『素晴らしい走りのスーパースポーツは完全に手の届かないクルマ』 ホンダ NSX 2017年モデル 松下宏さんのレビュー・評価

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『素晴らしい走りのスーパースポーツは完全に手の届かないクルマ』 松下宏さん のレビュー・評価

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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む

エクステリア4
インテリア4
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地4
燃費2
価格1
満足度3

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素晴らしい走りのスーパースポーツは完全に手の届かないクルマ

ホンダNSXが初代モデルを大きく上回る高性能を備えたスーパースポーツとして復活した。今回のNSXはアメリカで生産される。開発作業は日米両方で進められたが、ホンダがLPLと呼ぶ開発責任者はアメリカ人である。

NSXには、ホンダが神戸市や御殿場市で繰り返し開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。NSXは単一グレードのモデルである。

外観デザインは、やや古典的な印象を受けるが、ともいえるなイメージもあるが、見るからにスーパースポーツらしい低全高のワイドボディを採用する。個人的にはこうしたデザインはけっこう好きなのだが、それだけに注文を付けたい部分もいくつかあった。LEDのヘッドライトは今では当たり前になりつつあり、先進性を表現するひとつの要素でもある。しかしながらそのLEDライトを採用する割にフロント回りのデザイン処理は何とも普通に過ぎる印象だ。

もうひとつ気になったのはドアノブだ。今にも折れそうな感じの細いレバーを立ち上げて、それを引っ張る方式を採用する。方式はGT-Rとも似ているが、GT-R以上に折れそうな感覚が強い。アメリカではノブが自動的に立ち上がる方式らしいが、日本ではそれが認められなかった。

コクピット回りの雰囲気は全体としてはスーパースポーツらしいものとされているのだが、細部を見ると随所に作り込みの甘さが気になる部分があった。スイッチ類のデザインや操作部分の節度感など、これが2000万円超の高級車なのかと思わせる部分があった。

低全高のスポーツカーの割には乗降性は比較的良かった。もちろん肥満体型の老人である私は乗り降りするのにそれなりに苦労させられたが、一般的なスーパースポーツやロータスの各モデルなどに比べたら乗降性はずっと良い。

搭載されるパワートレーンは、V型6気筒3.5Lのツインターボ仕様DOHCエンジンに、フロント2個、リヤに1個の電気モーターが組み合わされ、SH-AWDと呼ぶハイブリッドシステムを構成する。

エンジンの動力性能は373kW/6000〜7500rpm、550N・m/2000〜6000rpmという実力である。373kWという数値はパワーに置き換えると507psになる。これだけで自然吸気なら5.0L超のエンジンに相当する。

フロントに2基搭載されるモーターはそれぞれが27kW/73N・mの実力を持ち、リヤのモーターは35kW/148N・mの実力である。エンジンとモーターを合わせトータルで発生できる動力性能は427kW/546N・mに達するという。これに9速DCTのトランスミッションが組み合わされている。

エンジンを始動するとブォンとい空吹かしが入る。ちょっと気恥ずかしくなるほど音だが、これはクワイアットモードを選択することで抑えることができる。

発進から最初に市街地を走る間はクワイアットモードで走ったが、高速道路ではスポーツモード、ワインディングではスポーツ+の走行モードを試した。さすがにサーキット用のトラックモードを試すことはしなかったが、スポーツモードの段階で相当な実力を発揮する。

加速の凄さという点では、テスラモデルSのP85Dが圧倒的な実力を持つので、NSXもさすがにそれには及ばないが、システムとして発生する427kW(581ps)は圧倒的なもの。スポーツモードやスポーツ+モードでアクセルを踏み込めば、背中をシートに押しつけられるような猛烈な加速が得られる。

車両重量は1780kgで比較的軽く作られていることもあって、加速の伸びは素晴らしく、あっという間に超高速域に達する。0-100加速は正式には公表されていないが、3秒フラット程度であるらしい。公道では発揮することができないような実力である。

NSXの走りの特徴は速さよりも小気味の良いハンドリング性能にあると言っていい。これは左右のフロントモーター自在に制御してトルクベクタリング効果を発生するSH-AWDの性能によるものだ。ワインディングなどでSH-AWDの性能をいかんなく発揮され、タイトなコーナーでもグイグイ向きを変えていく。この気持ち良さはほかのクルマでは体験することのできない新しいスポーツカーの走りである。

ちなみにSH-AWDはコーナリングだけでなく、制動時にモーターによる回生を行ったり、加速時には全輪で加速させるなど、走行状態と走行モードによってさまざまな働きをしている。

前述の4種類のモードは、インテグレーテッド・ダイナミクス・システムによるもので、エンジンやモーターの出力を始め、9速DCTの変速制御、ステアリング、ブレーキ、サスペンション、エンジンサウンドに至るまで、走りの要素のすべてが統合制御され、異なる4つの車両特性を実現する。

強烈な加速を楽しんだり、ワインディングでのコーナリング性能を楽しんだりするのはもちろんのこと、一般道を普通に走らせていてもストレスがなく楽しいと感じられるのがNSXの特徴でもある。スポーツカーとしてのパフォーマンスを考えたら、GT-Rのほうが数段上にあると思うが、幅広い条件で楽しめるという点ではNSXのほうが上だと思う。

日本の自動車メーカーからこうしたスーパースポーツが誕生したことは素直に喜んでおきたい。

惜しむらくは価格だ。2300万円を超える価格は性能に見合ったものと言っても良いが、普通のユーザーには完全に手の届かないクルマになってしまった。実際に購入するときにはさらに200万〜300万円のオプション装着も必要である。

初代NSXは、若いユーザーに「中古車になって安くなれば、いつかは買えるかも」と思わせる部分があったが、新型NSXにはそうした望みも持てない。

もうひとつは安全装備だ。ホンダセンシングの設定がない。全高の低いスポーツカーでは、先進緊急ブレーキ用のセンサーを設定するのが難しいなどの技術的な問題があるのは理解できるが、今どきのこの価格帯のクルマとして先進緊急ブレーキを備えないのは考えられない。


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新車価格帯:2370万円

中古車価格帯:2398〜3240万円

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