『ウクライナ情勢の悪影響が心配』 劇場作 ガールズ&パンツァー 最終章 第3話(特装限定版)[BCXA-1256][Blu-ray/ブルーレイ] サーロイン素敵さんのレビュー・評価

[サーロイン素敵]

2022年5月16日 14:06 [1582517-1]

満足度	5

笑える	5
泣ける	3
ほのぼの	5
迫力	5
怖さ	1
感動	5
やみつき	5

ウクライナ情勢の悪影響が心配

シナリオ構成が非常にうまい。
第４話が待ち遠しい。

このシリーズ作品の見どころの一つは、主人公の「西住みほ」が、劣勢の「大洗女子学園チーム」を大胆な戦略で勝利に導いていくことだ。
つまり「いかにピンチでも、最後には西住みほが勝たせてくれるだろう」という結末を見るほうも予想している。

大洗チームの主軸は西住みほであり、西住みほのいる「あんこうチーム」さえ倒せば大洗は負けたも同然となると敵学園も考え、あんこうチームだけを集中的に狙ってくる。
西住みほもそれを悟り、自分をおとりにしてフラッグ（将棋で王将に当たるチーム。取られたら負け）を守るのだ。

次の対戦では、試合開始直後にいきなり「あんこうチーム」が撃破されてしまう。ここで第３話が終わる。
大洗学園は西住みほがいなくても勝てるのか、というのが次の第４話のテーマになる。
これはテレビシリーズや劇場版でもなかった展開だ。とても楽しみだ。

さて、このレビューを書いた時点で、ウクライナとロシアの戦争が続いている。
この作品は第二次大戦で使われた戦車が非常にリアルに描かれている。
戦車が民間人を殺害している状況では、この「女子高生が戦車ごっこをしている」と思われてしまう作品は、影響を受けないはずがない。
第４話の公開がいつかはわからないが、ウクライナ情勢を考慮した内容や、公開方法になるはずだ。
でないと世間からは「不謹慎な作品」のレッテルが貼られ、作品継続が困難になるかもしれない。

この作品にはロシア人風の少女（設定では日本人であるが）や、ロシア風の学園が出てくる。
今後、ロシアを好意的に描くことは不可能になるだろう。
幸いにして、この学園はトーナメント戦では敗退している。
ロシア人風のキャラクターは今後一切登場しなくなるかもしれない。