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外川 信太郎さん

  • レビュー投稿数:238件
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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。少年期に5年間イギリス・ロンドン、スコットランド・エディンバラに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、出版社に入社。輸入車専門誌にて執筆、編集を担当…続きを読む

満足度4
エクステリア5
インテリア4
エンジン性能4
走行性能5
乗り心地3
燃費4
価格3

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

ロータスセブンを髣髴とさせるデザインは現代では異質。

ドアはキャンバス地を使ったものでウインドウはビニール。

スチール製のチューブラーフレームにアルミニウムパネルを組み合わせたボディ。

   

試乗車はフォード製エンジンを積むがアウディ製も存在する。

   

オランダ唯一の自動車メーカーである「ドンカーブート」。元々は、「ロータスセブン」のキットカー生産を行っていましたが、現在では、全てがオリジナルブランドとして生産しています。
特に、現代のクルマの持ち合わせた、快適性や、先進性などとはまるで違う方向で車両開発を行い、一切の無駄を省いた“走るだけのクルマ”の開発、生産を行っています。

イエローに塗られたメーカーの広報車両を短時間ながら借用し、取材を敢行しました。

ライバルとして、「ケータハム」がまず挙げられます。一時は、同車に比べればマイルドと言われましたが、この数年でクルマを取り巻く環境が大きく変わり、運転に必要なもの以外、余計なものが皆無の「ドンカーブート」はやはり、乗り手を選ぶ車であります。

全長3410mm×全幅1730mm×全高1100mmというこのクルマにしかありえないディメンションは、ハイブリッドカーを見慣れた目からすれば、レーシングカーそのものです。

ブラックの本革製フルバケットシートに沈み込むように身を収めると、アスファルトを手の平で触れるほど、着座位置が低く、身体とクルマが一体化。小径のステアリング奥には、イタリアの名門計器ブランドである「イエガー」製のアナログメーター類がずらりと並び、デジタルチックなものは皆無。エアーコンディショナーも試乗車両には未装備でしたので、カーボンファイバー製のダッシュボードはシンプルそのものです。

エンジンを始動させると、電子制御燃料噴射装置を搭載しているにも関わらず、ばらついたアイドリングを始めます。その音量は、ご想像のとおり盛大で、自動車というより、リッターバイクのそれに近いものです。
トランスミッションは5MTのみ。手首のスナップで“コキッ”と操作できるもので、節度感も心地が良いもの。ストロークも超がつくほど短く、ダイレクト。

エンジンは、フォード製直列4気筒DOHC16バルブで、1796cc。これを、「ドンカーブート」の手によって吸気や排気などをチューンされ、最大出力140ps(103kW)/6750rpm、最大トルク17.3kg・m(169.7N・m)/5250rpmを発生。スペックだけ聞けば大した事はないように思えますが、車体重量は570kgと現在販売している自動車では、もっとも軽量。この軽さが最大の武器になり、快適性に長けたカッコばかりのスポーツカーなど、足元にも及ばない潜在能力を持っています。

車体重量570kgのボディに排気量1796ccですから、低速トルクも十分でレーシングカーのようなエクステリアから想像するより、はるかに取り扱いは楽です。発進も気難しいところなどなく、アイドリングのままクラッチを浮かせば、スルスルとタイヤが転がり、マニアル車に乗った経験のある方なら普通に走らせる事は、容易です。

アクセルを踏み込むと、生ガス(ガソリン臭)やオイルの香りと共に、轟音を発しながら弾かれたようにアスファルトを蹴り上げます。エンジンノイズ、トランスミッション、ロードノイズ、排気音が混ざり合った轟音は、無論、助手席と会話など不可能。フロントスクリーンがあるとはいえ、フロントタイヤが巻き上げた小石が顔を直撃する事もしばしば。かなりワイルドであります。

鋼管スペースフレームに、前後ダブルウイッシュボーンのサスペンションを取り付けるという手法でシャシーを構成されていますが、ボディ剛性は極めて高く、ボディのよじれなど皆無。前205/50R15、後225/50R15とこの手のクルマにしてはワイドなタイヤと相まり、試乗コースのワインディングを本気で走らせた程度では、クルマの限界域が見えてきませんでした。
目の前に迫るコーナーでノンアシストのダイレクトなブレーキを踏み、ヒール&トウで回転を合わせシフトダウン、再び轟音と共にコーナーを立ち上がる・・・。現代のクルマでは退化してしまった動物的な面白さが味わえる数少ないクルマ。「ドンカーブート」。

運転が好きな大人には、最高に贅沢なオモチャであると実感しました。

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