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自動車(本体) > フォルクスワーゲン > cross up! 2015年モデル > ベースグレード

松下宏さん

  • レビュー投稿数:493件
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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

エクステリア4
インテリア3
エンジン性能3
走行性能3
乗り心地3
燃費4
価格4
満足度3

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

フォルクスワーゲンはSUV感覚のモデルにクロスの名前を付けている。クロスポロ、クロスゴルフ、クロストゥーランなどがそれで、今回試乗したクロスアップ!は、クロスシリーズのベーシックラインを受け持つモデルになる。

SUV感覚というのは、本格的なSUVではなく気分というか雰囲気がSUVであるのにとどまるからだ。クロスシリーズの各モデルは基本的に駆動方式がFFのままである。最低地上高をやや上げて、専用のバンパーやフェンダーを採用し、ルーフレールを設けるといった感じでSUV感覚を表現している。

これらの仕様の違いによって、クロスアップ!は標準車に比べてグンと力強い外観イメージを持つようになった。デザイン的にうまくまとめているということだろう。

寸法的には16インチタイヤを履くなどして最低地上高が10mmに高くなったのに加え、ルーフレールが装着されたことで、全高は25mm高くなった。バンパー形状に違いのためか、全長も25mm長くなっている。車両重量も30kg重くなっているが、いずれも大きな違いではない。

室内空間などは基本的に変わらず、4ドア車ながら後席に乗ると相変わらず狭いし、後席ドアのガラスは後方に少し隙間ができるような開き方しかしないから、ほとんどはめ殺しに近い。基本的に一人または二人で乗るクルマである。

搭載エンジンは直列3気筒1.0Lの自然吸気DOHCで、シングルクラッチのASGと組み合わされることと合わせ標準車と変わらない。

走行フィールもほとんど標準車のままと思っていい。動力性能は55kW/95N・mの必要にして十分な実力を持つ。車両重量が増加したといってもわずか30kgだから、子供一人が乗る程度の違いでしかない。3%程度の重量増を走りの違いとして感じ取れる人はまずいないだろう。

3気筒エンジンながら3気筒らしい振動や騒音を感じさせることなく、とてもスムーズに回転が上昇していくのも従来と同じ。まあ今どきの3気筒エンジンで3気筒らしさを感じさせたりしたら、それだけでもう失格である。

シングルクラッチが見せる変速時のトルク抜けも相変わらずである。ただ、標準車が発売された当初に比べると、トルク抜けで無反応になる時間がやや短くなったようにも感じられた。制御などの面で多少の改善が加わっているのかも知れない。いずれにしてもトルク抜けはあるので、購入前に試乗して確認することを勧めたい。

乗り心地はちょっと硬めの印象。タイヤが16インチになったという先入観があるためも知れないが、BSのトゥランザらしいしっかりした感覚の乗り味である。最低地上高が変わったことと合わせ、このあたりも微妙なチューニングが入っているのかもしれない。

クロスアップ!の価格は194万円。標準車の最上級グレードとなるhighアップ!の価格が189万円であることを考えると、外観デザインが差別化されながら5万円の価格差というのはむしろお得感を与えるものだ。

レビュー対象車
試乗

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自動車(本体) > プジョー > 308HB 2014年モデル > GT Line

外川 信太郎さん

  • レビュー投稿数:199件
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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。独身。少年期に5年間イギリス・ロンドンに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、輸入車専門誌にてライターを始める。その後、育った英国に渡りレース活動な…続きを読む

エクステリア5
インテリア5
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地5
燃費5
価格5
満足度5

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

上級車種の508にも通じる高級感のあるフロントマスク。

内外装の専用装備でスポーティテイストを強調したGT Line。

LED採用したテールライトにインテグレーテッドタイプのツインマフラーエンド。

18インチ専用アロイホイール。タイヤサイズは225/40 ZR18

テップレザーとファブリックのコンビネーションのスポーツシートを採用。

ステアリング上部から覗き込むようなユニークなメーターパネル。

プジョーのCセグメントである「308」が2世代目となり、2014年より、日本国内にも導入を果たしました。今回はメーカーの広報車両をお借りして、試乗を敢行しました。

ライバルはすばり「ゴルフZ」。同車には、身内も所有し、散々乗っておりますが、「308GT Line」の抜かりのないデキには、驚きを隠せませんでした。

「308」は、登場早々、「ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー2014」を受賞したほか、ヨーロッパの自動車業界に大きな衝撃を与えた一台です。

エクステリアは、初代 「T7型」の彫刻的でインパクトのある顔つきから比べると、かなりオーソドックスなデザインとなり、高級感を前押しにした印象です。筆者としては、初代の前衛的な顔つきが「308」という印象がなかなか取れませんが、「308GT Line」を細部まで観察すると、「ゴルフZ」を始め、世界のライバルたちにはない高級感に満ち溢れています。

専用のフロントグリルはメッキを多用し上質感を演出。そこに、スポーティなブラックドアミラー、サイドスカートを装備する事でスポーツテイストを与えています。さらに、マットグレーダイヤモンドカットの大口径18インチ専用アロイホイールに225/40 ZR18という少々オーバースペックなタイヤを純正採用。

インテリアもこのクラスでは、最高品質といっても過言ではありません。レッドステッチの革巻きステアリングやテップレザー&アルカンターラスポーツシートの質感も高く、センターコンソールはピアノブラック仕上げ。ブレーキ&アクセルペダルはアルミ製。乗員空間も「ゴルフZ」より広く、デザインも個性的で、プジョーの個性を細部にまで感じることができます。

特に、ステアリング上部からメーター類を覗き込むような「i-Cockpit(アイコクピット)」は現行のプジョーが採用し、斬新です。メーターの指針が右側から反時計回りに動くタコメーターは、最初は戸惑ってしまいました。
更に視線移動の少ないインパネ中央には、7インチの大型ディスプレイが装備され、空調、オーディオ、ハンズフリーフォン、ドライビングアシストなどほとんどの操作がタッチパネルで設定できるのも、ライバルに差をつけています。

存在感のあるスポーティなエクステリアですが、エンジンは、1.2リッターの直列3気筒ターボ。たった1.2リッターで、しかも3気筒。このボディに相応しい走りをするか楽しみなところです。この心臓は、「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー2015」にも輝いたユニットです。

走り出して、黙っていれば小排気量であることはまるで感じません。動き出した瞬間からググッと押し出し感があり、グイグイ速度を乗せていきます。直列3気筒DOHC 1.2リッター直噴ターボエンジンは最高出力130PS/5500rpm、最大トルク230Nm/1750rpmを発生します。

ワインディングで少々速度を上げても、プジョーの「猫足」を存分に味わえ、実にしなやかに足回りが動いてくれます。新開発のプラットフォームは、先代比100kgの軽量化を実現し、低重心化を図ったことで、左に右にロール感をまるで感じないままコーナーをクリア。225/40 ZR18というタイヤのグリップも相まって、ワインディングが実に楽しいクルマでした。

走行モードを「ダイナミック」に切り替えてみると、メーターのバックライトが、ホワイトからレッドに。アクセルレスポンスが機敏になり、シフトタイミングも積極的に高回転を選びます。コーナーでの立ち上がりも明らかに速くなっています。また、サウンドも3気筒とは思えない野太いものに変化し、その気にさせてくれます。

また、遊びゴコロも満載で、メーターパネル中央のマルチファンクションディスプレイには、エンジン出力やトルク、ターボ過給圧をグラフィカルなバーで表示。また、Gセンサーなどが表示されるのも、いかにもラテンのクルマで、質実剛健なドイツ車では絶対に装備しない機能だろうと感じました。

ライバルに比べ装備も充実しながら価格も抑え、実用性に長けた「308GT Line」。走りも想像を超えるスポーティさを備えているのも大きな魅力の一つといえます。

「ゴルフZ」の購入を考えている方に是非一度、見て欲しい一台です。



レビュー対象車
試乗

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自動車(本体) > ダイハツ > ムーヴキャンバス 2016年モデル

森口将之さん

  • レビュー投稿数:224件
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プロフィールフリーランスジャーナリストの森口将之です。自動車を中心に、モビリティ全般を守備範囲としています。自動車については、ブランドやスペックにとらわれず、ユーザー目線でのレポートを心がけています。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務め、日本自動…続きを読む

エクステリア4
インテリア3
エンジン性能2
走行性能4
乗り心地4
燃費無評価
価格4
満足度4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

2トーンカラーは8タイプ、単色は9タイプ用意

ピラーをすべてブラックアウトしたことも特徴

外観に比べるとオーソドックスなインパネ

内装はホワイトが標準、ブラックがオプション

後席の「置きラクボックス」を引き出した状態

短いノーズに収まった自然吸気エンジン

ムーヴキャンバスは、ムーヴと同等の全高を持ちながらリアドアをスライド式とし、後席のアレンジを絞り込む代わりに座面下に引き出しを用意するというパッケージングが特徴です。ダイハツによれば、近年は女性の晩婚化に伴い、親と同居する女性が多くなってきたそうで、ムーヴキャンバスはこうした親子同居世帯に向けた車種だということでした。

スタイリングは前後に長い印象で、無駄なプレスラインを持たない、プレーンな造形であることも特徴です。そのままでは商用車っぽく見えてしまう可能性もあります。しかしムーヴキャンパスは、角を丸めることで親しみやすさをアピールするとともに、独特のツートンカラーを用意し、取材した「メイクアップ」シリーズではクロームメッキのアクセントを多用することで、乗用車的に見せることに成功しています。

インテリアはそれに比べると機能重視のデザインです。前席は着座位置に対して、 ルーフがかなり前まで伸びており、交差点の先頭で止まると、信号が見えにくいことがありました。後席は前後スライドと背もたれのリクライニング、前倒しが可能です。座面下の引き出しは便利ではあるものの、フロアを含めて黒なので、開けたままクルマを降り、次に乗り込む時に足を引っ掛けてしまわないか気になりました。

エンジンは自然吸気のみで、最高出力52 ps、最大トルク6.1kgmはムーヴやタントと共通です。車両重量は920kgで、タントの同等グレートより10kgだけ軽くなっています。しかし1名乗車でも、発進や追い越し加速でもう少し力が欲しいと感じました。実用燃費との乖離を気にするユーザーも出るでしょう。ただ回り方は滑らかで、回転を上げても気になりませんでした。

乗り心地はまろやかで、なかなか快適です。となるとフットワークが不安になるところですが、車高がタントより低めということもあり、安心してコーナーを通過していくことができました。

タントより低いスライドドア付きハイトワゴンというパッケージングは、それほど新鮮には映りませんでしたが、2トーンカラーやクロームメッキのアクセントが織りなすスタイリングはかなり個性的です。発売1ヶ月後の受注台数が目標の4倍と好調なのは、このあたりが受けているのかもしれません。

レビュー対象車
試乗

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自動車(本体) > シトロエン > C4 カクタス 2016年モデル > ベースグレード

高山正寛さん

  • レビュー投稿数:25件
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プロフィールこの度プロフェッショナルレビューを担当させていただきます高山正寛(たかやませいかん)です。1959年生まれで自動車専門誌で20年以上に新車とカーAV記事を担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関…続きを読む

エクステリア5
インテリア4
エンジン性能3
走行性能3
乗り心地4
燃費無評価
価格4
満足度4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

ボディカラーは“ハローイエロー”。専用のソリッドペイントは1万9980円高になります

全長4155mm×全幅1735mm×全高1530mm、立体駐車場にも入庫可能なサイズは魅力的です

シンプルですが、インテリアのデザインは日本車にはないセンスの良さを感じさせます

7インチのタッチスクリーンはリアカメラも標準装備。ナビの設定は現在は無し

最も目を引くのがこのエアバンプ。駐車時など隣のクルマからの衝撃から守ってくれます

センターパネル下に設置されたシフトスイッチ。シンプルですが慣れると結構便利です

シトロエンC4カクタスに都内の一般道および首都高速を中心に試乗しました。

思い起こせば・・・というほど前でもありませんが、C4カクタスがコンセプトカーとして登場したのが2013年のフランクフルトモーターショー。そして2014年のジュネーブモーターショーで発表されたわけですが、日本にはいつまで経っても導入の情報が入ってきませんでした。

そして2015年の東京モーターショーで日本初披露、「発売はいつか?」と来場者から多くの声が上がりました。そして日本法人であるPCJからの回答は「2017年には導入します」というものでした。

失礼な言い方かもしれませんが、ここまで来ると「もう待てねえ」という声も聞かれたのも事実。だからというわけではありませんが、PCJも頑張りました。200台限定とはいえ、2016年中に日本へ導入を決定したわけです。

確かに販売好調のC4カクタスですから200台とはいえ、日本向けに生産ラインから抜き取るのは色々な意味で手間がかかります。PCJも本国に対してのプレゼンテーションなどもかなり行ってやっとの200台という結果だったのでしょう。しかし、実際は発売当初に本国で設定されていた導入初期の「PureTech 82 S&S 5ETG」の組み合わせでした。

昨今のPCJが展開しているパワートレーンから考えるとガソリンなら1.2Lターボ+6AT、またはプジョー308等で高い評価を得ている1.6Lのディーゼルターボが欲しくなります。しかし今回は設定は無し。あくまでも筆者の考えですが、本国としてはまずフィジビリティスタディ、つまり採算も含め、ビジネスとして成立するかを検証するためにこのような形を取ったのではないでしょうか。実際他の業界でもこのようなマーケティング手法は数多く採られています。

そしてこの200台という数字に購入予備軍は飛びつきました!実際ネットなどを使い、自分の該当するエリアのディーラーへエントリーするわけです。実は筆者もエントリーを行いました。そしてあえなく落選しました・・・(泣)。

さて、そんなC4カクタスですが、とにかくデザインが素晴らしすぎます。
このデザインの前では
1)プラットフォームは前世代のPF1で最新ではない。
2)7インチのタッチスクリーンにはプジョー車のようにオプションのカーナビの設定が無い(取説には将来的に設定できるようなタッチスイッチはあるように記載されています)
3)5速ETGのカクカクした変速ショック
など、全部許してしまえるほどのインパクトがあります。

実際試乗車はプロトタイプということで今後日本に導入されるであろう仕様とは異なっていました。
1)リアシートは分割可倒式→一体可倒式
2)ボディカラーが“ハローイエロー”の場合、本来はグレー(インパネ周り)/ブラック(シート)/ファブリックという組み合わせですが、インパネ&シートはハバナ、シートはベロアになっていた。
3)パノラミックガラスルーフが装着されていたが、設定はない。

特に3)については当然未定ですが、コンパクトなクロスオーバーモデルゆえに室内の開放感は格別です。この設定はオプションでもいいのでぜひ欲しい部分です。ここは声を大にしてPCJに届けたいです。

乗り込んでみると地面からシートまでの高さが絶妙で乗降性は抜群です。目に飛び込んでくるインテリアはシンプルですが、そこにはデザインの巧みさが光ります。材質もそんなに高い金額をかけているわけではありませんが、シボの使い方やパーツ類のレイアウトは日本車とは異なる世界観を演出、例えは適切じゃないかもしれませんが、家具で言えば日本車=ニトリ、なのに対し、C4カクタス=IKEAを連想させます。

もちろんどちらが優れているとかの話ではありません。見て、座って感じ取れる世界が国産車とは大きく異なるわけです。実際、座った感触は適度な身体の沈み込みがあり、サイズ以上のゆったり感が味わえます。逆に後席はややベンチ的で固さを感じる部分がありました。

肝心の走りに関しては「ほぼ予想通り」でした。本国仕様にある最軽量モデルは965kg、今回のモデルは1070kg、元々シングルクラッチの5ETGと1.2LのNAエンジンの組み合わせは過去、プジョー2008などにもあった設定。一度速度が乗ってしまえば加速してギアが変速する直前にすっとアクセルペダルを緩めればショックも少ないのですが、都市高速の渋滞に入った際、加減速を繰り返すとそれなりにショックは発生します。これを緩和させるのに効果的だったのは標準装備のパドルシフト。これを使うことでメリハリのある走りも堪能できました。

全体の走りはC3と同じプラットフォームなのでズバリ言えば「ユル〜い」印象。正確に言えばロングホイールベース化しているので路面からのショックなどもユル〜く分散させてくれるので、見た目以上に乗り心地は快適です。

前述したようにこの世界感は次期C3にも採用されており、いわゆるPSAのデザイン戦略の重要なキーバリューになっています。

今回の200台即完売の情報はPCJ経由で本国に報告済みです。先に言ってしまうと2017年の早い時期には追加のローンチがあることは関係者の証言から出ています。ただそれが100台なのか200台なのかはやや不確定な要素。またこれも噂レベルですが1.2Lターボ&6ATがもし導入される際はフェイスリフトも行われるのではないか、という情報もあります。

それでも現状でこのクルマを所有する喜びはかなり高いレベルにあると思います。残念ながら燃費測定はできませんでしたが、軽量ボディは実走行燃費に大きく寄与するはずです。実はバックカメラやクルーズコントロールなど装備面も充実していながら238万円〜という価格はバリューという点でも十分高評価が付けられます。次の追加導入はもちろんですが、早くカタログモデルに昇格してほしい1台です。

レビュー対象車
試乗

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自動車(本体) > メルセデスAMG > C AMG クーペ 2016年モデル > C43 4MATIC Coupe

松下宏さん

  • レビュー投稿数:493件
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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

エクステリア4
インテリア4
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地4
燃費2
価格2
満足度3

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

メルセデス・ベンツは、メルセデスブランドの下にメルセデス・マイバッハとメルセデスAMGがぶら下がる形でブランドの拡充を図っている。これによって超高級車ブランドとしては失敗したマイバッハを量産される高級車ブランドとすることに成功したほか、メルセデスAMGもプレミアム志向のユーザーに幅広く対応できるモデルを目指している。

これに合わせてメルセデス・ベンツ日本は、AMG43シリーズのエンジンをCクラスを中心とするさまざまなモデルに一気に搭載してきた。

メルセデスAMG C43 4MATICクーペもそのひとつで、メルセデス・ベンツ日本が千葉市のザ・サーフオーシャンテラスをベースに開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。

メルセデスAMG C43 4MATICクーペの概要はボディタイプに関する部分を除くと、メルセデスAMG C43 4MATIC(セダン)やメルセデスAMG C43 4MATICステーションワゴンと基本的に共通なので、エンジンやトランスミッション、足回りなどについては、セダンやステーションワゴンの記述を参考にしてほしい。

ちなみに、AMGモデルのグレードモデル名の表記は、かつてはV型8気筒エンジンを搭載したC63など、2桁の数字がエンジンの排気量を示す数字として使われてきたが、現在では動力性能のレベルを示す数字として使われている。

たとえばAクラスにはA45というモデルがあり、これには2.0Lのツインターボ仕様エンジンが搭載されているが、このエンジンの動力性能は3.0Lのツインターボ仕様であるC43を上回っているため、モデル名を示す数字が大きくなっている。排気量と動力性能の数値が逆転する形になっているわけだ。

C43クーペに搭載されるV型6気筒3.0Lのツインターボ仕様エンジンは、ブルーダイレクトと呼ぶ直噴エンジンにふたつのターボを装着し、これにさまざまなAMGテクノロジーを盛り込むことで、270kW/520N・mの動力性能を得ている。

セダンやステーションワゴンで書いたように、ピュアなAMG仕様エンジンとは違うのだが、AMGを名乗るだけの性能を持ち、豪快な加速フィールが味わえる圧倒的な加速性能を持つ。高回転まで回したときのパンチ力は凄いが、それを存分に発揮できるシーンは日本の道路交通環境の中にはない。

クーペボディの外観デザインは見るからにスタイリッシュなものだ。今ではほとんどのメルセデス・ベンツに採用されるようになったフロントグリル中央のスリー・ポインテッド・スターも、クーペボディにこそ似合うものといっていい。

エアロパンパーやトラックリッドのリップスポイラーなどは、AMGモデルとしてはやや控えめな印象ながら、サイドスカートなど合わせてスポーティさを感じさせるものである。19インチのマルチスポークアルミホイールもAMG専用のものだ。

インテリアはタイトなコクピット空間が作られていて、本革シートやAMGCスポーツステアリングなどが装備されて標準のCクラスクーペとの違いが設けられている。

2ドアで乗車定員も4名にとどまるクーペは実用性の面ではあまり期待が持てない。4名乗車が可能といっても実質的には2人で乗るクルマである。このように考えると、クーペは非日常的なボディタイプなのだが、だからこそAMGモデルのような走りに特化したスポーツモデルが良く似合う。逆にいえば、AMGモデルに最適なのがクーペボディなのだ。

1台所有では難しい面があるが、複数所有の2代目以降のクルマとして、メルセデスAMG C43 4MATICクーペは十分に意義のあるクルマだ。それが900万円強で買え、ほとんどオプションを装着しなくてすむのだから、買えるユーザーにとってはリーズナブルなものとなる。

レビュー対象車
試乗

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自動車(本体) > メルセデスAMG > C AMG セダン 2015年モデル > C43 4MATIC (左ハンドル)

松下宏さん

  • レビュー投稿数:493件
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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

エクステリア4
インテリア4
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地4
燃費2
価格2
満足度3

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

AMGはマイバッハとともに、メルセデス・ベンツのサブブランドとして位置付けられ、新しくメルセデスAMGの名前を付けて販売されるようになった。これにタイミングを合わせるように、43シリーズのエンジンをCクラスを中心にさまざまなモデルに一気に搭載してきた。その中でC43 4MATIC(セダン)は、2015年にC450の名前で販売されたモデルが、マイナーチェンジによってC43に変わった形である。

メルセデスAMG C43 4MATICには、メルセデス・ベンツ日本が千葉市のザ・サーフオーシャンテラスをベースに開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。

Cクラスには、格段にパワフルなV型8気筒ツインターボ仕様エンジンを搭載したC63もラインナップされているが、これに対してC43はより現実的なAMGモデルである。とはいえ1000万円級の価格は誰にでも手の届くクルマではない。

従来からある豪快な走りのAMGと、標準のメルセデス・ベンツをつなぐ中間的なモデルとして位置付けられるのがC43であると考えたら良い。

中間的といっても外観デザインなどはAMG仕様のものが用意される。専用のフロントスポイラーやリヤ&サイドスカートが装着され、大きなエアインテークのあるフロントスポイラーが見るからに迫力を感じさせる。ハイグロスブラックのAMGツインスポークアルミホイールもC43の特徴となる部分だ。

搭載エンジンはV型6気筒3.0Lのツインターボ仕様だ。ブルーダイレクトと呼ぶ直噴エンジンにふたつのターボを装着し、さまざまなAMGテクノロジーを盛り込むことで、270kW/520N・mの動力性能を得ている。

極めてパワフルなエンジンではあるが、ピュアなAMG仕様エンジンとは少し違っている。というのは、AMG仕様のエンジンは一人のマイスターが一機のエンジンの組み立てを担当するワンマン・ワンエンジン方式を採用するのが普通だが、このエンジンはラインで量産されるからだ。

これによって量産が可能になるほか、コストダウンも図れるわけで、比較的手頃な価格が設定されているのもそのためだ。ただ、量産エンジンではあるものの、AMGの手によるエンジンであるも確かで、270kW/520N・mの動力性能は文字通り圧倒的なものといえる。

C43を走らせようと、停車状態からスターターボタンを押すと、ブォンという空吹かしが入る。これはちょっと大きめの音で状況によっては気恥ずかしくなることもある。アクセルを踏み込んで走り出すと、豪快な排気音とともに強烈な加速が伸びていく。このサウンドはAMGエグゾーストシステムによるもので、AMGモデルならではと言っていい。

またこのエンジンは実にフレキシビリティに富んだエンジンである。270kWの最高出力を5500〜6000回転で発生するというやや高回転型のエンジンという側面を持つと同時に、520N・mの最大トルクは2000〜42000回転という低い回転数から幅広い回転域で発生するからだ。

高回転まで回したときのパンチ力は当然ながら凄いものがあり、同時に低速域でもトルクフルで扱いやすいエンジンとされている。Dレンジのままで走らせると、組み合わされる9Gトロニックが早めにシフトアップしていくが、その変速フィールは滑らかそのものだ。

強くアクセルを踏み込めば、あっという間に制限速度に達してしまい、日本の道路交通環境の中ではC43の性能を存分に味わいつくすことはできないが、余裕ある動力性能を持つクルマの魅力は味わえる。

ただ、シフトプログラムは欧州仕様のままで日本に持ち込まれていて、Dレンジで自動変速に任せていると時速100kmで走っても9速に入らない。時速80kmなら7速で走っている。日本向けには専用のチューニングを施し、より低い速度域で最も燃費の良いギアを使えるようにして欲しいものだ。

乗り心地は相当に硬めながら、AMGダイナミックセレクトでECOやコンフォートの走行モードを選べば、前後異サイズの19インチのスポーツタイヤとは思えない快適な乗り心地が味わえる。走行モードはダンパーだけでなく、エンジンのレスポンスやステアリングの操舵力なども変えるものだ。ちなみに走行モードはほかにスポーツとスポーツ+のモードが設定されている。

またC43シリーズはSLCを除いた各モデルが4MATIC仕様とされていて、4WDであることによる走りの安定性が高いレベルにある。特に高速走行時のスタビリティの高さは大きな安心感につながる。高性能エンジンの搭載車にふさわしい安定性といっていい。

標準のCクラスで物足らず、差別化されたCクラスでパフォーマンスを楽しみたいと考えるユーザーのためのクルマである。

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自動車(本体) > アウディ > A3 スポーツバック e-tron 2015年モデル > ベースグレード

外川 信太郎さん

  • レビュー投稿数:199件
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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。独身。少年期に5年間イギリス・ロンドンに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、輸入車専門誌にてライターを始める。その後、育った英国に渡りレース活動な…続きを読む

エクステリア4
インテリア4
エンジン性能4
走行性能4
乗り心地5
燃費5
価格4
満足度4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

A3スポーツバックと大きな違いは感じられない。

使い勝手の良い5ドアボディは、上質。

A3 スポーツバックとの違いはe-tronのエンブレムのみ。

前後225/45R17に専用アルミホイールを履く。

エンジンとモーターの総合出力は204psを発生。

インテリアは、スポーティ。メーターはe-tron専用。

「A3スポーツバックe-tron」は、アウディ初のプラグインハイブリッド(PHEV)車として登場。同じシステムを使用したVolkswagen「ゴルフGTE」と比べると大人しいエクステリアですがアウディクオリティが詰まったクルマでした。メーカーの広報車両を借り、試乗をしてきました。

1.4Lターボエンジンに高出力モーターと大容量バッテリー(8.7kWh)を組み合わせ、環境性とアウディらしいスポーティな走りを備えたモデルとなっています。多岐の走行モードが選べますが、ハイブリッドモードでは23.3km/Lと優れた省燃費性を実現しています。

「A3スポーツバックe-tron」はプラグインハイブリッド方式の為、搭載バッテリーへの充電も可能で、200Vなら約3時間、100Vでも約9時間で満充電となります。フル充電で52.8kmのEV走行も可能で、近所へのお買い物などでは、ゼロエミッションで事が足りてしまいます。

走行モードは合計4種類から選択可能です。バッテリーからの電力だけを使い、モーター走行する「EV」、モーターとエンジンを状況によって使い分ける「ハイブリッドオート」、バッテリー残量を維持しながらハイブリッド走行する「ハイブリッドホールド」、バッテリーに充電しながら走る「ハイブリッドチャージ」があります。

まずは「EV」で走ってみました。当然ながら内燃機関の力を借りず、モーターだけで走ります。モーターは動き出した瞬間から、最大トルクを発生する為、十分パワフル。ほとんど無音のまま、切れ目のない加速でダッシュし、最高速度130km/hまで到達可能です。
更なる加速を望みたい場合は、アクセル全開の更に奥のスイッチまで踏み込めば、150psを発揮する1.4Lターボエンジンが即座に始動し、合計出力204psを発揮し、猛然とダッシュ。ここぞという時に有効です。

このクルマが最も活気に溢れて走るには、「ハイブリッドオート」モードを選択すれば、最大出力204ps/最大トルク350Nmというパワーで常に走ることが可能で、エンジンとモーターのアシストで大人しい外見とは裏腹にかなりスポーティな走りが可能です。全開加速では、ハイブリッドカーとは思えない胸をすく加速感を味わえます。ちなみに0-100km/h加速は7.6秒と快速。スポーティカーとしても十分なパフォーマンスといえます。
エコカーだからと言っても決して燃費性能だけに偏らないところは、欧州仕立てといえます。

高い質感、実用性を備え、必要に応じて、環境を重視したEV走行から、スポーティカーとしての痛快な走りも楽しめる「A3スポーツバックe-tron」。

A3というコンパクトカーで本体価格で564万円。オプションを含めると600万円を超える事が、購入に躊躇してしまうが、乗ってみればアウディクオリティ満載のクルマといえます。


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自動車(本体) > BMW > 7シリーズ セダン 2015年モデル > 740i

外川 信太郎さん

  • レビュー投稿数:199件
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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。独身。少年期に5年間イギリス・ロンドンに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、輸入車専門誌にてライターを始める。その後、育った英国に渡りレース活動な…続きを読む

エクステリア5
インテリア5
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地5
燃費4
価格4
満足度4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

フラッグシップサルーンながら、前衛的なエクステリアを持つ。

全長は5110mm、ホイールベースは3070oという堂々たるボディサイズ。

フロントマスク同様スポーティなデザインを採用したヒップライン。

取材車は、20インチホイールを採用していた。ブレーキは対向式。

直列6気筒2997ccターボエンジンは326psを発生する。

メーター類はバーチャル式を採用している。

BMWのフラッグシップサルーンである「7シリーズ」が、6代目G11型となり大きな進化を遂げました。同車が誕生したのは、1977年。ライバルであるメルセデス・ベンツ「Sクラス」に比べ、プレミアムドライバーズカーとして、常に高い人気を得てきました。メーカーの広報車両をお借りして、試乗を敢行しました。

「7シリーズ」は基本的にキープコンセプトでしたが、4代目のE65型では、エクステリア、インテリア共に革新的な姿で登場し、良くも悪くも評価されましたが、最新モデルでは、先代のF01型のデザインを踏襲しながらも、より先進技術を投入し、スタイリッシュなクルマに仕上げました。

新採用のレーザーライトの採用により、薄く鋭いデザインを与え、大型化されたキドニーグリルは、スポーティで前衛的なものです。ドアの下部にはアグレッシヴな形状のモールが走り、サイドラインもスポーティ。

新型「7シリーズ」G11型のボディは、先代が採用していたアルミ&スチールのハイブリッド素材にカーボンファイバーを細部にまで採用し、高い剛性と軽量を実現しました。これにより、最大130kgもの軽量化を実現しています。

先進技術では車外からのリモコン操作でクルマをガレージに駐車することができる「リモートコントロールパーキング」機能や半自動運転など、更なる進化を遂げています。

インテリアは、上質で落ち着きのあるもの。特別個性的な部位はありませんが、計器類はバーチャル式となり、走行モードにより、計器デザインが変更されたり、ドア開閉時などは、グラフィカルな表示となったりと、ディスプレイだけに、多岐な情報を表示可能となっています。

分厚いドアを「ボスッ」と閉めて、目線の高さに設置されたエンジンスタート/ストップボタンを押すと、静かにエンジンが目覚めました。

740iのエンジンは3リッター直列6気筒直噴ターボを搭載し、最大出力326ps、最大出力45.9kgmを発生します。これに、ZF製トルクコンバーター式8速オートマチックが組み合わされます。

デフォルトモードで街中を走ると、ほとんど回転を上げずに、ポンポンとシフトアップをしていき、滑るように巨大なボディを走らせ、まさにラグジュアリーサルーンそのもの。20インチタイヤを装備しているにも関わらず、ダンピングは抑えられ、後席のVIPも満足のゆく乗り心地の良さです。

スポーツモードに切り替えると、このクルマは豹変します。巨大なボディがスポーツカーも真っ青の0-100km/h加速5.5秒で加速し、最高速度は250km/h(リミッター作動)の動力性能を発揮します。アクセルを深く踏み込むと、7000rpmまでシャープに吹け上がり、「フォーン」という気持ちの良いサウンドと共に、迅速に速度を上げていきます。ステアリングもクイックで、スポーツカーを運転しているかのようなフィーリングはドライバーズカーそのものです。

5mを超えるボディで山坂道を飛ばしても、セルフレベリング機能付きエアサスペンションは、ロールやピッチングを抑え、ヒラリ、ヒラリとコーナーをクリアしていきます。
この辺りのクルマ造りは、国産ラグジュアリーカーとは一線を画し、運転の楽しみをドライバーに思い存分、味わえます。

日頃はラグジュアリーサルーンとして、快適無比の乗り心地を提供し、オフタイムでは、ハイスピードクルージングや、ワインディングで楽しめるジキル&ハイドを持ち合わせたのが、新型「7シリーズ」といえます。



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自動車(本体) > テスラ > モデルS 2014年モデル > P85D

外川 信太郎さん

  • レビュー投稿数:199件
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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。独身。少年期に5年間イギリス・ロンドンに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、輸入車専門誌にてライターを始める。その後、育った英国に渡りレース活動な…続きを読む

エクステリア5
インテリア5
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地5
燃費5
価格5
満足度5

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

4ドアサルーンであるが、スポーツカーのような佇まいである。

全長4970mm、全幅1950mm、ホイールベース2960mmという堂々たるボディサイズ。

灯火類はオールLED。当然ながら排気管はなくスタイリッシュ。

ガンメタリックの21インチホイールを装備。

17インチのディスプレイはクルマのほぼ全ての設定が可能である。

高速道路での自動運転機能は非常に優秀だ。

アメリカ西海岸の「シリコンバレー」地区は、あのアップル社を始めIT企業銀座と言われるほど。そんな場所に2003年に設立されたのが、高級電気自動車専門メーカーであるテスラモーターズです。今回は、そんな同社の最高峰モデルである「P85Dバージョン7.1」の広報車両をお借りして、ハイウェイを中心に試乗をしてきました。

エクステリアはスポーティな4ドアクーペ。全長4970mm、全幅1950mmというボディサイズも圧倒的な存在感です。ロングノーズ、ショートデッキという古典的なスポーツカーデザインもアメリカン。長いノーズにはV8エンジンでも搭載しているような錯覚さえ覚えます。

P85Dをさらに観察すると、内燃機関を搭載していないため、ラジエーターグリルのエアダクトやマフラーなどが当然ながら見当たりません。光沢のあるガンメタリック塗装が美しい21インチアルミホイールの奥には、強大なパワーを受け止めるため、ブレンボ製の対向式レッドキャリパーを装備しています。

キーを持ってクルマに近づくと空力特性を徹底研究した滑らかなボディラインからクロムメッキのドアハンドルが自動的にせり出し、ドライバーを迎えてくれます。

仕立ての良い本革シートに腰を下ろし、ドライバーポジションをセットしてインテリアを眺めると、ドライバー正面には、バーチャル表示のグラスコクピット式メーター、そして、「ipad」をセンターコンソールにはめ込んだようなタッチパネル式17インチ大型ディスプレイが鎮座しており、しばらくこのディスプレイと格闘しましたが、慣れればロジックは分かりやすく、空調を始め、車両の様々な設定をこのタッチパネルで行えます。ナビゲーションは「グーグルマップ」を使用しており、音声案内など改良の余地はあるものの、非常に高精度な表示で、見やすさは抜群でした。また、NTTドコモの3G回線が常時通信をしており、ブラウザーも搭載。日頃愛用のスマートフォンの4G回線に比べると、回線速度の遅さが気になりますが、いつでも必要な情報が大型モニターで手に入れられるのは、大変ありがたいです。

コラム式のシフトレバーはメルセデス製。無音のままDレンジにセレクトし、アクセルを軽く踏むと、意外な程滑らかで滑るように走り出しました。

市街地では、流石に広い全幅に気を使いますが、ゴー&ストップでも周囲のクルマと同じように流れに乗り、アクセルに対し、過剰な反応は皆無。電気自動車の強みである回生ブレーキのおかげで、(強弱をタッチパネルで調整可能。)アクセルから足を浮かせば、フットブレーキをほとんど使わず減速が可能です。また、ブレンボ製対向キャリパーを装備するブレーキも自然なタッチで、好感が持てました。

さて、ハイウェイの入り口にやってきたP85D。同車のコンセプトは、快適性と、内燃機関を搭載したスーパースポーツを凌ぐ圧倒的な動力性能。世界中のEV市場を見回しても、エコを意識したものとは一線を画すものです。
4輪駆動のP85Dは、前輪用が193kW、262PS、後輪用が375kW、510PS。合計するとその出力は、なんと772PSと途方もないスペックの大出力モーターを搭載しています。最大トルクは1000Nmに迫るもの。

ETCのゲートを抜けアクセルを底まで踏み込むと、内燃機関では、実現できない電気モーター特有の全域トルクと4輪駆動がアスファルトを蹴飛ばし、これまで多くの自動車に試乗した中でも、最も強烈な加速が音もなく襲ってきた。その加速力は、人間の体力では耐えるのがきつい程で、恐怖を覚える加速としか表現しようがない。まさに一瞬で法定速度に達し、アクセルを戻すとなめらかに回生ブレーキが速度を落としてくれる。再度、フル加速を試みると、一瞬クラっとするほどの加速Gが全身をシートに埋め込んだ。0-100km/hは3秒少々。ポルシェターボすら置き去りにするP85Dの加速はあまりにセンセーショナルでありました。

自動運転も試みました。高速道路でステアリングから両手を離すという行為は、危険という意識が先行し最初は恐る恐るでしたが、前方を走るクルマと適切な車間距離を保ち追尾していきます。また、コーナーでも、レールに乗っているように自然に曲がっていきます。前方のクルマが急に車速を落としても自然に減速を行い、周囲の流れに自動的に合わせてくれます。またオートバイが割り込んできても、同様に速度を落とし、その精度の高さに感銘を受けました。

P85Dの試乗を終えたあと、内燃機関を搭載したクルマがSL機関車に感じてしまう程の衝撃を受けたのは、いうまでもありませんでした。


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自動車(本体) > ルノー > トゥインゴ 2016年モデル > インテンス キャンバストップ

松下宏さん

  • レビュー投稿数:493件
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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

エクステリア4
インテリア4
エンジン性能4
走行性能4
乗り心地5
燃費3
価格4
満足度4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

ルノーのラインナップでベーシックラインを受け持つトゥインゴは、今回のモデルからダイムラー傘下のスマート・フォーフォーと姉妹車の関係を持つようになった。ダイムラーとルノーの提携の中で、共同で開発し、ルノーの工場で作ることになったためだ。

トゥインゴとフォーフォーは基本的に同じ工場で作られる同じクルマなのだが、実際に走らせてみるとやはり違いが感じられる。それはドイツ車とフランス車に起因するもののようだ。

トゥインゴにはルノー・ジャポンが港区のル・パン・コティディアン芝公園をベースに開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。試乗グレードはインテンス・キャンバストップだ。

試乗した時点ではインテンスだけの単一グレードのモデルで、キャンバストップの有無の違いがあるだけだったが、その後2016年12月にゼンが追加されている。ゼンは0.9Lのターボエンジンに6速EDC(デュアルクラッチ)を組み合わせたインテンスと同じ仕様のほか、1.0Lの自然吸気エンジンに5速MTを組み合わせた仕様もある。

外観デザインはシンプルな印象ながら、可愛らしいものに仕上がっている。スマート・フォーフォーとは明確に異なるフランス車らしいソフトで軽いタッチのデザイン処理がなされている。従来の3ドアから5ドアに変わったのは、使い勝手などの面から歓迎されるべきポイントだ。リヤドアのドアノブはピラー部分に隠される形でデザインされている。これは最近いろいろな車種で見られるものだ。

内装も黒一色ではなく、6色のボディカラーに対して3色のインテリアカラーが設定され、試乗したブルードラジェと呼ぶ水色のボディカラーには、ブルーのインテリアカラーが組み合わされている。シート表皮などは白い部分が多く、かなり大胆な色使いである。

室内空間の広さはまずまずのレベル。駆動方式がRRになったこともあって、従来のモデルに比べると全長を80mmも短縮しながら、ホイールベースは125mmも延長し、室内長に至っては230mmも延長されて十分な居住空間を確保している。といっても、パッケージング技術の進んだ日本のコンパクトカーやハイト系軽自動車に比べるとやや物足りない感じもあるのだが、普通の体格の大人が普通に座れるだけの空間がある。

スマート・フォーフォーと姉妹車になったため、今回のトゥインゴはFFからRRに駆動方式が変わった。ボディの後部に搭載されるエンジンは直列3気筒0.9LのDOHC+インタークーラー付きターボ仕様で、66kW/135N・mのパワー&トルクを発生する。

コンパクトなボディのトゥインゴは車両重量も比較的軽く、キャンバストップ仕様でも1030kgにとどまっているから、66kW(90ps)の動力性能は必要十分といった感じである。ターボ仕様のエンジンらしく2500回転という低めの回転数で最大トルクを発生するので、低速域からトルク感のある力強い走りが可能である。

6速EDCのトランスミッションは全体にスムーズな変速フィール。低速域では多少のギクシャク感を感じさせるシーンもあったが、まあ大きなネガにはならない程度である。

動力性能よりも魅力的なのは爽快なステアリングフィールだ。RRの駆動方式を採用したことでフロントが軽く、操舵に応じて素直にノーズが向きを変えていく感覚がある。これはFF車では得られないもので、RRに変わったことの最大のメリットがここにあると言っても良い。ちなみに1030kgの車両重量のうち前輪荷重は470kgである。

乗り心地にもフランス車らしい良さがある。トゥインゴには前輪が165/65R15、後輪が185/60R15という前後異サイズのタイヤが装着されている。適度な偏平率のタイヤを採用していることも乗り心地の良さに貢献していると思う。

スマート・フォーフォーではこれよりもずっと太いタイヤを履いていることが、乗り心地の硬さにつながっている。

インテンスはキャンバストップでも199万円と200万円を切る価格設定で、標準ルーフ車なら189万円だ。スマート・フォーフォーに追加されたターボ車に比べると格段に安いので、買うならこちらという感じである。

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自動車(本体) > スマート > フォーツーカブリオ 2016年モデル

松下宏さん

  • レビュー投稿数:493件
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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

エクステリア3
インテリア3
エンジン性能4
走行性能3
乗り心地3
燃費3
価格2
満足度3

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

3代目となる現行スマートは、フォーフォーを基本にフォーツークーペは限定車の形で発売した。さらにフォーツーのオープンボディであるフォーツーカブリオを追加している。フォーツーカブリオも限定車として販売されるものだが、フォーツークーペと同様、限定台数を販売した後は改めて違う仕様の限定車が導入されるなどして販売を続けるものと見られる。

フォーツーカブリオには、メルセデス・ベンツ日本が千葉市のザ・サーフオーシャンテラスをベースに開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。試乗グレードはフォーツーカブリオ・ターボリミテッドだ。

ボディはフォーツークーペをオープン化したものだが、スイッチひとつでルーフの天井部分を開けて簡単にオープンエアを楽しめるほか、そのときに左右に残るルーフレールの部分も外して収納でき、爽快なフルオープンのドライブも楽しめる。フルオープンにするのは手作業なのでちょっと面倒だが、それによって得られる爽快感は大きい。

フォーツーカブリオの搭載エンジンは直列3気筒1.0Lのインタークーラー付きターボ仕様のみの設定だ。これに合わせて当初は自然級エンジンのみの設定だったフォーフォーにもターボ仕様のエンジンが搭載されている。

動力性能は66kW/135N・mで、ターボの装着によって1.0Lエンジンの搭載車ながら、1.3L級の性能を発揮する。車両重量は990kgでオープンボディ化に伴うボディの強化によってクーペに比べると30kg(ノンターボに比べると50kg増)ほど重くなっているが、フォーフォーターボに比べたら70kgも軽いので、ボディに対して十分に見合った動力性能といえる。

組み合わされるトランスミッションは6速のDCT(2ペダルで乗れるデュアルクラッチ)で、フォーフォーなど現行スマート全車に共通のもの。かつてのスマートに搭載されていたシングルクラッチに比べるとトルク抜けがなくて格段にスムーズな変速が可能である。

Dレンジのままで余分な操作をすることなく、普通に走れるのが6速DCTの良いところだ。といっても日本車のデキの良いATやCVTに乗りなれた人から見れば、まだまだ物足りなさも残るのが実情で、低速域などでのギクシャク感がさらに減らせたら良いと思う。

足回りはちょっと硬めの設定だが、こうした重心高がやや高めのコンパクトカーでは抑え込むような設定にするのは止むを得ないところだし、硬すぎてガチガチという感じでもないから許容範囲と考えたい。

爽快なオープンドライブが可能とはいえ、価格設定はかなり高めだ。フォーツークーペと比較すると、ボディのオープン化とエンジンのターボ化によって47万円高の248万円である。この予算があれば相当にいろいろな選択肢があるから、予算や駐車場事情などに余裕がある人選ぶセカンドカーということになる。

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自動車(本体) > 日産 > ノート e-POWER 2016年モデル > MEDALIST

松下宏さん

  • レビュー投稿数:493件
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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

エクステリア3
インテリア3
エンジン性能5
走行性能3
乗り心地3
燃費5
価格2
満足度3

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

ノートにeパワーと呼ぶ新しいパワートレーンが搭載された。これはエンジンで発電し、モーターで走るクルマである。このような方式はシリーズハイブリッドと呼ばれるもので、エンジンの力を走行にも使うのはパラレルハイブリッドと呼ばれる。

日産はハイブリッドという言い方をすると既存の多数のハイブリッド車に対して後追いのイメージになることを嫌ってか、シリーズハイブリッドとは呼ばずに電気自動車であることを強調している。

ノートeパワーには、日産が横浜のグローバル本社をベースに開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。試乗グレードはeパワーメダリストだ。

搭載されるエンジンは標準のノートに搭載されるのと同じHE12DE型。ただし、発電用のエンジンとして効率を追求し、最高出力はより低い回転数で発生し、最大トルクも幅広い回転数で発生する設定になっている。なるべくおいしいところを使ってエンジンをコンスタントに回すような設定である。

このエンジンを使って発生した電気は、リチウムイオン電池に送られ、リチウムイオン電池からリーフ用と同じEM57型モーターに送られてタイヤを駆動する。モーターは80kW/254N・mの実力である。

モーターによる走りはとても良い。エンジンによる走りとは違う静かで滑らかかつ力強い走りが可能だからだ。モーターの特性でアクセルを踏み込むと同時に瞬時にトルクが立ち上がるから、発進加速はとても力強い。しかもそれが切れ目なく続いて加速が伸びていく。

リチウムイオン電池に残量がある状態なら、発進時にはモーターだけで走り出し、すぐ後からエンジンが追いかけてくる感じになる。普通のハイブリッド車と似た感覚だが、ハイブリッド車よりもエンジンが回っている時間が長いというか、全体としてはほとんど常時エンジンが回っているクルマである。

市街地では電池の残量に応じてエンジンが止まったり回ったりしながら走り、けっこう良い燃費を叩き出す。電池が残っている状態なら、市街地で一定の距離を販売した後も40km/Lを超える累計燃費を表示していた。

それに比べると高速走行はやや苦手で、時速80km〜100kmの巡航では18.0km/Lから20.0km/Lの間で瞬間燃費の表示が変化していて、20.0km/Lを超える数字はなかなか出なかった。市街地でのタウンユースを中心に使う人向きのクルマと考えたら良いだろう。

エンジンが回っているときも案外静かだ。騒音対策が追加されたほか、エンジンを比較的低い回転数で使っているので、騒音レベルも低めに抑えられるからだ。

ノートeパワーではワンペダルドライブが大きな特徴になる。eパワーの走行モードは3種類が用意されていて、ECOとSのモードを選んで走ると、アクセルから足を離したときに強い減速力が得られる。通常のガソリン車で生じるエンジンブレーキの3倍くらいの減速感があるのだ。

これによってブレーキを踏まなくてもクルマが減速し、停止するところまで減速していく。停止すると電気式のパーキングブレーキが働き、ブレーキペダルを踏まずにそのままの状態で停止して信号待ちができる。

逆に減速時にブレーキを踏んでクルマを停車させると、普通の状態では停止状態が保持されない。ブレーキを踏む足を緩めると、クリープが発生してクルマが動き出す。だから道路交通状況にもよるが、状況が許すならブレーキペダルを踏まずに停止させたほうが良い。そのままで停止して信号待ちをしたほうが、足を疲れさせることのない楽な運転ができるからだ。

ワンペダルドライブには多少の慣れが必要だ。普通にアクセルを緩めると、最初のうちは想定よりもずっと手前で止まってしまう。なのでアクセルを踏み増して少し前進するような形になりがちだ。でも少し乗っているうちに慣れてきて、ブレーキをあまり使わないドライブが可能になる。

今回のeパワーの追加にあたって、足回りに関して大きな変更が加えられておらず、発売当初のものとほとんど変わらない。路面の凹凸が多いシーンや急な操舵を入れたときなど、足回りがバタついた感じになるのはいただけない。本当なら、このあたりも大きくチューニングして欲しいところだった。

価格はかなり高めだ。エンジンのほかに、モーターや容量を抑えたとはいえリチウムイオン電池を搭載することが影響し、スーパーチャージャー仕様に比べて20数万円高い価格が設定されている。ガソリン車に比べると60万円以上も高いのだ。この価格差は燃費で取り戻せるものではないから、単純に経済性で選ぶのは難しい。電気自動車らしい走りと、新感覚のワンペダルドライブを評価して買うクルマである。

もうひとつの問題はeパワーSという売る気も作る気もない燃費スペシャルグレードが設定されていることだ。マニュアルエアコンすら装備されず、オプションでの装着も不可、後席にパワーウインドーはなく、燃料タンクの容量も減らしている。

このような仕様にすることで、アクアの燃費を上回ったと言いたいらしいのだが、それにどんな意味があるというのか。このグレードを設定したことは、逆にeパワーの燃費の実力がアクアに届いていないことを示したに過ぎない。

燃費スペシャルのグレードはアクアもフィットもデミオも設定しているが、そのまねをすることはないだろう。というかノートeパワーの燃費スペシャルはほかの車種に比べてもインチキ度合いが高い。eパワー自体は良いクルマに仕上がっているのに、せっかく良さがスポイルされてしまう。こんなグレードは作らなければ良かったのにと思う。

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自動車(本体) > フィアット > アバルト 124 スパイダー 2016年モデル

森口将之さん

  • レビュー投稿数:224件
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プロフィールフリーランスジャーナリストの森口将之です。自動車を中心に、モビリティ全般を守備範囲としています。自動車については、ブランドやスペックにとらわれず、ユーザー目線でのレポートを心がけています。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務め、日本自動…続きを読む

エクステリア4
インテリア3
エンジン性能3
走行性能4
乗り心地3
燃費無評価
価格2
満足度3

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

顔だけでなくドア周辺も昔の124スパイダー風

中央にボディカラーを入れたリアコンビランプ

タコメーターとステアリングのセンターマークは赤

座り心地の良いオプションのレザーシート

ビルシュタイン製ショックアブソーバーを標準装備

現行アバルトでは唯一縦置きとなるエンジン

マツダ・ロードスターをベースとして開発された日本製イタリア車、アバルト124スパイダーで、長野県白馬から東京までロングランする機会に恵まれました。このときは6速MTでしたが、その後、箱根で行われた試乗会で乗った6速AT車の印象も交えてお送りします。

エクステリアデザインは、ロードスターとは別物です。前後のオーバーハングを可能な限り切り詰め、灯火類も最小限にとどめたロードスターに対し、124スパイダーは1960年代生まれの旧型を思わせるフロントマスクとリアコンビランプを持ち、エンジンフードやドアのプレスラインも当時の雰囲気を受け継いでいます。

ボディサイズも全長4060mm、全幅1740mm、全高1240mmと、長さについてはロードスターより145mmも伸びており、まったく違う姿を作り出そうとしたことがわかります。それでも欧州ブランドのスポーツカーとしては小柄であり、日本の道でも困ることはありませんでした。

インテリアはステアリングやメーター、シートなどを専用としていますが、インパネやドアトリムの形状は同じなので、共通部分が多いという印象です。オプションのレザーシートはロードスターのそれをベースとしているそうですが、座り心地ははるかに快適でした。

エンジンは、同じアバルトの595などに積まれる1.4L直列4気筒ターボで、最高出力は170ps、最大トルクは25.5kgmと、1.5L自然吸気搭載のロードスターを大きく上回ります。車両重量は軽量化にこだわったロードスターより100kg以上重いものの、1130-1150kgに収まっているので、加速はかなり強烈です。イタリア車らしい心地よい音も魅力です。

MT車では2000rpm以下でのトルクの細さを感じる場面もあるものの、それ以上の回転域では、ターボエンジンゆえアクセルペダルを開ければトルクが盛り上がるので、ギアチェンジの回数が少なくてすみます。AT車はトルクの細い領域をトルコンがカバーしてくれるので、相性の良さはMT車より上だと思いました。

サスペンションのチューニングは専用で、ホイール/タイヤもロードスターではRFだけが履く17インチになっています。そのため乗り心地はロードスターより明確に固くなっていました。多くの人はロードスターのほうが快適だと思うでしょう。

ハンドリングは、ノーズが軽くサスペンションが自在に動くロードスターが、4輪をバランスよく路面に接地させ曲がっていく印象なのに対し、124スパイダーは前輪で向きを変え、後輪で蹴り出す、昔の後輪駆動車を思わせるフィーリングとなっていました。ちょっと懐かしさを感じる味付けです。

個人的に考えるロードスターのベストはベーシックなSグレードなので、それより140万円近く高い価格は判断に悩むところです。ただし欧州ブランドの後輪駆動スポーツカーとして考えれば逆に手頃であり、イタリアンデザインと日本の信頼性の融合は、イタリア車を何台も乗り継いだ人間としては好意的に受け止める部分です。

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自動車(本体) > フォルクスワーゲン > ゴルフ GTE 2015年モデル > ベースグレード

外川 信太郎さん

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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。独身。少年期に5年間イギリス・ロンドンに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、輸入車専門誌にてライターを始める。その後、育った英国に渡りレース活動な…続きを読む

エクステリア4
インテリア4
エンジン性能4
走行性能5
乗り心地4
燃費5
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満足度4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

スポーツモデルらしい精悍な面構えは迫力がある

全長 4,265 × 全幅 1,800 × 全高 1,480 mm

リアの灯火類も全てLEDを採用している。ツインエキゾーストパイプを装備

ポジションランプを含め、灯火類はオールLEDを採用している

タイヤサイズは225/40R18。キャリパーはブルーに塗られる

システム出力は、150kw(204PS)/350Nmを発揮する

フォルクスワーゲンのハイブリッド車であるゴルフGTE。ハイブリッド車ながらGTを名乗る珍しいクルマです。試乗をしてみて、このクルマが、他にはない楽しさを持ったスポーツハッチであることが納得できました。
今回は、個人的にメーカーの広報車両を借り受け、合計500キロ程、このクルマと時間を共にしました。

エクステリアは、同社GTIとはまた違う迫力が漂います。落とされた車高、各部にブルーのアクセントを施しクリーンさをアピールしながらも、18インチの専用ホイールを装備し、強化されたブレーキからは大口径のディスクローターにブルーに塗られたキャリパー(片押しシングル)を装備。また、ハイブリッド車ながら、ツインエキゾーストパイプがより一層、走りに期待を持たせてくれます。

インテリアもゴルフとは一線を画しており、GTI伝統のタータンチェックのスポーツシートが奢られ、ブルーのラインで彩られています。また、本革巻のステアリングや、シフトノブにもブルーのステッチが実に鮮やか。
専用の独VDO製のメーターは、カラフルなラインで仕切られ、エレクトロニックパワーを示すパワーメーターに小ぶりながらタコメーターを装備。センターディスプレイは高精細のフルカラーで、各種走行情報の他、グラフィカルに動力源の情報をドライバーに伝えます。速度計は、260km/hまで表示され、視認性は非常に高いものです。

さて、早速走り出してみました。借り出した状態では、「Eモード」になっていたため、最高出力80kw(109ps)/最大トルク330NmのEVでの走行になります。さすがに、全域トルクの電気モーターだけあり、アクセルを踏むと同時にトルクが立ち上がり、「キューン」というモーター音を遠くに聞きながら、静粛に包まれたキャビンは、滑るように、時速100km/hまで加速。手元のストップウォッチでは、約9秒少々で到達しました。電気モーターでの走行では、最高速度130km/hでリミッターが効きますが、これで十分速いと満足してしまいそうです。

しかし、GTの名が与えられたこのクルマには、「GTE」スイッチが存在します。エンジン出力は110kw(150ps)/5,000−6,000rpm、最大トルク250Nm/1,500−3,500rpm。これに80kw(109ps)/330Nmのモーターが組み合わされ、システム出力は、150kw(204PS)/350Nmを発揮します。

ハイウェイに合流し、アクセルを深く踏み込むと、野太いサウンドを響かせるエンジンと、それをサポートする電気モーターの共演が始まり、シートに身体が押さえ込まれるような加速を演じ、瞬く間に車速が上がっていきます。ちなみに、「GTE」モード時の全開加速を再度、ストップウォッチで計測すると、6.5秒を記録。(あくまで参考値ですが。)これは、列記としたスポーツカーの値で、このクルマがGTを名乗っている理由が分かりました。中間加速も実にトルクフル。アクセル操作にリニアに反応し、周囲の流れを置き去りにすることなど朝飯前です。


ワインディングでは、このクルマがハイブリッド車などということは忘れてしまいます。車両重量はゴルフGTIの1,390kgに対してGTEは1,580kgと200kgも重いのですが、そんなことは、まるで感じることがなく、急勾配でも、強大なトルクによって、迅速に速度を持ち上げます。リヤの足元にバッテリーを搭載しているため重心が低く、ハイスピードでコーナーに進入しても、絶妙な重量バランスで笑いが止まらないほど痛快にコーナーをクリアしていく様は、ホットハッチそのもの。GTIと比べてもこの安定したコーナリング姿勢は、GTEに軍配が上がるのでは?と思ったほどでした。また、ブレーキのタッチ、制動力も非常に好感の持てるもので、ハイブリッド車特有の不自然さは皆無。無論、ワインディングを攻め込んだ程度で根を上げるほど柔なものではありませんでした。


完全電気自動車の「Eモード」を始め、省燃費ドライブの「ハイブリッドモード」、スポーツドライブの「GTEモード」を任意に選択できるゴルフGTE。環境に配慮しながらもこれだけ楽しいハイブリッド車は他には知らないと言えるものでした。





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自動車(本体) > スズキ > アルトワークス 2015年モデル > ベースグレード (MT)

高山正寛さん

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プロフィールこの度プロフェッショナルレビューを担当させていただきます高山正寛(たかやませいかん)です。1959年生まれで自動車専門誌で20年以上に新車とカーAV記事を担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関…続きを読む

エクステリア4
インテリア3
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地4
燃費3
価格4
満足度5

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

エンジンの冷却性能を向上させるためにバンパーには専用の外気導入口を設置しました

ボディカラーは写真のスチールシルバーメタリックを含め4色設定されます

レカロシートはシートバックをパネルフレーム構造にするなど専用設計されています

マニュアルシフトの設置位置も絶妙、フットレストは残念ながら非装着です

エンジンは冷却性能を向上、最大トルクも98N・mから100N・mに向上しています

アルミホイールはリム幅を拡げることで横剛性を向上、曲がりやすさをアップさせました

2000年12月に廃止されてから久々の復活となる「アルトワークス」。ワインディングロードや高速道路を中心に試乗を行いました。

思い起こせば2015年の東京モーターショーのスズキブース。華やかなコンセプトカーなどが展示される中、フロアに何の仕切りや柵もなく置かれた1台のクルマに人が群がっていました。

 普通では新型車が実際に触れられることは極めて珍しいのですが、ユーザーからの要望に応えるためにもこのような展示を行い、結果としてはコンセプトカーそっちのけ?でこのクルマを見に来る人がいるほどの大盛況でした。

すでに現行アルトではターボRSを発売していましたが、当時からの要望は「マニュアル車でもっと活きのいいスポーティモデル、つまりワークスを復活させて欲しい」でした。

スペックについては軽自動車の規定がありますが、待望のマニュアルトランスミッション車のほかターボRS同様の2ペダルの5速ASGも設定されています。ただ、そこはこだわりがあり、ターボRSとは異なる専用チューンにより約10%変速時間を短縮している点も好印象です。

エクステリアはアルミホイールやドアミラーをブラックにするなどパッと見た際のターボRSとの差別化もできています。

インテリアは後述するレカロシートのほか、エクステリア同様ブラックを基調にした色調でスポーティな印象に仕上げています。

さて肝心の走りのほうですが、これは久々の「バカっ速で痛快なハンドリング」でした。まずマニュアルシフトですが、元々アルトはインパネシフトが基本構造。マニュアル化のためにわざわざ専用開発しフロアにシフトを設置していますが、2速のダブルコーンシンクロ化などもあり、シフト時の操作感は非常に軽く、さらに節度もありスパッと決まる印象です。余談ですが、インパネシフトがあった場所は小物入れになっています。

1〜4速はクロスレシオ化、5速はオーバードライブ(ギア比は0.897、ターボRSは0.783)という位置づけですが、ファイナルギアが標準のアルトよりローギアード化されていることもあり、100km/hのエンジン回転数は大体3750rpmとやや高めです。室内に入ってくる音はうまくコントロールしてありますが、燃費性能を考えると個人的にはもう少し回転数は落として欲しい部分もあります。

ただ、5速だけ極端にギア比を変えると4速から5速へギアのつながりは悪くなります。つまりそこで欲しくなるのは“6速”ということです。ここはスズキのエンジニアも理解をしているようで、考えていないわけではない、とのことです。直ちには無理ですが期待したい部分です。

また何よりもシリーズ全体を含めてアルトはボディが軽いのが自慢です。ワークスの5MTは670kgとターボRSと同じ車重ですが(共にFF車の場合)、最大トルクの向上やEPSや足回りの再セッティングはターボRSとの違いを明確にすると同時に、シャープでキレのいいハンドリングを実現しています。

特に感じたのがコーナリング時の切り始めから脱出までの流れのスムーズさです。EPSはチューニング次第ですが、中立付近のフィーリングが甘めになりがちです。

ワークスは切り始めの操舵感とノーズの入り方のシンクロ度合いが良く、そこからボディがスムーズにロール、ボディの変な揺り返しもうまく抑えながら同時に足回りんの良さを感じます。特にリアサスが極端に突っ張ることなくコーナーを駆け抜けた瞬間、思わず「ニヤリ」としてしまう楽しさがこのクルマにはあります。

一方で不満もあります。まずはレカロシート。この商品の売りのひとつではあるのですが、シートの着座位置が高く感じるのです。個人差はありますが、チルトステアリングを一番上まであげてもメーター表示と干渉してしまいます。

レカロシートはスズキからのオーダーを受けて世界的なサプライヤーのひとつである「アディエント(旧ジョンソンコントロールズオートモーティブジャパン」が行っています。これに関して質問をしてみると「あくまでもメーカーからのオーダーに準じて開発を行い提案をしている」とのこと。

もちろんコストの問題もありますが、もう10mmでいいので着座ポジションが下がるとより走りも楽しくなってくると感じました。

最後は少々厳し目でしたが、このレカロシート代と専用チューンなどが加わり、お値段は150万9840円(FF車の5MT)。5速ASGも価格は同じなのでターボRSとの価格を比較すると21万6000円とかなり差が発生します。

新車購入時のバリューとしては圧倒的なコスパを実現したターボRSをオススメしますが、中古車になった際は「ワークス」のブランドも手伝いますし、何よりもレカロシートがありますので、リセールバリューはワークスのほうが高いと予想します。

この辺も含めてクルマ選びをすると楽しいと思います。

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