
よく投稿するカテゴリ
2013年7月26日 21:19 [614081-1]
満足度 | 4 |
---|
デザイン | 無評価 |
---|---|
電気容量 | 3 |
設定項目 | 無評価 |
サイズ | 4 |
![]() |
![]() |
![]() |
---|---|---|
fig-1 内部構造図 |
fig-2 対策前のパターン面 |
fig-3 対策後のパターン図 |
最初に本文「ですます調」ではないことをご理解頂きたい。
当機はUPSの中でチープな部類に入る機種であるが銅鉄トランスを使用しロスを抑えている。
この為に軽負荷時の持続時間が長いことが大きな特徴である。
10W程度のネットワーク基幹装置たとえばWiFiルーターやハブ,NAS,電話回線の親機といった器機のバックアップ電源に適する。
充電系が弱いことと停電検出の感度が高く過検出傾向にあり商用電源の品質確保が課題となる。
レーザープリンターやエアコンなどの高負荷かつ負荷変動が大きな装置との並列接続は避け,別の配電ルートに設置した方がよい。
1) 降圧回路方式 :銅鉄トランス+スイッチング式定電流低電圧充電回路
2) 昇圧回路方式 :銅鉄トランス
3) 内蔵バッテリー :鉛蓄電池12V3Ah(36Wh)
4) UPS 出力波形 :3値疑似正弦波
5) UPS 定格負荷電力 :185W(325VA)(カタログ値)
6) UPS 移行閾値 :87Vrms
7) UPS 復帰閾値 :95Vrms
8) UPS 持続時間(中負荷時) :6分54秒(load=97.5W)
9) UPS 持続時間(軽負荷時) :3時間45分(load=5.1W)
10) 無負荷充電時消費電力 :12.2W(100V,0.126A,η=0.873),2時間後11.3W,5時間後11.1W,10時間後8.4W,24時間後7.9W
11) 無負荷満充電時消費電力 :7.9W(100V,0.104A,η=0.760)
12) 充電電力vs電源電圧 :6.1W @90V,8.2W @95V,8.5W @100,10.0W @105V,12.0W @110V
13) 満充電時間 :9時間以上(演算による)
銅鉄タイプのトランス(1)(2)を使用している為スイッチングロスはゼロに近い。
疑似正弦波生成は銅鉄トランス中点タップを用いた低圧DEPPである。
これを銅鉄トランスで昇圧し送り出している。
モード切替はリレー2つ。
主なロスはトランスの無効電力で8W程度と推測。(11)
軽負荷時の持続時間が4時間(9)近く確保できる点は素晴らしい。
内蔵バッテリーは12V3Ah(3)鉛二次電池で36Whの容量である。
底板から容易に交換することができる構造でバッテリーキットを市販している点も評価できる。
(10)と(11)の測定結果から充電に回される電力は僅か4W程度となり満充電は9時間以上。
充電電力の電圧依存性が急勾配(12)であり-10%の減電圧域では充電に電力が回されているのか疑問。
PCの消費電力を50W,モニターを25W2台,合計100Wとした場合のバックアップ時間は7分を切り(8)3.11以降の3時間に及ぶ日に2回の停電にはとても耐えられるレベルではない。
中負荷時(8)は97.5W×6.9分=11.2Whを吐き出す。
バッテリー容量利用率は11.2Wh÷36Wh=31%となる。
充電は一瞬にして放電し次の停電が翌日までに来たら役に立たないほど充電時間は亀で0.1C設計。
自己放電を補う満充電後のトリクル充電が行われているかも疑問。
停電検出回路の電圧閾値はAC87V/復帰AC95Vであり(6)(7)シビアー過ぎる。
配電盤から遠いコンセントに多数の低力率器機がぶら下がっている様な環境では波形歪みと電圧変動により過検出となりうる。
また過検出で充電が間に合わなくなったり停電でもないのに復帰できないことが起こる。
当方ではレーザープリンターが印刷を開始するとバックアップに入り,けたたましいアラームと共にバックアップを始め放電と充電を無駄に繰り返す事態が発生。
オオカミ少年UPSの内蔵バッテリーは1年で寿命となってしまった。
バッテリーを長持ちさせるには配線ルートと消費電流を再考し複数のコンセントから分割して電源を取り電圧降下と電圧変動を最小にすることが得策である。
======================作文後の新事実==========================
バッテリー交換し電圧降下の無いコンセントに無負荷で試験運用を始めたところ昼食前の電圧変動が激しい時間帯にアラームがけたたましく鳴った。
原発が停止して以降出始めた症状で送電品質が安定していないことの証であろう。
慌ててテスターにで電圧を測定してみたが98.1V。異常なし。
ベンチにて再解析を始めてみたところ次の事実が判明した。
停電検出回路の電圧閾値は下側のみならず上側にも存在しウインドウコンパレーターとなっている。
その閾値は(下側前出)上側検出114V/上側復帰107Vと上側のマージンも極めて狭いという新事実。
送電系統の切替で一瞬ディップした電力網の内側には太陽光発電などが多在しており最近ではディップの反動で瞬昇することも起こりうる。
使い物にならないと判断し対策を施すことにした。
停電検出は搭載されたPICマイコン(IC1)のADポートで行っている。
前段には4個入りオペアンプLM324AN(IC2)差動×1絶対値検波×2で構成され脈流波形のピーク2.5Vをウインドウのセンター値としている。
閾値が下側のみであればゲインを5%アップすれば対策終了であるが今度は上側に引っかかってしまう。
絶対値とPICの間には4.7kΩが直列に接続されている。
そこでPICマイコンのADポートにバイアスを与え2.5Vセンターで傾斜を寝かす対策を考えた。
対策方法は以下の通り。
@ PICマイコン(IC1)5番ピン(GND)と9番ピン(ADポート)間に22kΩを追加
A PICマイコン(IC1)4番ピン(+5V)と9番ピン(ADポート)間に18kΩを追加
fig-2・・抵抗追加前のパターン面
fig-3・・抵抗追加後のパターン面
以上の対策で閾値は下側検出81V/下側復帰91V,上側検出119V/上側復帰108Vとなり検出100V±19%,復帰100V±8%となった。
数日間試験運用し過検出が起きないことを確認したのでここに公開する。
半田付けが得意な方は廃棄する前に是非チャレンジしてもらいたい。
尚,自己責任は言うまでもない。
参考になった21人
「SurgeArrest BE325-JP」の新着レビュー
レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
---|---|---|
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2019年11月17日 19:07 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2017年6月3日 11:57 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2015年10月6日 16:38 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2015年9月17日 08:46 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2015年4月30日 23:45 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2013年7月29日 21:52 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2013年7月26日 21:19 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2012年12月8日 04:14 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2012年8月27日 19:56 |
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2012年7月12日 13:51 |

新着ピックアップリスト
-
【欲しいものリスト】第3世代CPU以来10年振り3回目の自作
-
【Myコレクション】安く組む
-
【欲しいものリスト】PC
-
【欲しいものリスト】初めての自作パソコンlist
-
【欲しいものリスト】a
(無停電電源装置(UPS))
- コミュニティ規定の内容をご確認の上、ご利用ください
- 評価は投票された方の主観による目安であり、絶対的な評価を保証するものではありません
- 点数はリアルタイム更新です
- ユーザーレビューの使い方、よくある質問 FAQもご参照ください
価格.comマガジン
注目トピックス
