『荒唐無稽＋暴力肯定＋女性蔑視』 劇場作 映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて【DVD特装版】[PCBX-51788][DVD] 6084さんのレビュー・評価

[6084]

2021年5月12日 23:31 [1352658-2]

満足度	1

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泣ける	1
ほのぼの	1
迫力	1
怖さ	5
感動	1
やみつき	1

荒唐無稽＋暴力肯定＋女性蔑視

若い人達には・・・	・・・武器では無く楽器を！

幼い女児向けのアニメがここまで悪質になってしまった。

荒唐無稽と暴力の肯定、そして女性蔑視

本編冒頭部分、ヒロイン等による大量殺戮シーンから始まる。軽快その物に異星人を大量に殺戮する。

そして子供向けといっても酷い荒唐無稽だ。空気の無い宇宙空間で宇宙服の着用無しに生身の少女達が生きていて、暴れまわり、会話すらしている！

空気の無い宇宙空間に生身で放り出されれれば、窒息以前に体は風船の様に膨らみ、血液は沸騰して死ぬ。空気が無いから音は伝わらないから会話なんて出来ない。

空気の無いこんな宇宙空間でヒロイン達に「やっつけられる」という事は例え宇宙服を着ていていもそれはどういう事を意味するのか。宇宙服は破られるのではないか、宇宙服に小さな穴でも開けば空気が抜けて生きてはいけないのではないか＝殺されてしまうのだ。

前世紀の旧ソ連のテレシコワ女史以来女性宇宙飛行士が当たり前の存在になって久しい２１世紀の今日、女児向けアニメとしてこんな描き方をするのは如何なものだろうか。一種の女性蔑視と言えるのではないか。

そして問題の解決手段としての暴力の肯定。ガンダム等の好戦的タカ派アニメや着ぐるみの操演の「何とか戦隊」みたいな男児向けのコンテンツをそのまま幼い女児向けに移植した様だ。

つまりは「女性にも暴力の担い手になって欲しい」という本編を作らせている側のダイレクトなメッセージだろう。

ＵＭＡ君との心の触れ合い

少なく無い人々がそれこそアチコチで「ＵＭＡ君との心の触れ合いに打たれた」云々を書いているが、それはお子さんばかりでなく親御さんまでいる様だ。

言葉さえ発しない、どこかで見た「小型怪物」みたいなキャラクターとの心の触れ合いだそうだ。
ＳＦでもファンタジーでも人物の心の動きにリアリティを欠くとドラマツルギーが崩壊すると言われている。

こんな程度の物に幼いお子さん達が晒されているとその将来が悲しいが、既に大人になってしまった人々の一部まで本編に「感動」している。

こうしたアニメで育てられて大人になった人々には地球が既に本当に悪い星に育っている事が理解出来ないだろう。

宇宙人が攻めてくるどころでは無く、核兵器は沢山備蓄され地球人同士の戦争でこの星は滅びるその紙一重の上に私達は生活しているなんて微塵も感じないのだろう。

そういう人達は戦争や殺戮、暴力をゲームくらいにしか感じられないのだ。

本編はお子さん達に大変有害なアニメだと私は考える。まして親御さんたちがコレに感動していてはいけない。お子さん達が何を見せられているのか今一度冷静に考えて欲しい。

それから犬型の異星人の婦警さん（大昔からの台詞「サツのイヌ」その物ズバリだ）の演じるドタバタ「逮捕するぅ〜！」は皆さまご存知の銭形警部のパクリである。作り手のやる気の無さも満載だ。

写真はこのアニメのヒロインを模ったお人形さんです。若い人には「武器ではなく楽器を」と言う願いから。


「怖さ」の★の数はお子さん達の将来、この国の行く末、この星の行く末に対するリアルの感覚です。